サバイバルのなかの一喜一憂
カタール戦後の記者会見
ー 0-3という結果であったが?
まず、勝ち点3を得たことが、なによりの最大の収穫であろう。ここで、勝ち点0であれば、南アフリカに向けたレースは終わっていた可能性もあるし、辛うじて引き分けであっても、困難な道になっていた。勝ち点3を得たことは、スタート地点に立つことができたということであり、前進をしたわけでもないし、何かを得たわけではない。
本来、ウズベキスタンとのホームでの試合で取るべき勝ち点3を一か月遅れで取っただけだ。何も得ていない。
ー ゲーム内容を振り返って
全体的には及第点は与えられるだろう。問題は、こうした戦い方を継続できるかどうかだ。この試合だけのパフォーマンスということでは意味がない。こうしたパフォーマンスを持続できるかどうかが重要である。その意味では、チームの基盤といったものが、少しずつではあるが、固まってきたかなという感想はある。日本が目指すスタイルは、オシムさんの監督時代から、人もボールも動くサッカーだ。今日は、それができていたと思う。ただ、2月にホームで同じパフォーマンスをオーストラリア相手に発揮できるかどうかは別問題であり、そこは楽観視できることではないだろう。
ー FWが得点をしたが
流れの中で、もっとも良い形で得点ができたと思う。サイドもうまく使えていたと思う。
やはり、フォワードが得点を取らなければ始まらない。フォワードは、わがままである必要があると思う。必ず、「自分が」得点をするんだ、という強い気持ちがなければならない。これは日本人の特性というか、出る杭を打ってしまうという文化が影響しているのか、日本の得点力の問題は、もちろんフィジカル面はあるが、この精神面の問題もある。ここは、各チームにおいても、できればマインドを植え付けてほしいし、育成段階の指導者の方にもお願いしたい問題だ。
ー 守備面では
守備に限らず、ゲームメイキングという面では、ある程度、前でプレスをかけられていたと思う、数字は図っていないので、皆さんの方がご存知だと思うが、ポゼッション率はそんなに高くなかったかなという直感的な感想だ。しかしながら、プレスが効いていたので、ポゼッション率は高くなくとも、全体としてゲームを支配できていたと思う。
ー オーストラリア戦に向けて
最終予選の1位はオーストラリアで、勝ち点9だ。日本は勝ち点7。2月に勝てば、勝ち点でオーストラリアを上回り、1位になれる。オーストラリアとのアウェイで引き分けを想定するならば、最終的に得失点差で追いつける可能性もある。それだけ、相対的にも絶対的にも差は付けられていると認識すべきだ。そうした認識をするならば、われわれが挑戦者。そして、なんとか挑戦権を手に入れたということだ。プライドを賭けて、総力戦であたる。シビアに2位争いをカタールとするよりは、1位争いをオーストラリアとしたほうが安全だろう。
ー 今後の見通し
2位争いをウズベキスタン、バーレーンと行うというシナリオの可能性は低くなってきた。2位争いの相手はカタールだろう。オーストラリアとは、2月に勝っておかなければ、勝ち点差は広がるだけだ。
年内、ホーム1試合、アウェイ2試合で2勝1引き分けは、結果だけを見れば、なかなかの成績とは思う。ただ、何度も繰り返すが、何も得ていないし、何も成長したわけではない。だから、これは、特にマスコミの皆さんにお願いしたいのだが、この結果で、一喜一憂をしてほしくないし、楽観論を出してほしくない。つねに、冷静に状況を見極めてほしい。油断すれば、すぐに3位に落ちる。2月のオーストラリア戦に向けて気を引き締め直したい。
ー 次期浦和レッズ監督としてリストアップされているというフォルカー・フィンケ氏が来日という情報が入ったが。
浦和レッズの再建問題は、やはりベースを作れる人を監督に据えるべきだろうということだ。これは、監督だけの問題ではなく、フロント、チーム編成、すべてにひとつの基本軸を持たせる必要がある。ただ、浦和レッズには浦和レッズの文化があり、それに融合させるという工夫も必要だ。監督のやり方を押しつけることは、ホルガー・オジェック氏のときと同じ問題を引き起こす可能性がある。それに、精神面では、やはりカリスマ性が重要だ。その意味では、ギド以外であれば、やはり福田コーチだろうとは思う。フィンケ氏が監督に就任するならば、福田コーチをヘッドに据えるのもひとつの手だ。現監督のゲルト・エンゲル氏は日本代表で仕事をする考えは持っていないだろうか。たとえば、次期五輪代表チームのヘッドコーチなどは向いていると思うが。




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