経済活動と契約

新しいコラムを始めることにしました。不定期ですので、ご容赦ください。
テーマは、「現代社会のシステムと政策」というものです。

さて、第1回目に取り上げるのは、「経済活動と契約」についてです。

人々は、たぶん意識をしていないときもあるかもしれませんが、かなり気が付かないうちに「契約」をしています。
契約書」というものをかわしていれば、意識できるわけですが、そういうエビデンスがないことも多々あります。

たとえば、お友達から100円借りる。これは「金銭貸借契約」ですね。彼女にプレゼントをあげる。これは「贈与契約」になります。この他にも、お店で買い物をする、という「売買契約」があります。

このように考えると、経済活動は、多くの「契約問題」との関係が深いということがわかります。

雇用契約」についてはどうでしょうか。最近、正規雇用と非正規雇用という言葉をよく聞きますね。単純に言えば、正社員か、派遣社員や契約社員か、ということです。

いま、この部分では、解雇規制の問題が議論されています。これまでの判例などでは、解雇権の濫用ということで、従業員の雇用を守るという方向性が支持されてきました。つまり、正社員のクビは、なかなか切れない、ということです。

これは、契約社員でも、一定期間、勤務を継続すれば、法的に雇用を守られるという事例も出てきているようです。

契約にもさまざまな形があります。契約書を交わすということだけが契約ではないのです。

これに関連して、契約における錯誤や詐欺という問題も考えてみましょう。

たとえば、「婚約指輪は取り戻せるか」という問題を考えてみましょう。
何をケチなこと、という意見もあると思います。これは法的にどうか、ということの事例です。

婚約というのは結婚をするということが前提ですから、「条件付き贈与」であると考えられます。つまり、結婚するという条件が満たされる限り、その贈与契約が有効になると考えられます。

ここで、相手が二股をかけていて、婚約が解消された場合はどうでしょうか。つまり、二股をかけていて、相手と結婚するつもりがないのに、この「条件付き贈与契約」が取り交わされた場合です。これは、完全に、詐欺ということになります。相手を刑事告発することも可能でしょう。

最後に、勘違いがあった場合。つまり、婚約した、ということを勘違いして贈与した場合です。これは錯誤ということで、契約を取り消すことが可能だと考えられます。

このように、人々の経済活動は、知らぬ間に、さまざまな法律の問題に関わってきます。

こうした問題を少しずつ考えていきたいと思います。

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