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堕落:消費と快楽と承認欲求と

昔、3高という言葉が流行した。結婚相手には、お付き合いするには、所得が高く、背が高く、そして学歴が高い。確かに、外形標準的な指標で価値を図るということは簡単であるし、自分だけではなく、他者を説得するにも、便利かも知れない。

その一方で、人間には承認欲求がある。自分の価値を認められたい、というものである。

それも、金銭的な価値(つまり、時給、年棒、所持品(ブランド物)とか)で表現することができるのであれば、シンプルかもしれない。

そのようなことを考えると、消費というのは、ひとつの承認欲求を満たす手段なのかもしれないと思った。

「私は、こんな高いレストランで食事ができるのだ」

「私は、こんな高いブランド品を持っているのだ」

「私は、こんな高い家賃の家に住んでいるのだ」

「私は、こんな社会的ステータスの高い彼氏(彼女)と付き合っているのだ」

確かに、「すごいねー」と言ってもらえることもあるかもしれないが、それは、レストラン、ブランド品、家、彼氏、彼女が褒められているのであって、その持っている人は褒められていないのである。つまり、自分が、その財を通じて、承認されているという錯覚だ。これを「承認錯覚」と呼ぼう。

最近、思うことは、自分に自信が無いほど、自分の代わりに評価してもらえるものを探し、そして、それへの評価を通じて、いわば、無意識的に「承認錯覚」に陥ることで、自分自身に対する自信の無さから与えられる負の感情を麻痺させようとする、いわば「防御本能」が働くのではないかと思われる。

つまり、弱い自分を守るための本能的な行動なのであると思う。

こうした満足は、自己満足を高め、一時的に、脳内のドーパミンを分泌させるので、現実の辛さを麻痺させる。これを現実逃避と呼ぶ。しかし、あくまでも、「逃避」であり、麻痺させているので、自己の建設的な成長にはつながらない。そのため、つねに、麻痺させることが必要になる。

しかし、麻痺に対して、耐性を持ってしまうので、次に感情を麻痺させるためには、より強い麻痺を与えるような錯覚なり自己満足が必要になってくるのだと思う。

つまり、自己満足の悪循環が始まるのである。

すなわち、消費は、場合によっては、薬ではなく、毒になるということである。特に、資力が消費に伴わない場合は、借金を積み重ね、さらに、感情的苦痛が高まり、より強いドーパミンの分泌を必要とさせてしまうのではないか。これが、ブランド物破産地獄の構図だと言えよう。

そうすると、自分自身に、外形標準的な指標ではなく、もっと内面的な部分で自信を持ち、消費と快楽の悪循環を断ち切ることが重要だと思う。

これを人間は暗黙のうちに、「堕落」という言葉で理解しているらこそ、倫理的に、こうした負の循環をより強く作りだすような財やサービスの提供を「」であると位置づけ、国によっては市場での取引を禁止しているのであると言えよう。

そもそも、人間世界の始まりは、「堕落」、すなわち、アダムとイブから始まっているわけである。

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