内閣府にも見限られた麻生太郎
本日、報道された麻生首相の失言は、先週の経済財政諮問会議での1コマ。
「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」
ニュース番組を見ていたら、経済財政諮問会議の「議事録」で掲載されていた、という内容になっていたが、これは間違いである。正しくは、経済財政諮問会議の「議事要旨」。
もし、公開された「議事要旨」を本当に「議事録」だと思ってニュース原稿を書いたのであれば、その記者は、もう一度、勉強をし直した方がよい。
なぜならば、「議事録」の取り扱いは、経済財政諮問会議運営規則第8条で、「議長は、当該会議の議事録を作成し、会議に諮った上で、一定期間を経過した後にこれを公表する。2 前項にかかわらず、議事録の公表が、我が国の利益に重大な支障を及ぼす恐れがある場合は、議長が会議の決定を経て非公表とすることができる。」となっている。
この「一定期間」については、経済財政諮問会議運営細則第3条で、「運営規則第8条に規定する一定期間は、4年間とする。」となっており、4年間は議事録は公開されない。この点を知っていれば、「議事要旨」を「議事録」と報道することはありえない。
それで、「議事要旨」である。議事要旨は、経済財政諮問会議運営規則第7条で、「議長又は経済財政政策担当大臣(経済財政政策担当大臣が置かれていない場合にあっては内閣官房長官)は、会議の終了後、速やかに、当該会議の議事要旨を作成し、これを公表する」とある。つまり、要旨の文責は、麻生首相もしくは与謝野大臣にある。実際に事務作業するのは、内閣府の政策統括官の下にあるチームだ。
今回の発言について、議事要旨であるので、カットしようと思えばカットできたはずだ。議事録は、すべての発言を公開する必要性があるが、議事要旨は議事要旨でしかない。すなわち、麻生首相を守るつもりで、事務局が、「これは失言となる」と思えば、カットして、4年間眠らせることも可能なのだ。それを内閣府が対応しなかったということは、麻生首相を守るつもりがない、ということになる。
さらに、この議事要旨の文責は、麻生首相本人にあり、本人も文書取扱いに不用心であるし、官邸スタッフも機能していないということの表れである。
なお、「速やかに」については、経済財政諮問会議運営細則第2条「運営規則第7条に規定する議事要旨は、会議が開催された翌日から起算して3日以内に公表するよう努めなければならない」とある。土日及び祭日を入れなければ、3日以内ではあるが、細則に、「土日、祭日を除き」と書いていない以上、1週間後の公開になってしまうというのも、改善が必要かもしれない。
霞が関に見放され、(かろうじて総務省は支えようとしている?)、麻生首相の政権運営は、ますます混迷をしていく可能性がある。
麻生首相の自己顕示欲が、自らの首を絞める可能性がでてきた。いま、総理の品格が問われている。
「生まれはいいが、育ちは悪い」と総理自らおっしゃられているようだが、それがギャグでは済まなくなってきた。
政府と党を考えると、党の方が良識のある判断をしているような気もする。
※なお、発言の一節もそのまま掲載しておきます。
帝国ホテルのバーならまだしも、政府の公式会議で、こういう表現を使うのは、やはり総理の品格として、いかがなものか。
「67歳、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にやたらにかかっている者がいる。彼らは、学生時代はとても元気だったが、今になるとこちらの方がはるかに医療費がかかってない。それは毎朝歩いたり何かしているからである。私の方が税金は払っている。たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ。だから、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういうインセンティブがないといけない。予防するとごそっと減る」(平成 20年第25回経済財政諮問会議議事要旨)


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