経済対策と市場制度
財政出動をしようというタイミングで、社会保障国民会議から「消費税増税」の話を出してしまったのは、たぶん、官邸のミスだろう。
というのは、将来の増税が予測された場合、財政出動の効果は限定的だろう。いわゆる、非ケインズ効果が生じる可能性がある。
もし、数年後に消費税を含む増税が予測されれば、所得を消費に回さずに、貯蓄して、将来の増税に備える行動が予測できる。そうすると、消費は、ますます冷え込み、景気後退の悪循環を進めてしまうことになるかもしれない。
この局面で行う政策対応は、財政出動よりも為替市場の安定化だろう。つまり、円高対策である。
為替に関して言えば、何人かの人と議論をしているが、この金融危機を通じて、数年間の単位で、通貨レジームが変化する可能性がある。
米国は、公的資金注入によるバランスシートの健全化による金融安定化が課題であるが、そのためには、市場ルールを厳格に使っていくことが重要である。すなわち、退出すべき銀行なり企業は淘汰されることを原則にしなければならない。実は、今こそ、市場制度を強化すべきときなのである。


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