all or nothing すべてを失うのであれば、イチかバチかの特攻あるのみ
失うものがなければ、守る必要はない。
追い込まれれば、あとは、とことん攻めるだけ。
麻生首相の所信表明演説のメッセージは、こういうことだろう。
郵政民営化法案否決後も、こんな雰囲気だった。
「これで、攻めに転じられる」
野党の役割には、法案のチェック機能にある。
だから、野党は徹底的に攻め、与党は徹底的に守る、という構図なのである。
だから、所信表明演説に対して、代表質問し、その質問に答える、という手順で進む。
野党の演説に対して、質問をするということはない。
総理大臣が野党に挑戦状をたたきつける、ということは例がない。
なぜならば、総理大臣は、挑戦を受ける側であるからだ。
喧嘩を売るのは、野党の仕事で、その喧嘩を買うのが与党だ。
その点で、今日の所信表明演説は、内閣総理大臣としての品格がある演説とは言えないが、自民党として、生き残るための最後の戦いに向けて、これまでの守りの姿勢から、攻めの姿勢に転じることになったのだろう。
なぜならば、次の選挙に負ければ、すべてを失うからだ。
何もせずに失うのがわかっているならば、座して死を待つぐらいならば、討ち死に覚悟で、イチかバチかの攻勢に出ようという雰囲気が本会議場の空気を支配していた。
麻生首相は、自ら、特攻に志願したということであろう。
常に、演説中の目線は、小沢代表、中川財務大臣の演説中も、小沢代表の方向に身体を向け、視線を動かさず、対峙していた。
この挑戦状に対し、水曜日に、小沢代表が、どのように対決するかも見どころである。
小沢代表にとっても、負ければ、すべてを失う。だから、討ち死に覚悟で前に出なければならない。
麻生首相、小沢代表、ともに、all or nothing、ゼロ-サムなゲーム。
危険なゲームのボタンは押された。


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