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経済危機、ふたたび

当時、日本はバブルの幻想が、まだまだ続くと考えていた。しかし、その先は、「失われた10年」と呼ばれる暗黒の時代の幕開けであった。

石(2008)によれば、経済対策は、1992年以降の10年間で、12回行われ、合計1,360,000億円が使われている。

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(金額は、十億円)
1992年8月:10,700
1993年3月:13,200
1993年9月:6,200
1994年2月:15,300
1995年4月:4,600
1995年9月:12,800
1998年4月:16,700
1998年11月:23,900
1999年11月:18,000
2000年10月:11,000
2001年11月:1,000
2002年2月:2,600
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この経済対策の効果は、景気の下支えには貢献するものの、景気改善の効果に結びついたと言えるだろうか。
1990年代には、二つの景気悪化がある。ひとつは、バブル崩壊ショックによる影響、もうひとつは、金融ショックによる影響である。

そして、いよいよ、ふたたび危機はやってきた。こんどは、サブプライム・ローン問題に端を発する新たなバブル経済の崩壊ショックが原因だ。また、今の日本経済の状況を理解するのを難しくしていることは、物価が上がっているのに、デフレが続いているという状態であるということだ。

この点を経済対策を検討するにあたって、よくよく見極める必要がある。経済対策は、逐次、ダラダラ投入ではなく、効果的な対策でなければならない。釜の底が割れているのに、いくら水を注いでも仕方がない。

そこで、経済対策の目標を検討するためのポイントを整理してみよう。

(1)構造改善
・デフレの克服
・交易条件の改善
・金融ショックの緩和(不良債権問題再発の抑止)
・通貨政策の国際的な協調
・賃金上昇

(2)生活面
・特別融資制度
・時限的な消費税の「負の人頭税」の導入

公明党は、所得税の定額減税を求めているが、高齢世帯や課税最低限世帯を考えれば、所得税ではなく、消費税の戻し税方式で、基礎消費相当分を還付する方が効果的なのではないかと考えられる。

政府は、年金受給の高齢世帯に関しては、マクロ経済スライドの導入により、来年度受給額は据え置きという方針を固めている。この点も考えると、消費税で戻すのが良いと思われる。

「負の人頭税」を伴った累進消費税は、中央大学の横山彰先生のアイディアである。(詳細は、加藤・横山(1994)、もしくは、矢尾板(1997)をご覧ください。なお、矢尾板(1997)は、大学1年生のときに書いた論文です)

このような形で、効果的な「総合経済対策」を政府には打ち出してほしい。

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