« 裏切り者には死を:プリズンブレイク サードシーズン | Main | 1ドルの罪に、どの程度の刑罰を与えるべきか »

美しい花にはトゲがある 甘い薬は毒にもなる

VOICEの竹中さんの記事は、実に興味深い指摘である。個人的に、この意見に大きく賛同できる。

総合経済対策については、少なくとも、短期、中・長期の2つの段階で考えるべきだろう。
ひとつは、短期的な対策で、物価高対策としてのセーフティネットの充実だ。政府系金融機関の特別融資や消費税の基礎消費分の還付などが考えられる。

中・長期的には、生産性の向上である。今回の景気後退は、交易条件の悪化などが原因だ。交易条件の推移を見れば、これまでの石油ショックと同様の傾向を示している。石油ショック時に、日本は省エネなどの技術革新で、そのショックを乗り越えてきた。そこで、生産性の向上を基本戦略に、経済成長戦略を進める必要がある。

さらには、金融システムの安定化、為替の国際協調など、金融面の対策が重要になってくる。

財政出動に関しても、従来型のバラマキではなく、ソフトなインフラを整備するための新しい投資を行っていくべきであろう。

外需依存のリスクについては、私の論文でも、このブログでも、昨年来、指摘をしてきているが、まさに、そのリスクが直面している状態となっている。ぼくは、現在の経済状況について、1年ぐらい前からこの状況を予測をして、その対策も提案してきている。

いま、ぼくが最も危惧しているのは、こうした経済状況が歳出増加圧力の口実になってしまうことである。財政の持続可能性を考えれば、安易な財政出動に踏み切ることは自らの首を締めることにつながる。

総選挙を目前にし、「甘くて危険な薬」の誘惑に負けてはいけない。美しい花にはトゲがあるように、その甘い薬は毒にもなる。

政府はブレーキをかけ、与党はアクセルを踏み始めている。
「選挙」という2つの文字が、舵をどちらに切らすのかを決める最大の遠心力になる。

この総合経済対策が、悲劇の始まりにならないよう監視する必要がある。

追伸:9月発売の本に、総合経済対策や最近の政府の対応について加筆する予定だが、肝心の政府案が出てこないと評価も指摘もできなくて困ってます。(政治的な色合いが出てきているので、どうなるかわからず、予測だけで、踏み込むのは危険だけど)

|

« 裏切り者には死を:プリズンブレイク サードシーズン | Main | 1ドルの罪に、どの程度の刑罰を与えるべきか »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/27563/42236266

Listed below are links to weblogs that reference 美しい花にはトゲがある 甘い薬は毒にもなる:

« 裏切り者には死を:プリズンブレイク サードシーズン | Main | 1ドルの罪に、どの程度の刑罰を与えるべきか »