マーケットの乱気流:米国政府とFRBのクレバーの決断は?
今日のマーケットは、乱気流に見舞われている。サブプライムローン問題に端を発する市場混乱への対応は、市場安定化に向けて、新たな段階に入ったともいえる。
ポールソン財務長官が、政府系住宅金融会社であるファニーメイとフレディマックに公的資金を投入し、資本増強を行う可能性を声明として発表した。また、FRBも公定歩合による融資枠の準備を承認した。(日経)
つまり、本格的な不良債権処理を実施していくという方針である。これが、新たな段階であると言える。
本日、サブプライムローン問題について、市場関係者に取材をしてみたところ、大手金融機関(証券会社)も倒産する可能性はゼロではない、ということであった。また、ローカルバンクへの影響は大きいと考えられるとのことである。さらに、リスク分散の高度な金融技術を利用した金融商品であるために、どのスイッチを押すのが有効な政策となるのか、ということも不明瞭であるということである。
早々に、米国経済は、不良債権処理が求められる。その点では、公的資金の投入は評価できよう。しかしながら、週末に、国有化の可能性が報じられ、マーケットに激しく動揺したように、タイミング、規模、手法のいずれも誤ることができない。
不良債権は、ディスオーガニゼーション(組織破壊)問題を引き起こす。FRBの政策の逐次投入は、FRBの財務体質を弱くさせ、ドルの価値を引き下げる可能性がある。つまり、ドル安・円高を進める可能性がある。ユーロもますます高くなるかもしれない。円高は、日本にとっては、輸出産業に打撃を与える。これは日本の景気を減退させる原因でもある。
また、不良債権による市場の混乱は、投機マネーの偏在を引き起こすかもしれない。つまり、リスクの高い金融商品よりも、原油や食糧などの資源の価格を引き上げる可能性がある。物価上昇を緩和させるためには、金融システムの安定化が必要だ。
不良債権処理は、適切なタイミングで、適切な対応で行わなければならない。いま、米国政府とFRBのクレバーな決断に、世界が注目をしている。


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