指導とは、長所を生かし、自信を付けさせること
指導において目指すべきは、自らの長所を知り、自分自身に自信を持ってもらうことである。自信とは、過信ではない。自己の能力を知り、それを、どのように生かすことができるのか、ということを知ることが自信である。
前イタリア代表監督として、イタリアを2006年ワールドカップの優勝に導いたマルチェロ・リッピは、「確信とは、あくまでも勝利を収めて初めて、自らの内面に宿るものだ」と言っている。リッピは、さらに、「確信とは勝利を収めて、初めて自らの心に宿るものであり、あのベルリンの夜、つまりはワールドカップを制した瞬間に初めて、揺るぎなき自信を得たのだ」と述べている。
成功体験が存在しない自信は、自信ではなく、ただの自惚れであり、過信である。または、虚栄心でしかない。自惚れ、過信、虚栄心がもたらす結果は、成功ではなく、間違い無く失敗と挫折である。
指導者は、この点に、十分に留意をしなければならない。指導の要諦は、正しい自信を成功体験を通じて身に付けさせることである。そのためには、多少なりとも厳しさの中で、成功体験を積み重ねていけるような小さな試練を与えることである。さらに、その試練は、各々の長所によって乗り越えられるような試練でなければならない。
すなわち、成功の蓄積と試練の継続性が重要なのである。これは、指導をする側にとっても厳しいことである。指導者は、自分の拠って立つ哲学を信じるとともに、柔軟性と感性をもたなければならない。そして、バランスのある試練を作り出さなければならない。
大学の講義は、高校までの授業とは異なる。学生側も、常に、思考することが重要である。思考をし、イマジネーションを働かす。教員も学生も、相互に、イマジネーションを共有し、それを深化させることに努力をしなければならない。つまり、創造性をもって、知識の構築を行うことがポイントなのである。だから、常に、考えながら、講義を受講するということが学生にとっては重要なのである。


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