[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(12)
未来創造研究機構の上田の部屋では、上田は、神崎に、「疑って、申し訳なかったね。すべて、スパイの情報が間違っていたよ。神崎ちゃん、これからもよろしく頼むよ」と言った。神崎は、すべての言葉を飲み込み、「わかりました」と答えた。上田は、「それにしても、許せないのは、福沢だね。そして、石川麻衣。もう、邪魔で仕方がないね」と言った。神崎は、その様子を見ながら、部屋を出た。廊下を歩きながら、上田への不信感と疑念を高まらせ、それを強く押さえつけようとしていた。
翌日、福沢の部屋に、Team Policy Dragonのメンバーが集まっているところに、植村が遅れて飛び込んできた。佑奈は、「植村くん、遅いわよ」と言うと、植村は、「大変です。安部さんが、昨夜、下宿先のアパートの自室で、自殺しました」と言った。一瞬、その場にいた全ての人間が言葉を失った。しかし、福沢は、ドライに、「まあ、永久追放になったらしいからな。覚悟がないのに、スパイなんかやるからだ」と言った。星野は、「何もわかっていないから、上田に利用されてしまうんだろ」と言った。佑奈は、「でも、なんで、福沢くんは、そんなに上田周辺の情報を知っているの」と訊ねた。すると、福沢は、「それは、決まっているじゃないか」と笑った。佑奈は、その笑いですべてを悟って、「お互い様ということね」と言った。
溜池山王にあるANAインターコンチネンタルホテルのロビーを、Team Policy Dragonが全員で歩いていると、向こうから、上田がやってきた。そして、先頭の福沢と上田が対峙した。
上田は、「安部くん、かわいそうだったね。死んじゃったんだってね」と言うと、福沢は、「お前が、いつものように切り捨てたんだろう」と言った。すると、上田は、「君も、もっと早くに処理をしておくべきだったよ。僕は甘かったかな」と言った。そして、「福沢くん、僕は、君のことを絶対に許さないよ。目障りなんだよ。以前だったら、土下座でもすれば、あのこと、許してあげようと思ったこともあったけど、もう許さないよ。僕は、君を、永遠に這いあがれないようなところまで、叩き落とす」と言った。
福沢は、「私を、そこまで過分な評価をしていただけるとは、大変光栄ですよ。せいぜい、叩き落とされないように、がんばりますよ」と嫌味を言った。
<登場人物>
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