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モウリーニョ備忘録:Special One

4月からの準備で、指導プログラムを作り始めました。いままでのアシスタント経験での備忘録・ノートはあるので、それを元に、いくつかの書籍を読んだりして検討をしています。

その中で、参考になっているのが、モウリーニョについて書かれた本です。
今回は、パトリック・バークレー著の「ジョゼ・モウリーニョ:勝者の解剖学」からメモです。

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「「モウリーニョを騙し、彼との友情を裏切れば、残された道は立ち去ること」のみ。近代のコーチは、力と繊細さを兼ね備えていなければならない。この点こそ、モウリーニョの言葉を借りれば、彼が『スペシャル』な理由のひとつである

「クラブを指揮するようになると、3つのチームを作り、維持しなければならないんだ。つまり、実際にプレーするチーム。そしてプレー『しない』チーム、さらに、チームの後ろに隠されたチームのことさ」(ジェラール・ウリエ)

チェルシーでのチーム・モウリーニョ
○バルテマール・ブリトー(アシスタント・マネージャー):ポルトガル時代からのアシスタントコーチ
○スティーブン・クラーク(アシスタント・マネージャー):チェルシーの生え抜き
○ルイ・ファリア(フィジカルコーチ):レイリア時代からのコーチ
○シルヴィーノ・ローノ(GKコーチ):ポルト時代からのコーチ
○アンドレ・ヴィアス・ボアス(アシスタントコーチ兼スカウト):ロブソン監督のポルト時代からの知人

名監督がかぶっている3つの帽子:
選択者(選択能力)
コーチ(コーチング)
監督(マネージメント)
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ジョゼ・モウリーニョは、僕が最も好きな監督です。早く、現場に戻ってきてほしいです。

最近、日本代表も大木コーチが招聘されたりと、監督とアシスタントコーチの関係について、少し考えたのは、「アシスタントは、ボスの持っていない能力やアイディア、考え方を持っていることが重要だ。つまり、ボスの弱いところを補完し、気がつかない点をフォローするのがアシスタントの役目である」ということです。

戦術的には、岡田監督と大木コーチの関係もそうですし、ライカールト監督とテン・カーテアシスタントコーチの関係もそうでした。

また、モウリーニョも、ブリトーとの関係においては、その補完関係を認めている。
僕がサッカーの監督をするとしたら、やはりブリトーのようなアシスタントコーチが必要だろうと思う。

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 7 : “Star Crossed Lovers” (1)

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上田と福沢は、向かい合っていた。福沢は、両手をズボンのポケットに手を突っ込み、上田は、ダブルのスーツの前ボタンが閉じられているあたりで、両手を組んでいた。

「僕の過ちは、君を怪物にしてしまったことのようだね」と、上田は言った。「おかげ様で、あなたのやり方は、いろいろと学ばせていただきましたよ」と福沢は答えた。

「僕はね、君が、謝罪をすれば許そうと思っていたんだよ。もう一度、”Team Japan Creation”を任せようと思っていた。しかし、君は謝罪をしなかった。だから、僕は、君を永久追放処分にしたんだ。自分の犯した罪の重さを認識し、それを自ら購ってもらうためにね。しかし、君は、何もわかっていないようだ。いま、ふたたび、僕の前に、こうして現われて、僕の障害になろうとしている。もう、僕は、君のことを許さないよ」と、上田は言った。

「俺も、あなたには感謝をしている」と、福沢は言うと、「しかし、俺は再び、最高のチームを作る。その邪魔は、誰にもさせない。そして、借りは必ず返す」と続けて行った。上田は、Team Policy Dragonのメンバーを見渡すと、「これが君のチームかね。楽しみにしているよ」と言って、福沢の横を通り過ぎた。そして、麻衣の横を通り過ぎようとしたとき、「僕はね、君のことも覚えているよ。そして、これからも忘れないよ。石川麻衣さん」と言って、通り過ぎた。麻衣は、唾を喉の奥底に、ゆっくりと飲み込んだ。

植村は、「今の人が、上田玄三」と呟いた。吉沢は、「ああ」と答えると、星野は、「確かに、かなり食えないおっさんだな」と言った。

その夜、福沢の自宅のチャイムが鳴った。福沢は、玄関を開けると、麻衣が、涙を溜めながら、震えながら、立っていた。福沢は、「どうしたんだ」と言うと、麻衣は、「私のこと、力強く抱き締めてよ」と言って、福沢の懐に身体を預けた。福沢は、麻衣の身体を受け止め、そして、抱き締めた。「とても怖いのよ。あなたが側にいれくれなければ、私、壊れてしまいそう」と言った。福沢は、「わかるよ。よく、がんばったな。無理をさせて申し訳なかったな」と言った。

麻衣が落ち着くと、福沢は、麻衣をリビングにあるテーブルに着かせた。そして、福沢は、ホットココアを入れて、麻衣の前に差し出した。

「少しは、落ち着いたか」と、福沢が言うと、「俊ちゃん、ありがとう」と麻衣は言った。

「昔、いつも、お前が、お茶を淹れてくれたよな、あのお茶はおいしかったな」

「あの頃に戻りたいわ」と、麻衣は呟いた。

「ねえ、安部が死ぬとは思わなかったわ。私のやり方がまずかったのかしら」と、続けた。すると、福沢は、「麻衣、お前は、何も悪くない。お前を利用しようとした安部が悪いんだ。そして、上田に切り捨てられたぐらいで死を選ぶほど、弱い安部が全て悪いんだ」と、福沢は、言いながら、麻衣の肩を抱いた。麻衣は、頭を福沢の肩に預けながら、「俊ちゃん、今日は、優しいのね」と言った。

「安部のことだけではないわ。今日、上田に会ったでしょう。上田に、最後に言われた一言が耳から離れないのよ」と続けて言った。

福沢は、「お前を巻き込んで申し訳ないと思っているよ。俺は、俺がどんなになろうとも、お前のことだけは守る。だから、いまは、安心して、俺に寄り掛かっていろ」と言った。

「ありがとうね」と麻衣は言って、福沢の肩に麻衣は頭を預けたのであった。そして、麻衣は、福沢の温もりを、もっと求めるように、福沢の手を両手で包んだ。

登場人物

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暫定税率を温暖化対策税に組み替えを

いま、参議院の予算委員会を聴きながら、原稿を書いています。とりあえず、「ヤジ」はやめた方がいいと思います。

さて、暫定税率ですが、温暖化対策税に組み替えるということで良いのではないでしょうか。自動車の社会的費用を考えれば、暫定税率部分の課税そのものには意味があると思います。自動車の社会的費用は、道路を使う、道路整備が必要、つまり受益と負担の関係での課税という意味もありますが、やはり、負の外部性に関する負担です。すなわち、環境対策や関連する社会保障政策の財源としても説明が可能です。

そこで、暫定税率部分を、温暖化対策税に組み替えて、道路整備、環境対策、社会保障(医療関係)を3本柱の目的税化をし、余剰部分について、一般財源に組み込むという新しい税制にすることで国民的な納得を得ることができるのではないか。

民主党は、議員立法で、温暖化対策税を参議院に提出するべきである。また、政府も民主党に先駆けて、新税制を立法すべきである
暫定税率の議論においては、道路の問題だけで議論をしていては、大局を見誤ることになると思われる。

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メガチューズデーへの道

さて、民主党の予備選挙ですが、2月5日のメガチューズデーを前に、いよいよ大詰めを迎えました。
サウスカロライナでは、オバマ候補が勝ち、フロリダでは、クリントン候補が勝つと、互角の勝負が続いていますが、このタイミングでエドワーズ氏が予備選挙から撤退するという情報が入ってきました。

詳細は、現地時間で30日午後に正式表明ということなのですが、エドワーズ氏が、オバマ候補を支持するのか、それともクリントン候補を支持するのかに注目です。常に、第3位であったエドワーズ氏のカードは両陣営としても欲しいはずです。副大統領候補指名を条件に、エドワーズ陣営の取り込みが行われているのではないかと予測しています。もちろん、エドワーズ氏としても、4年後、もしくは8年後を目指すのであれば、支持基盤をまとめ、ある程度、民主党内での影響力保持を狙うべきであると思うので、この交渉は、"win-win"の交渉になります。

共和党では、フロリダに注力してきたジュリアーニ候補が敗れたことで、ジュリアーニ候補は撤退の可能性が高まるでしょう。ジュリアーニ候補が、だれと連携するのか、(マケイン候補と言われていますが)、共和党の指名争いの重要ポイントです。

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【連載小説】[君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?] Vol.1:ラブストーリーは突然に始まるの?(5)

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あの晩、僕は、ほのかと、寝なかった。ほのかも、それを望まなかったし、僕も、なぜだか、それについて積極的にはならなかった。ルームサービスで、シャンパンを注文し、夜景を見ながら、乾杯をした。ただ、それだけであった。

ほのかは、僕の隣に座り、「また、逢いたいわ」と言った。僕は、「僕も同じ気持ちだよ」と答えると、「でも、東京と京都は離れ過ぎているわ」と言った。「僕は、距離は関係ないよ。たしかに、頻繁に来ることは難しいかもしれないけど、いま、僕は、月に一度は、ここに来て、ほのかに逢いたいと思っているんだよ」と答えた。すると、ほのかは、「嬉しい」と言って、喜んだ。僕は、もう一度、ほのかの顔を眺めた。すると、砂羽の面影だけではなく、数年前に、僕が好きだった絢音にも似ているのではないかと感じた。

僕は、自宅のあるマンションに戻ると、玄関の鍵が開いており、部屋の中に人の気配を感じた。「来ているのか」と玄関から声をかけると、絵里は、「あら、おかえり」と言った。絵里は、外資系のコンサルタント会社に勤めていた。僕とは、どこかの異業種交流会で知り合い、そして、いわゆる、カジュアルな関係となった。僕には、好きな人は他にいるし、絵里にも好きな人がいた。しかし、僕たちは、時には姉弟のように気が合い、一緒の時間を過ごした。姉弟と書いたのは意味があって、絵里は、僕よりも4つ年上の女性で、32歳の誕生日を迎えようとしていたからだ。

絵里は、キッチンで、何かの料理をしているようであった。「絵里、何を作っているの?」と訊ねると、「荘ちゃん、呼び付けにはするなって言わなかったっけ?」と包丁を片手に振り向いた。そして、その包丁を、僕の方に向けた。「ごめん、ごめん。絵里さん、もしくは、絵里ちゃんとお呼びするべきでした」と謝った。すると、絵里は、「まあ、今日のところは、許してあげるわ」と言い、料理に集中し始めた。

テーブルの上には、絵里の作った料理が並べられていた。菜の花のスパゲッティであった。そして、絵里は、「ねえ、荘ちゃん。ティラミスを作ってあげるから、買い物してきてよ。クリームがないのよ」と言った。「絵里ちゃん、ぼくは、温かいうちに、このスパゲッティを食べたいんだけど、それはいいのかな」と訊ねると、絵里は、「もちろんよ」と答えた。

スパゲッティを食べ終わった後、僕は、コンビニまでに行き、絵里に言われた通りのティラミスの材料を買ってきた。そして、絵里は、ティラミスを作り始め、僕は、クリームを混ぜるという仕事を与えられた。僕は、クリームを混ぜながら、京都での話を、絵里にした。

すると、「荘ちゃん、それは、そのほのかっていう娘に、完全に惚れているわね」と言った。
僕は、「でも、僕が好きなのは、砂羽の方なんだけどね」と答えた。「それなら、京都にほのかちゃんに逢いに行くのやめればいいじゃない。簡単なことよ」と言った。

「でも、僕は、とても、ほのかに逢いたいんだ。今、何をしているのだろうと思うと、とても寂しい気持ちになるし、もしかすると、男と一緒にいるんじゃないかと想像すると狂いそうになる」

登場人物・人物相関図

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(12)

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未来創造研究機構の上田の部屋では、上田は、神崎に、「疑って、申し訳なかったね。すべて、スパイの情報が間違っていたよ。神崎ちゃん、これからもよろしく頼むよ」と言った。神崎は、すべての言葉を飲み込み、「わかりました」と答えた。上田は、「それにしても、許せないのは、福沢だね。そして、石川麻衣。もう、邪魔で仕方がないね」と言った。神崎は、その様子を見ながら、部屋を出た。廊下を歩きながら、上田への不信感と疑念を高まらせ、それを強く押さえつけようとしていた。

翌日、福沢の部屋に、Team Policy Dragonのメンバーが集まっているところに、植村が遅れて飛び込んできた。佑奈は、「植村くん、遅いわよ」と言うと、植村は、「大変です。安部さんが、昨夜、下宿先のアパートの自室で、自殺しました」と言った。一瞬、その場にいた全ての人間が言葉を失った。しかし、福沢は、ドライに、「まあ、永久追放になったらしいからな。覚悟がないのに、スパイなんかやるからだ」と言った。星野は、「何もわかっていないから、上田に利用されてしまうんだろ」と言った。佑奈は、「でも、なんで、福沢くんは、そんなに上田周辺の情報を知っているの」と訊ねた。すると、福沢は、「それは、決まっているじゃないか」と笑った。佑奈は、その笑いですべてを悟って、「お互い様ということね」と言った。

溜池山王にあるANAインターコンチネンタルホテルのロビーを、Team Policy Dragonが全員で歩いていると、向こうから、上田がやってきた。そして、先頭の福沢と上田が対峙した。

上田は、「安部くん、かわいそうだったね。死んじゃったんだってね」と言うと、福沢は、「お前が、いつものように切り捨てたんだろう」と言った。すると、上田は、「君も、もっと早くに処理をしておくべきだったよ。僕は甘かったかな」と言った。そして、「福沢くん、僕は、君のことを絶対に許さないよ。目障りなんだよ。以前だったら、土下座でもすれば、あのこと、許してあげようと思ったこともあったけど、もう許さないよ。僕は、君を、永遠に這いあがれないようなところまで、叩き落とす」と言った。

福沢は、「私を、そこまで過分な評価をしていただけるとは、大変光栄ですよ。せいぜい、叩き落とされないように、がんばりますよ」と嫌味を言った。

登場人物

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【連載小説】[君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?] Vol.1:ラブストーリーは突然に始まるの?(4)

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僕は、ほのかの顔をじっくりと眺めた。ほのかは、二重で目がクリっとしていた。そして、顔全体は、ふっくらとしている感じであった。ほのかは、「あんまり、ジロジロと見られると恥ずかしいんだけど」と言った。僕は、「君が、とっても、かわいいから」と答えた。僕は、ほのかを眺めながら、全体の感覚として、これまで、僕が好きになってきた全ての女性の外形的な要素を合わせ持っているのではないかというような錯覚に陥った。「好き」になるというのは、やはり、どこかで共通性なり癖というものがあるのだろうか。ほのかを眺めながら、その共通性こそが、ほのか、そのものなのではないかと思ったのであった。

僕は、東京に戻ると、時間もごく普通の日常生活の時間に戻った。僕は、アルバイトで結婚情報誌にコラムを書いていた。コラムの内容は、僕が研究で歩いてきたときに感じたことをエッセイ風にまとめるということだ。僕は、結婚情報誌の編集部に、行くと、砂羽が待っていた。砂羽は、僕のひとつ年下の女性で、結婚情報誌の編集部で編集者をしていて、僕のコラムの担当であった。そして、僕が、好きな女性でもあった。

「ねえ、吉本先生。こんどのコラムは、どこのお話になるの?」と砂羽は訊ねた。

「杉崎さん、こんどはね、京都の話にしようと思っているんだ」と答えた。

「そういえば、先生、先日、京都に行って来たんでしたよね。何か、面白いことがあったんですか?」と砂羽が訊ねた。僕は、ふと、「偶然というか運命というか、自分の好きな人と同じ顔をしていて、同じ体型をしている女性に会うことがあるなんて信じられる?」と、つい言い出しそうになった。しかし、それを、特に、砂羽にだけは言ってはならないと思った。これと言った理由は、特に思い当たるわけではないが、とにかく、京都で、ほのかに出逢ったことは、絶対に、知られてはならないと思ったのであった。

僕は、とぼけたふりをして、「今回は、あまり新しいところには行かなかったから、祇園の風習の話でも書こうかなと思っているんだ」と答えた。

すると、砂羽は、「祇園ですか。いいわね。私も、一度、行ってみたいわ」と言った。

「それなら、一度、京都に出張する用事を作るといい。僕の馴染みの店を紹介するよ」と言った瞬間に、なんとなく違和感を覚えた。はっきりとしたことは、全く言えないが、違和感という言葉がぴったりであろう感覚を覚えたのであった。砂羽は、「それは楽しみにしているわ」と言った。僕は、「うん」と答えるだけであった。

登場人物・人物相関図

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It is never too late to become what you might have been.

「なりたかった自分になるのに、遅すぎることはない」(英国の作家:ジョージ・エリオットの言葉)

夢を常に信じ、自分を信じ続け、努力を続けることこそが、自己実現への最も近道だ。
苦労や辛苦とは、夢をかなえたときに大きな喜びを得るための試練。

夢をその足に託し、まずは一歩前に踏み出してみよう。

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コミュニティの再生、ソーシャルキャピタル、そして資金の流れ(多摩・三浦丘陵自治体広域連携会議でお話をしました)

東京都庁で開催された多摩・三浦丘陵自治体広域連携会議(事務局・川崎市)にて、お話をさせていただきました。

(お話をした内容の概要)

(企業の社会的責任)
・企業の不祥事や偽装問題は、市場の失敗の事例。特に、情報の非対称性に伴うレモン市場の問題に似ている。こうした市場の失敗への対応は、規制やルール設計だが、規制強化、ルール強化に伴って生じる負の外部性(政策の外部性)は大きい。(例)建築基準法強化に伴い、2007年の民間住宅のGDP寄与度が-12.7%になった)

・そもそも、企業が社会的責任を果たしていれば、(意図的な偽装や不祥事を行わなければ)、規制強化は必要がない。その意味でも、企業が社会的責任を果たすことは重要であるし、それを推奨するような政策的対応が重要になってくる。(資金面では、社会的責任投資の促進など)

(コモンズの再生とソーシャルキャピタル)
・コモンズの再生もしくは創造には、ソーシャルキャピタル(信頼、互酬性)の存在が重要。
・欧米では、文化的背景、宗教的な背景からソーシャルキャピタルが確立し、それを結びつける媒体(たとえば、教会)があり、役割を果たしてきた。(社会的責任投資の起源も、遡れば、教会のファンドが行ったポジティブスクリーニング、ネガティブスクリーニング)。
・日本では、ソーシャルキャピタルのコア(中核)となるものは何か。すなわち、コミィニティの住民にとって、共有の価値、基盤を持つことがコミュニティ再生には、極めて重要となる。
・その点で、連携会議が検討をしている多摩・三浦丘陵もそうしたコアになるうるのではないか。

(コモンズの再生と資金の流れ)
・資金の流れについては、コミュニティ内における資金循環システムを作り上げることが重要となる。
・地域財投の設計、ローカルファンドの設計、寄附税制の拡充が課題となる。コミュニティ内資金循環システムは、「地域(コミュニティ)で集めたお金は、地域(コミュニティ)で使う」ことが基本原則。
・そのためにも、地方分権の推進が重要。

***********レジュメ******************
・「企業の社会的責任」の高まり
(1)グローバル化への対応
(2)社会環境やステークホルダーの意識変化
(3)コーポレート・ガバナンスへの関心の高まり
⇒メセナ活動、1パーセント運動など、利益の社会還元活動。
⇒企業の不祥事に対するリスクマネジメント。(法令順守など)
⇒シェアホルダー 対 ステークホルダー:企業活動と社会との関係
⇒公害問題、不買運動などの圧力
⇒国際的な議論の高まり(ISOなど)

・社会的責任投資
社会的責任投資とは:投資家の金銭的目的以外の基準も考慮に入れて投資を行うこと。
社会的責任投資は、「お金による投票」。お金によって、社会全体の方向性についての意思決定を行っていく。

・「新たな公共」分野の育成
(1)市場の失敗(独占、外部性、格差、情報の非対称性)、政治の失敗、法や制度の失敗

(2)「新たな公共」分野の開拓:政府の財政制約、成熟化社会への変化に伴い、「新たな公共」を作り出す必要がある。
※今後、小さな政府路線で、行政のスリム化、規制緩和、官業の民間開放が進めば、「新たな公共」の部分は、さらに拡大する可能性がある。
※市場の拡大に伴う労働と資本の供給不足に問題が生じる。ただし、この分野には、ビジネス・チャンスがあると考えられるので、ファースト・チャレンジを促すような制度は必要。(ベンチャー・ファンド、エンゼル税制など)
※規制緩和された市場における企業活動のガバナンスも重要。

(3)ソーシャルキャピタルへの期待とその支援
※ロバート・パットナム:『哲学する民主主義』、『孤独なボーリング』

(4)寄附税制、コミュニティ内資金循環、地域財投
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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(11)

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「情報を盗むだけでなくて、他人の恋人にまで手を出そうとするなんて、到底許せないな、カカカ」と、安藤は笑った。星野は、「お前、よっぽど、自分のこと勘違いしているんだな。ケケケ。お前と福沢を比べて、石川がお前を選ぶと、本気で思ったのか。本当にお馬鹿でお目出度い奴だ。ケケケ」と言った。

麻衣は、「これが絶対的な証拠よ。言い逃れできる?」と、安部に言うと、「騙したな」と言った。安藤は、「騙そうとして、騙される方が悪い。お前じゃ、こいつらと勝負すらなんないということだよ。カカカ」と言った。

「これで、エントラッセンだ。さて、安藤さん、今井、この処分、お前たちに任せるぜ」と言った。佑奈は、「すぐにクビよ。出て行きなさい」と言った。安部は、「ここを解雇されても、上田さんが面倒を見てくれることになっているんだ。必ず、復讐をしてやる」と言って、星野を振り払って、部屋から出て行った。

「あいつは、本当にわかっていないな。上田に偽情報を流したくせに、上田が許すと思っているのか」と、福沢は言った。佑奈は、「彼はどうなるのかしら」と言うと、「まあ、上田は許さず、永遠に、「さようなら」だな」と言った。

安藤は、「しかし、神崎の件は、いいのか。あいつは、上田に報告するぞ」と言うと、福沢は、「これで、神崎を辞めさせるつもりは最初からない。今回は、神崎の心の中で、上田への疑念、不信感を高まらせればいい。それが、ボディブローのように効いてくるはずだ」と言った。

星野は、「素人が中途半端に手を出すからだな。やけどどころか、すべてが燃えちゃった。全焼という感じだな。ケケケ。植村も気をつけろよ。この人たち、優しそうに見えて、みんな怖いお兄さん、お姉さんだからな」と言った。

植村は、唖然として、つばを喉を、「ごくり」と鳴らして飲み込んだ。

安部は、公共政策研究所の近くの公園から、上田の携帯に電話し、すべてを報告した。そして、「上田さん、私のこと、未来創造研究機構で引き受けてもらえるんですよね」と言うと、「何を言っているの。僕に、間違った情報を流し、混乱をさせ、そして、結果は大損害だよ。君は、永久追放。わかっていると思うけど、この業界だけではなく、どんな仕事もできないようにしておくから。「永遠にさようなら」」と言って、電話を一方的に切った。安部は、「ちょっと待ってください」と言って、電話をかけなおすと、すでに、着信拒否になっていた。安部は、絶望のあまり、その場で座り込んでしまった。

登場人物

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【連載小説】[君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?] Vol.1:ラブストーリーは突然に始まるの?(3)

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そして、裕子が戻ってくると、裕子は、「荘太郎くん、また京都に来るときは連絡しなさい」と言って、「ほのかちゃん、そろそろ行きましょう」とほのかに言った。裕子が伝票を覗き、裕子とほのかの分の代金を出そうとしたので、僕は、「コーヒー代金ぐらい、今日は、僕が出すからいいよ」と言った。すると、裕子は、「じゃあ、次の時は、私が出すわ」と言い、ほのかは、「ありがとうございます」と言った。僕は、レジに伝票を持って行き、部屋に料金を付けてもらい、そして、2人と別れたのであった。そして、僕は、そのまま、グランヴィア京都に予約してある部屋に戻ったのであった。

部屋に戻ると、すぐに携帯電話のバイブレーションが震えた。メールが届いたのであった。メールは、ほのかからのものであった。
「今日は、コーヒーをご馳走になり、ありがとうございました。私も、あなたに、また、お会いしたいです。次は、いつお会いできますか」、と書いてあった。僕は、少し、悪戯心を持って、「メールをありがとう。ほのかさんの気持ち、とても嬉しいです。私は、今夜は、グランディア京都の1010号室に宿泊しています。もし、良かったら、ルームサービスでシャンパンでも頼むので、遊びに来ませんか?」と返信をした。
たぶん、「ごめんなさい」というメールが戻ってくるだろう。僕は、それで構わないと思った。到底、夢のような話で、実現性のない話だ。「ごめんなさい」というメールが戻ってくれば、「もちろん。今のは冗談です。次に京都に来る時に連絡をします。その時に、ランチでも食べましょう」と返すつもりなのだ。

しかし、ほのかからは、一向にメールの返信が届かなかった。僕は、「しまった」と思った。少し悪戯が過ぎたと思った。僕は、少し寂しい気持ちになり、送信したメールの文章を何度も読み返し、後悔をした。

暫くの時間が過ぎて、僕はベッドの上に横になっていると、ドアをノックする音が聞こえた。僕は、ドアのミラーを覗くと、さきほど、2階のロビーで別れたばかりのほのかが立っていた。僕は、ドアを開けると、白いハーフコートを着たほのかは、素早く、僕の部屋に入り、「裕子さんを誤魔化すのに、時間がかかっちゃった」と言った。僕は、「来てくれたの」と言うと、ほのかは、「あなたが、来てほしいって言ったんやで」と答えた。僕は、「嬉しいよ」と言うと、ほのかは、優しく微笑み、僕の腕の中に包まれたのであった。

登場人物・人物相関図

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(10)

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「このリスト、解雇整理すると、3000万円ぐらいの人件費が確保できる。いま、未来創造研究機構の神崎の報酬は、2500万円。これに500万円上乗せして、神崎の年棒分の3000万円と一致させるようにした。これは、神崎の移籍というのをでっち上げ、真実味をもたせるためだけに、麻衣に作らせたリストだ」と福沢は、リストを佑奈と植村に渡した。佑奈は、「見事ね」と感心し、植村は、「僕も騙された」と、呟いた。

「よっつ。神崎の移籍の件。あんなのは、でっち上げだ。もちろん、神崎は欲しい。でもな、あいつの性格考えれば、お金だけでは動かんよ。上田も、もっと、神崎のことを信用してやれよ、と思う。ただ、この件については、上田も慎重になるだろう。だから、お前に確認させるだろうと思って、もうひとつ仕込んでおいた。解雇整理リストに諏訪の名前を入れておいた。お前の仲良しのな。そこで、お前は、リストに諏訪の名前が掲載されていることを利用して、諏訪に、植村に確認させたんだ」

「そうか、そうだったのか」と植村は言った。

「すべて、それは想像だな。確かな物証があるのか」と言って、安部は、麻衣を睨んだ。

福沢は、笑いながら、「五つ。お前、麻衣に接近しただろう」と言った。安部は、「石川、最初から、福沢と相談の上だったのか」と言うと、麻衣は、「相談なんかしないわよ。あなたが勝手に近づいてきたから、私の判断で対応しただけよ。俊ちゃんに聞かなくても、俊ちゃんが考えていることはわかるわ。私が作っていたリストの意味も。飛んで火に入る夏の虫とは、あんたのことよ」と言い、カセットレコーダーを取り出し、スイッチを押した。すると、昨晩の会話の内容が流れてきた。

「これが、人事異動対象者のリストよ」

「ありがとう、助かったよ」

「あなたが上田のスパイだったとはね」

「そうだよ」

「このリストを手に入ったところで、何をするつもりなの?」

「さあ、俺にはわからないな。全て、上田さんが考えてくれる」

「ふーん」

「福沢のこと、どう思っているんだ?」

「憎んでいるに決まっているじゃない。あの人が落ちぶれていた時、面倒を見ていたのは、私なのよ。いわば、福沢は、ヒモだったの。それが、仕事が見つかった途端、スタッフとは寝ない、と言い出して、私を捨てたのよ。本当に、ひどい男。私は、彼の財布でしかなかったわけ。利用するだけ、利用したのよ」

「俺が抱いてやろうか」

「馬鹿じゃない?何、その気になっているのよ。私は、私のことをいいように利用した福沢に復讐がしたいだけなのよ」

「あとね、上田さんのところの神崎さん、今度、うちのチームに移籍することを了承したみたいよ。それも、上田さんに報告をしておいた方がいいんじゃないかしら」

「ありがとう。助かるよ」

ここで、テープは終わった。

登場人物

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山は、とにかく登り始めなければ、登れない

いくら、山に登りたいと思っていても、準備もなしに登れないし、山のふもとで、見上げていただけでも頂上に辿り着くことはできない。頂上にたどり着くためには、そのための準備と、とにかく、苦しくても山に登ることが重要。
一歩ずつでも、登っていけば、必ず、頂上にたどり着けるはず。

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アジア第3次予選を勝ち抜くためのシステム

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いよいよ2月6日から、アジア第3次予選が始まります。ぼくの予想では、勝ち点11がボーダーになるのではないかと思います。勝ち点12を超えれば、無事に通過することができると思いますが、勝ち点11の場合は、得失点差が重要になる。その意味でも、ホームでは、攻撃的にゲームを組み立てることが戦術的に重要になってきます。

いま、日本代表に必要なのは、ゲームの組み立てができるゲームメーカーです。けが等でパフォーマンスが落ちていなければ、小野が最有力候補なわけですが、現在のフィジカルコンディションでは難しいかもしれません。

システムは、4-3-34-4-2の2枚のカードでしょうか。ただ、4-3-3の場合、ボランチが1枚で、攻守のスイッチの役目を果たす必要があること、2列目からプレッシャーをかけて、そこからビルドすることが求められること、などを考えると、3-4-3のシステム、すなわち、ボランチを2枚にした形もありうるのではないかと研究中です。ただし、3-4-3の場合、サイドが突かれるリスクは高まります。その点は、ラインコントロールで対応をする必要があるかもしれません。

第3次予選に向けて、思考錯誤の日々が続きます。

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【連載小説】[君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?] Vol.1:ラブストーリーは突然に始まるの?(2)

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「荘太郎くん、久し振りね」

「ああ、久し振りだね」

「何を驚いているのよ」

「いや」

というように、僕は、裕子の言葉を半ば聞き流すように、裕子の隣に座る女性を眺めていた。

「かわいいからって、そんなにジロジロ見ちゃだめよ」と裕子は言った。

僕は、「いや、そういうつもりはないのだけど」と答えると、その女性は、少し恥ずかしそうにした。

「この娘は、ほのかちゃん。私の家の近くに住んでいるのよ。前から、荘太郎くんに会いたがっていたから、連れて来たのよ」と、裕子は言った。

「ほのかさん。失礼だけど、どのような字を書くのですか?」と、僕は訊ねると、「稲穂の穂に、香る。それで、穂香と書いて、ほのかと読ませるんです」と、京都弁のイントネーションを混じりながら、話した。僕は、「それはいいお名前だ」と言うと、「恥ずかしい」と言った。

「ほのかちゃんは、今年、大学を卒業するのよ。まだ、若いんだから」と、裕子が言うと、僕は、「就職先は決まっているんですか?」と、ほのかに訊ねた。すると、「まだ、どこに配属されるかはわからないのですけど、銀行に勤めることになっています」と答えた。

「それは、素晴らしいじゃないですか」と僕が言うと、裕子は、「ほのかちゃんは、お嬢様なのよ」と言った。

僕と、裕子と、ほのかは、そのコーヒーラウンジで、コーヒーを飲みながら、取りとめのない世間話をした。最近、裕子は旦那さんと、あまりうまく行っていないと言った。僕は、「優しい旦那さんじゃないか」と言うと、「外面はいいのよ」と裕子は答えた。

別れ際に、裕子は手洗いに向かい、席には、僕とほのかの2人になった。僕は、「ほのかさん、またお会いしたいのですが」というと、ほのかは、「えっ?」と言った。僕は、「僕は、あなたとのことをもっとよく知りたいと思ったんです。もっとお会いして、そして、お話をしたい。僕の連絡先をお渡しいたしますので、もし、会っていただけるのであれば、ご連絡をいただけないでしょうか」と、僕の名刺に、携帯電話番号とメールアドレスを記載して、ほのかに渡した。ほのかは、戸惑いながらも、僕の名刺を受取った。

登場人物・人物相関図

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(9)

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書類は、麻衣の隣にいた安部に投げつけられた。安部は、目を丸くして、そして、麻衣の方を見た。

「安部、お前が、上田のスパイだ」と福沢が言うと、安部は、「何の証拠があるんですか。名誉棄損で訴えますよ」と怒鳴った。すると、福沢は、「俺のこと、少し甘く考えすぎていたんじゃないか?」と言った。麻衣は、「俊ちゃんはね、天性のフィラリストなのよ。空気だけでも、ほとんどの事実は把握できるのよ」と言った。安部は、「麻衣ちゃん」と驚いたような声を出した。福沢は、「感性だけで、お前がスパイだということを断定するほど、俺は自信家ではないぜ」と言った。

安部は、部屋から逃げだそうとした。すると、吉沢は、ドアの前に立ちはだかり、星野が、「ケケケ、観念せい」と言って、安部を後ろから羽交い絞めにした。そこに、安藤が入ってきた。安藤は、部屋に入って、開口一番、「この部屋には、子泣きじじいがいるのかよ」と、星野の様子を見て言った。

「いろいろと状況証拠はあるぜ。ひとつ、記者レクの企画案流出の件。申し訳ないが、企画案を、複数、作らせてもらった。A案、B案、C案、D案ってな。そして、めでたく、お前を身体検査するために作った案が、見事、上田のところに届いたわけだ。この時点で、要経過観察というやつだな。ふたつ、細川のスキャンダル記事のゲラ。これも見事、上田のところに届いた。この時点で、身体検査は終了、お前がスパイだってことは判明したんだよ。みっつめ、解雇整理対象者リスト」と、福沢が言うと、「申し訳ないが、俺は、人事異動、すなわち、配置を適材適所に変えるつもりだが、解雇整理はしない。もともと、解雇整理を含めたプランを福沢には発注していない。カカカ」と、安藤は笑いながら言った。

登場人物

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【連載小説】[君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?] Vol.1:ラブストーリーは突然に始まるの?(1)

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グランヴィア京都。京都駅に直結するラグジュアリー感の高いホテルだ。京都駅の改札を出て、そのままエスカレーターに乗る。2階にロビーがあり、その横に改札を見下ろすように、コーヒーラウンジがある。
僕は、友人と、このロビーラウンジで待ち合わせをしていた。友人の名前は、裕子という名前の女性だ。彼女とは、大学の同級生であった。裕子は、大学卒業後、出版社に勤め、社内恋愛で結婚をし、夫の転勤に伴って、京都の近くに住んでいた。

今年のお正月に、裕子から来た年賀状に、「もし、京都のお近くに来ることがあれば、久し振りにお会いしたいわ」と書いており、僕は懐かしくなって、裕子に電話をした。そして、僕がフィールドワークというか取材のために、近々、京都に行くことを伝えると、コーヒーでも飲もうということになったのであった。

僕は、現代民俗学の勉強をしていた。特に、街そのものに興味を持っていた。街を歩くことで、その地域の伝統や文化を研究するのである。元々は、考古学を専攻していたが、いつのまにか、もう少し、人間や街という窓を通じて、文化の歴史を探究してみたいと思ったのである。いまは、研究をすること、女子大の非常勤講師として現代民俗学の講義をすること、そして、出版社から頼まれる原稿を書くことの3つが主な仕事であった。

「荘太郎くん、ここよ」と、裕子は、僕の姿を見つけると、大きく手を振った。僕は、裕子を確認し、そちらの方に向かって歩いて行くと、裕子の隣に、もうひとり女性が座っていた。僕は、その女性を見て、驚きを隠すことができなかった。なぜならば、僕が好きな女性と、ほとんど同じ顔をして、同じぐらいの身長で、同じような体系をしていたからだ。

僕は、その女性を不思議そうに確認しながら、裕子の前に座った。

登場人物・人物相関図

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チリ戦

Shumpei0712091_5本日は、第2次岡田JAPANの初戦でした。4-3-3のシステムを採用したテストマッチなわけですが、システムが機能していたとは言えず、不完全燃焼という感じでした。

ひとつは、3トップの組み合わせ。高原、巻、山岸という組み合わせでスタートしましたが、うまく機能しませんでした。3トップを考えたとき、軸になるのは、高原です。考え方としては、高原と相性の良い組み合わせを考えることが重要ということです。今日のパフォーマンスを見ると、高原、大久保、羽生という組み合わせが良いのではないかと感じました。すくなくとも、巻が右サイドか左サイドに入るという起用は良くないと思いました。

バルセロナやチェルシーの3トップは、両サイドに突破力のあるFWを入れています。バルセロナは、ロナウジーニョとメッシ、チェルシーは、J.コール、ショーン・ライト・フィリップス、カルー、そして昨季は、ロッペンがいて、サイドにプレッシャーをかけることで、エトー、アンリ、ドログバを生かしているわけです。

日本代表で3トップを採用するとすれば、理想的な左サイドは、松井だと思います。つまり、もちろん、無いものねだりなわけですが、

     高原
松井       大久保

という3トップの採用がベストだと考えられます。あとは、田中達也、永井雄一郎という選択肢だと思います。

2点目は、ボールを奪ってからのビルドが、あまりうまくいっていなかったのではないかと思います。これは、オシム監督時代に、最も取り組んでいた課題のひとつですが、ボールを奪ってから、攻撃に切り替える時のスピードを早めつつ、しっかりと攻めのパターンを組み立てるということです。これは、ボランチが一枚になり、鈴木の負担が大きくなってしまったことも関係があるかもしれません。

3点目は、攻撃のバリエーションです。両サイドは、駒野と内田でスタートでした。内田はデビュー戦なので、今回の試合は経験を積むという意味で意義があるわけですが、サイド攻撃のリズムが出てくると良くなると思います。これは、サイドだけではなく、2列目の課題でもあります。もう少し、創造性が高まると良くなるのではないかと思います。

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【連載小説】[君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?] 登場人物紹介・相関図

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別のウインドウで見る

<登場人物>
吉本荘太郎(よしもと・そうたろう)
現代民俗学の研究者。女子大学で非常勤講師を務め、アルバイトで出版社からの依頼により、雑誌のコラムを執筆したり、アンカーマンの仕事をしている。

佐藤穂香(さとう・ほのか)
荘太郎が京都で運命的に出逢った女性。砂羽にそっくりで、絢音にも似ている。裕子の家の近くに住んでおり、春からは、銀行に就職が決まっている。

杉崎砂羽(すぎさき・さわ)
株式会社ラクルーノの結婚情報誌「マリッジ」の編集者。荘太郎が連載しているコラムの担当でもある。荘太郎は、砂羽のことが好きであり、砂羽は、なんとなく、それに気が付いている。荘太郎より、1歳年下。

津村絵里(つむら・えり)
荘太郎とは、カジュアルな関係の女性。荘太郎より、4歳年上。外資系のコンサルタント会社に勤務をしている。

滝川絢音(たきがわ・あやね)
荘太郎が、かつて好きだった女性。荘太郎とは、大学院の同期で、現在は、美術館のキュレーター。荘太郎のことを嫌っている。

雪室裕子(ゆきむろ・ゆうこ)
荘太郎の大学の同期。学卒業後、出版社に勤め、社内恋愛で結婚をし、夫の転勤に伴って、京都の近くに住んでいる。ほのかの家の近所に住んでいる。現在は、フリーの編集者として仕事をしている。

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(8)

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「ちょっと、待ってください。どこから、そんな話が出ているんですか」と神崎が言うと、「僕はね、スパイを公共政策研究所に送り込んでいるんだよ。いや、送り込むというよりね、エージェントに仕立てているの。簡単なんだよ。お金の場合もあれば、性欲を満たすとか、いろいろな方法はあるけれど、すぐにエージェントになってくれた」

神崎は、上田のことを、見つめていた。そして、「そんなことをしていたんですか」と言った。

「ここに、公共政策研究所の雇用整理リストもある。この整理をすると、ちょうど、君の人件費ぐらいは確保できるんだよ。これも証拠だよ」と、上田は、リストを机に叩きつけた。

「こんなものまで、入手できるんですか」と言って、リストを見た。

「君が裏切るということは証明済みなの。すぐに、辞めていただいていいですよ。でも、僕は許さないからね」と上田が言うと、神崎は、「身に覚えのない話です。信じていただくしかないのですが」と答えた。

上田は、「信じられないよ」と言った。神崎は、「私よりも、そのエージェントの情報を信じるわけですか」と言うと、上田は、「当り前じゃない」と答えた。

公共政策研究所の福沢の部屋に、安部が入ってきた。すると、福沢は、「よし、全員、集まったな」と言った。佑奈は、「何を始めるの」と訊ねた。福沢は、息を吐いて、「そろそろ、はっきりさせておこう。今回、植村が諏訪に、神崎の件を話したことで、上田に漏れてしまったと、みんな心配をしていると思うが、それは真実ではない」

「実は」

「この中に裏切り者がいる」

星野は、「ケケケ」と笑い、吉沢は、溜息を付いた。植村は、「えっ」と驚き、佑奈は、再び、腕組をしながら、頭に手を当てた。麻衣は、平静を装う素振りをした。

「裏切り者は、お前だ」と言って、福沢は手に持っていた書類を、麻衣の方向に投げつけた。

登場人物

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「いつか君にふたたび出逢うときまでに」完結

本日で、「いつか君にふたたび出逢うときまでに」の連載が終了しました。「今夜、夢の中で君に出逢う」、「半島のさき」に続く恋愛3部作が一応完結ということになります。ご愛読をいただきまして、ありがとうございました。

この3部作の共通テーマは、「人間の弱さ」、「欠落」です。その中で、「僕」という一人称の視点で、描こうとしました。「今夜、夢の中で君に出逢う」は、人間の内に向いたベクトルの中で欠落を発見することがテーマです。つまり、井戸の中に入っていくという作業。「半島のさき」では、喪失をテーマに、結局は、井戸からは出ることはできないということを悟る作業。そして、「いつか君にふたたび出逢うときまでに」は、人間の成長をテーマに、井戸の中から、ようやく出るための作業をするということです。

この3部作については、村上春樹作品の影響を強く受けています。「今夜、夢の中で君に出逢う」や「半島のさき」は、「羊をめぐる冒険」や「ノルウェイの森」に強い影響を受けているし、「いつか君にふたたび出逢うときまでに」は、「国境の南、太陽の西」に強く影響を受けています。

本当は、ストーリーテーリングの段階まで持って行きたかったのですが、そこまでは到達しませんでした。次の目標は、ストーリーテーリングの段階に行き、そして、「総合小説」を、やはり書きたいと思っています。

明日からは、「君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?」の連載が始まります。
少し、内容をご紹介すると、こんな感じです。

吉本荘太郎は、現代民俗学の研究者。彼が、運命的に出逢う女性・佐藤穂香は、自分の好きな女性・杉崎砂羽にそっくりな女性であった。さらには、過去に恋をした滝川絢音に、どことなく似ていることにも気が付く。こうした中で、荘太郎は、恋に悩み、これらの女性たちに運命を左右されることになる。この不思議な3角関係を、さらに複雑にするのは、荘太郎とカジュアルな関係の津村絵里である。

この作品では、こうした人々が繰り出すドタバタ劇をお楽しみいただければと思います。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:スタートライン(5)

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僕は、美友里とともに、ブラッセルまで旅行に来ていた。山川さんが、僕と一緒に来たいと行っていた場所だ。僕は、僕自身の過去への弔いとして、美友里とも相談し、この場所に来ることにした。

僕は、もう、山川さんと逢うことはないだろう。結衣にも逢うことはないだろう。僕は、いま、言えることは、過去にこだわり過ぎていたということであり、愛情というものを勘違いしていたということであった。こんなにも、身近に、僕のことを考え、愛してくれた人がいるのに、僕は、過去しか見えていなくて、そして、過剰な愛情を求めていただけに過ぎなかった。

今まで、心のどこかで、山川さんに愛情を求めていたし、結衣に愛情を求めてきた。山川さんは愛情を求めるタイプであり、結衣は愛情を提供するタイプであった。僕は、どちらかといえば、愛情を求めるタイプであったから、学生のころ、山川さんとはうまく行かず、結衣とは付き合うことができたのだと思う。

僕は、愛とは、無償であるからこそ、愛なのではないかと思った。

ある日、僕は、青山通りを歩いていていると、結衣をイメージさせるような人の後姿を見かけた。結衣は、姉を失い、もしかすると、人間への「信頼」そのものを喪失しているかもしれない。その喪失の中で、君は、どのように、いま、生きているのだろうか。たぶん、結衣は、こう言うだろう。「それは、あなたには、関係のないことよ」

僕は、新宿の駅で、電車を待っていた。停車した丸の内線のドアが開くと、山川さんとそっくり、もっと言えば、山川さん、そのものであろう女性が立っていた。僕は、思わず、反射的に、「山川さん」と声をかけようとしたが、それはできなかった。その女性は、僕のことを気に留めず、そのまま電車を降り、僕の横を、平然と通り過ぎようとした。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々
「いつか君にふたたび出逢うときまでに」 は、本日で完結です。ご愛読、ありがとうございました。
明日より、「君は 僕の わがままな小悪魔? or 天使?」を連載いたします。

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(7)

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その日の午後、福沢は、Team Policy Dragonのメンバーを部屋に呼んだ。

「神崎の件、上田に漏れたようだ」と、福沢は言った。佑奈は、溜息を付きながら、頭に手を当てた。星野は、「ケケケ」と笑い、植村は、下を向いた。麻衣は、平然と、何事も無かったかのように振舞い、前を向いていた。「植村の坊ちゃんが話しちゃったからな。ケケケ」と言うと、植村は、「申し訳ありません」と言って、頭を下げた。そして、植村は、頭を下げながら、何かに気が付いたようであった。「でも、そうすると、スパイは、諏訪さんだってことですか」と、呟いた。佑奈は、「そういうことなの?」と訊ねると、福沢は笑っただけであった。そして、「諏訪にやらせている事務仕事を安部にやらせることにしよう。麻衣、安部を呼んでくれ」と言った。星野も、「ケケケ」と笑っていた。

未来創造研究機構の上田の部屋。上田はイライラしながら、神崎が来るのを待っていた。神崎が、部屋に入ると、上田は、開口一番、「なんで、呼ばれたか、わかっているよね」と言った。神崎は、「来週に、民政党に提言するレポートの件でしょうか」と訊ねると、「君も役者だねぇ」と嫌味を言った。

神崎は、「私には、何のことか、さっぱり、理解できないのですが」と答えると、上田は、「とぼけないでよ」と言った。

「僕は、すべて、知っているんだよ。君が裏切ろうとしていること」と、上田は、意地悪く言った。神崎は、「私が裏切る?おっしゃっている内容を理解できないのですが」と答えた。

「神崎くん。君、すでに、日本公共政策研究所への移籍を承諾したんだってね。後は、手続きだけの問題だという話じゃない」

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:スタートライン(4)

Itsuka3

「もしかすると、山川さんは、僕を解放しようとしたのかもしれない」

「あなたが、そう思うのであれば、そうなのだと思うわ」

「僕は、今まで、何もわかっていなかったのかもしれない。そして、理解をしようとしてこなかった」

「そして、何も聞こうとしなかった。自分勝手に理解して、自分の価値観だけで判断してきた」と、美友里は言った。

「ねえ、人間誰でも、他人に傷つけられたり、他人を傷つけたりしてきているわ。何かを得ることもあれば、何かを失ってきている。そして、私も含めて、誰にでも欠落はあるの。あなただけのことではない。人間は、お互いに、それを認め合って、補い合って、生きていくのよ。深い井戸の中にいるのは、あなただけではないのよ。みんな、その井戸の中にいるのよ」

「わかるよ」

「恋愛とは、一人でするものではないわ。そして、どちらかが、一方的に重荷を背負うものでもない。一緒に重荷を背負って、一緒に、何かを得ていく作業なの」

「わかるよ」

「あなたは、これからも私のことを傷つけるかもしれない。そして、私も、あなたのことを傷つけるかもしれない。でも、将来のことなんて、今から決めることなんて、できないの。でも、私は、あなたのことを好きだと思うし、愛したいと思っている」

「僕は、美友里と、これから一緒にいたいと思う。今から、少しずつ、一緒に重荷を背負って、そして、喜びを得ていきたいと思うのだけど、どうかな」

「一歩ずつ、始めていきましょう」と、美友里は答え、笑った。そして、僕は、美友里の抱きよせた。美友里は、僕の肩に、頭を預けた。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(6)

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「上田ですが」と、上田が電話にでると、その男は、麻衣から聞いた情報を報告した。上田は、「なんだって。本当なの。それは、もう少し、調べてちょうだい。わかっているよね、別な人から聞き出すんだよ」と答えると、男性は、「わかりました」と言って、電話を切った。

翌朝、植村が出勤すると、諏訪が声をかけてきた。「ねえ、植村せんせい。噂を耳にしたんだけど、神崎が移籍してくるって、本当なの?」と訊ねた。植村は、驚いて、諏訪を、部屋の端の方に連れて行った。星野は、ソファに寝そべりながら、その様子を目の端で追い、その後、大部屋全体を見回した。

「どうして、知っているんですか。そのこと」と、慌てながら、植村は言った。諏訪は、「本当に、本当なの?」と言うと、植村は、「まだ、内緒ですよ。すでに、ご本人は、承諾済みで、あとは手続き上の問題だけのようです」と、こっそりと言った。諏訪は、「あわわ」と言っていると、佑奈が近づいてきて、「植村くん!」と言って、咳払いをした。諏訪は、コソコソと、その場を離れた。「植村くん、私の部屋に来てくれるかしら」と言った。

佑奈の部屋で、「ねえ、植村くん。この研究所の中でさえも、言っていいことと、秘密にしなければならないことがあるのよ。わかっているわよね。特に、人事案件については、トップシークレットなの。正式に決定するまでは、絶対に明らかになってしまってはだめ。わかった?」と、佑奈は植村に言い聞かせた。すると、植村は、「すみませんでした」と答えた。「いいわね。仮に、恋人であっても、機密事項は話してはだめよ」と、佑奈は念を押した。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:スタートライン(3)

Itsuka3

「そうね」

「ねえ、美友里。僕は、君のことを、愛している。そして、君と出会えたことを、心から感謝をしている。でも、僕は、君のことを傷つけてばかりだ」

「そうね。あなたは、私のことを、たくさん、傷つけた。あなたは、本当に身勝手で、そして、可哀そうな人。一方的に、自分の愛の基準を押し付けてくる。それは、ただの束縛なのよ。私は、あなたのことを愛したいと思うし、好きだと思うけど、束縛されるのは嫌なのよ。あなたには、私の価値観や考え方、そして、愛情表現の仕方に、土足で踏み込んでくる権利はない。あなたの希望や要望は聞くけれど、それをどうするかを決めるのは、私なの。もちろん、あなたも、別に私の価値観に付き合う必要はないのよ。あなたは、あなたの価値観、考え方、愛情表現を大切にすればいいと思う。私も希望や要望を言うけれど、どうするかは、あなたが決めればいいこと。その方が、お互いに楽になれると思うわ。愛情は重荷にしてはいけないのよ。重荷にしてしまったら、ただ疲れてしまうだけ。自然に、2人の間にあれば、それでいいと思うのよ」

「ねえ、美友里。君のいうこと、わかるよ。でも、僕が、今日から、すぐに、そうなれるかどうかはわからないんだ」
「別に、今日から、そうする必要はないと思うわ。でもね、人間は成長するの。あなたは、過去を、自分の心の中で留め置き過ぎているのだと思うわ。過去を、過去のことにして、そこから学ぶことによって、人間は成長するの。あなたは、恋愛のことについては、たぶん、初恋の段階から成長していないのよ。初恋の思い出のことを大切にする人は、たくさんいるわ。でも、思い出は思い出であって、それに縛られる必要はないのよ」

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(5)

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「最後に、今回の人事異動のリストです。解雇対象者、移動対象者をまとめました。まずは、この人事異動、人事の刷新を断行し、人心一新して、以上の改革に臨むべきかとご提案申し上げます」と、福沢は言った。

安藤は、「了解した」と言うと、福沢は、突然、「あと、神崎の移籍の件、本人が承諾しましたので、手続きをお願いします」と言った。すると、安藤は、にやりと笑って、「それは、私の方で、対応をしておこう」と言った。佑奈は、「ちょっと、待ってよ」と言った。しかし、福沢も安藤も、佑奈の話を聞こうとはしなかった。他のメンバーは、驚いた表情をしていた。

その夜、麻衣は、バーで男性と会っていた。「これが、人事異動対象者のリストよ」と言って、エクセル表を渡した。男性は、「ありがとう、助かったよ」と言った。「あなたが上田のスパイだったとはね」と麻衣が言うと、「そうだよ」と言って、男は自慢げに笑った。「このリストを手に入ったところで、何をするつもりなの?」と、麻衣が言うと、「さあ、俺にはわからないな。全て、上田さんが考えてくれる」と言った。

「ふーん」と、麻衣は言って、カクテルに口を付けた。

「福沢のこと、どう思っているんだ?」と、その男は訊ねた。

「憎んでいるに決まっているじゃない。あの人が落ちぶれていた時、面倒を見ていたのは、私なのよ。いわば、福沢は、ヒモだったの。それが、仕事が見つかった途端、スタッフとは寝ない、と言い出して、私を捨てたのよ。本当に、ひどい男。私は、彼の財布でしかなかったわけ。利用するだけ、利用したのよ」と言った。

すると、その男性は、「俺が抱いてやろうか」と言って、麻衣の肩に手を回そうとした。麻衣は、その手を振り払って、「馬鹿じゃない?何、その気になっているのよ。私は、私のことをいいように利用した福沢に復讐がしたいだけなのよ」と言って、カクテルを飲み干した。そして、「あとね、上田さんのところの神崎さん、今度、うちのチームに移籍することを了承したみたいよ。それも、上田さんに報告をしておいた方がいいんじゃないかしら」と言うと、席を立って、出口に向かった。男性は、「ありがとう。助かるよ」と言うと、電話を取り出し、上田の番号に電話をかけた。

登場人物

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君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?

「いつか君にふたたび出逢うときまでに」は、1月26日(土)で最終話です。本日より、最終章が始まりました。
さて、次回作として、「君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?」を、1月27日(日)より連載予定です。

これまで、いろいろとプロットをご紹介してきましたが、その後、設定を調整し直しました。
お話のテーマは、「自分の好きな人と、瓜二つの女性と出会ったら?」というテーマです。
一卵性双生児のように、顔もそっくりで、体系もそっくり。でも、性格とかはきっと違う。
突然、そんな女性に出逢ったら、みなさんは驚きますか?
女性の方も、そんな男性に出逢ったら、その人に、どのような感情を持つでしょうか。

人間の恋愛傾向って、そんなに大きくは変化しないのかもしれません。特徴に、何かしらの共通項があるかもしれませんね。それは内面性の部分と外面性の部分、さまざまだと思います。その共通項が、「好み」とか「タイプ」というものなのでしょう。

そんな恋愛模様に、"カジュアルな関係"も加わり、複雑なラブストーリーを、月9的なノリで描いていきたいと思います。

主題歌は、小田和正の「ラブストリーは突然に」でお願いします。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:スタートライン(2)

Itsuka3

その夜、美友里は、突然、僕の部屋に訪ねてきた。

「久しぶりね」と、美友里は言った。僕は、「うん」と答えた。

「ねえ、何を聞いているの?」と、美友里は訊ねた。僕は、「Star Crossed Lovers」と答えた。

「デューク・エリントンね。日本語に訳せば、"不遇の恋人"といったところかしら」

「シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の悲恋を表現した曲ということだね」

「きれいな曲ね」と、美友里は言った。僕は、「そうだね」と答えた。

「ねえ、私との関係、これから、どうしたいの?」と、美友里は訊ねた。

「僕は、君のことを、愛しているよ。心から、愛している」

「それは知っているわ。でもね、私が知りたいのは、私との関係を、これからどうするか、ということなの。私との関係を、これからも続けたいの。それとも、もう終わりにしたいの」

「もちろん、僕は、君との関係を、これからも続けたいと思っているよ」

「そう」

「でも、いまの僕は、それを、君に言える立場なのかどうかはわからない」

「そう」

「僕は、君のことを裏切ったし、他にも多くの女性を、今まで、傷つけ、そして、裏切ってきた。僕は、愛情とは、与えるものであり、与えられるものであると思っていた。でも、最近、愛情には、いろいろな形があるのだと思った。優しさには、いろいろな形があるのだと思った。時に、冷たく、突き放すことも、愛情であり、優しさなんだと思った。僕には、多くの欠落がある。それが原因となって、僕の気持ちを揺さぶり、そして、相手に負担をかけてしまう。僕は、誰にも愛されていないと思っていた。太陽の光さえも届かない、真っ暗な井戸の中で、孤独に生きているものなんだと思っていた。でも、それは、大きな間違いだったんだ。山川さんも、竹内さんも、結衣も、弥生さんも、そして、美友里、君も、僕のことを、とても愛してくれていた。単に、僕は、それに気が付かないで、もっと、たくさんの目に見えて、感じることのできる愛情を求めていただけに過ぎないんだ。僕は、ただ、甘えていただけなんだ」

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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地方分権化の中での暫定税率

第169回通常国会は、「ガソリン国会」になると言われている。「暫定税率」の問題が、その所以ではあるが、いつ爆発するかわからない(つまり、解散・総選挙になるか、誰も予測できないし、コントロールできない)、そのための「油」は、じゅうぶん過ぎるほど、注がれたというのが、本当のところであろう。

マスコミでは、サミット後の解散が有力と言われている。これは、根拠が無いわけでもなく、諸事情を勘案すると、ここが解散をするには、良い状況であるとは言える。ただし、それは、与党が解散しても勝てるという環境においてである。解散すれば、与党は負けないまでも、3分の2条項は使えなくなる。そうすれば、「ねじれ国会」の状況は、さらに悪くなる可能性がある。現在の国会の枠組みが続くのであれば、任期満了まで待つというのが合理的な選択だろう。

さて、福田総理の施政方針演説の中で、「地方と都市の「共生」の考え方の下、法人事業税を見直し、地域間の税源の偏在をより小さくする暫定措置を講じ、特に財政の厳しい市町村に重点的に配分します。今後、税体系の抜本的改革に結び付けていきたいと思います。地方自治体に一層の権限移譲を行う地方分権改革の議論を加速し、分権後の姿とあり方を国民の皆様にお示ししていくとともに、道州制の導入について、国民的な議論を更に深めてまいります」とあるが、これは矛盾を抱えているのではないかと思われる。

よく読むと、法人事業税に関しては、暫定措置ではあるが、再分配機能を高めるということである。これは、中央集権的な発想である。一方で、権限移譲は進めるという。権限については分権化を進め、財源については、集権化に戻すというように捉えられている。つまり、ベクトルの向きが真逆である。これは、財源の担保の無い権限だけが自治体に渡されていくということになり、財政の比較的に豊かな自治体を苦しめることになる。これは、政策の誤謬の問題で、全体的に、パレート改悪に行く可能性が考えられる。税制の総合的な体系の中で、税収の偏在問題は考えるべきであろう。

もうひとつ、道路特定財源について、「道路特定財源については、厳しい財政事情の下、地域の自立、活性化に役立つ道路の整備事業は、真に必要なものを、効率化を徹底しつつ行います。道路の維持・補修や、救急病院への交通の利便性の確保、都市部の渋滞対策、開かずの踏切の解消など、国民生活に欠かすことのできない対策は実施しなければなりません。さらに、地球温暖化問題への対応を行うためにも、現行の税率を維持する必要があります。これまでの特定財源の仕組みを見直し、納税者の理解を得ながら一般財源を確保してまいります」と述べている。

暫定税率の問題には、いくつかの出口が考えられる。ひとつは、一般財源化の方向の改革である。それに、道路建設の他に、環境対策、社会保障対策などの目的も加え、さらに一部を一般財源化という方向である。環境や社会保障への使用に関しては、道路の外部性を考慮すれば、説明は可能であろう。そして、地方分権改革の流れで捉えるならば、暫定税率の地方税分を拡充し、地方の道路建設事業に関する独自財源を拡充させるという方法もあるだろう。現実性を考えれば、第2案が有力な案として、民主党と対話ができるのではないかと考えられるが、地方分権改革の文脈の中で、暫定税率の問題を考えるのも面白いのではないか。

<追伸1>
と書いた後に、このような記事を見つけました。
北海道の578億円減が最大=暫定税率廃止の影響-総務省試算」(時事通信)

都道府県別減収額の一覧表」(岩手日報)

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政府・議会・日銀の三位一体でリセッションに備えよ

先週、新聞で感動的な記事を目にした。それは、米国の民主党がFRBとの景気対策連携に関して、ペロシ下院議長とバーナンキFRB議長が会談を行ったということである。

会談の要点は、サブプライム問題に端を発する米国の景気後退の中で、金融政策や財政政策に関して、政府・議会・FRBが三位一体となって協力をしていく意志をペロシ議長が示したのである。もちろん、政策の方法論については、すり合わせが必要であろう。しかしながら、この会談の意義は、三位一体となって、対話をしていく方向性が示されたという点で大きい。この点について、ホワイトハウスも歓迎の意志を示している。

バーナンキFRB議長は、下院の予算委員会で、「金融政策の単独の行動よりも財政と金融が一緒に刺激するほうが経済を幅広く支えられる」という議会証言を行ない、機動的な財政政策を期待した。ホワイトハウスも、個人所得税を還付する戻し減税と企業の設備投資を促す優遇税制を2本柱とする財政政策をまとめる方針である。

日本の状況も、日銀短観の先行きでは、景気後退の兆候が出始めているように、2008年は必ずしも見通しが明るいわけではない。リセッション(景気後退)には、機動的な政策対応が重要になってくる。
そのときに、問われるのは、民主党のマクロ経済政策に関する立案能力である。政府や日銀と協調すべき点は協調し、主張すべき点は主張をしながら、反対だけではなく、積極的なコミットメントが求められる。

民主党は、参議院のリーダーとして、どのようなマクロ経済政策に対するブループリントを持っているのか、どのような思想や考え方、原則の下に、政策立案を行うのか、それをそろそろ、国民にわかりやすく示すことが重要になってくるだろう。

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(4)

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数日後、安藤の部屋に、Team Policy Dragonのメンバーが揃った。安藤は、豪華なチェアに座りながら、「改革プランができたのか?」と言うと、福沢は、A4の書類の束を渡した。安藤は、その書類を一読して、机の上に置き、「カカカ。これは、大胆なプランだな」と言った。

福沢は、「そのぐらい、やらなければ、シンクタンクの国際的な競争の中で取り残されてしまうでしょう。今のままでは、D.C.のシンクタンクと肩も並べられない」と言った。安藤は、「お前の基本構想は、国際的に通用するシンクタンクか」と言った。福沢は、「研究者も、グローバルスタンダードの中で競争をしていかなければなりません。シンクタンクも、井の中の蛙ではなくて、グローバルスタンダードの水準の中で、運営をし、競争をしていくべきです。ここが日本だとか、そういうのは、全く関係ありません。それが、最終的には、日本の国益になる」と言った。安藤は、「同感だな」と答えた。

「まず、研究職は、すべて最長5年契約とする。契約時の研究業績・キャリアに応じて、人事員会が契約年数を決定する。また、再任については、人事委員会からの諮問を受けた所内に設ける業績審査委員会が、契約期間内の研究業績を審査し、それを人事員会に答申する。その上で、再任とその契約年数を決定する。ただし、助手については、トラックであるとして、最長2年契約とする。助手としての再任はせず、契約終了時に、業績審査委員会が審査の上、研究員として契約をするかどうかを決定する」と、福沢は、説明を始めた。植村は、「厳しい」と呟いた。

「次に、事務職は、すべて最長3年契約とする。再任は、もちろん、妨げないが、理事会で、人事小委員会を作り、そこで、人事評価を行い、再契約及び承認について検討し、最終的には理事会で決定する」と、福沢は説明した。星野は、「俺は、すぐにクビになるかもな」と笑った。

「ミッションについては、英文及び邦文のレフリードジャーナルを発行する。エディティングボードには、国内外の一線級の研究者に入ってもらい、レフリーも所外の研究者に依頼する。もうひとつは、国際会議の開催。世界各国に、報告を呼びかけ、報告者を集める。若い研究者や途上国の研究者には、旅費の補助を出す。このようなことが考えられます」と、福沢が言うと、安藤は、「なるほど」と言った。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:スタートライン(1)

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僕は、東京に戻り、山川さんからの連絡を待った。そして、いつものように、偶然に、山川さんと街中で出会うことを期待した。山川さんに似た女性を見かければ、山川さんかどうかを確認しようとした。しかし、どれも、山川さんであるはずはなかった。

僕は、久し振りに、中学校の同級生に電話をした。そして、山川さんが、そちらに戻っていないかということを尋ねたが、誰も知らない、と言っていた。そして、同級生の一人は、「竹内に聞いてみてはどうか」と言った。竹内さんは、山川さんと中学校を卒業してからも付き合いがあるということであった。僕は、少し緊張しながら、竹内さんに電話をした。

「久しぶりね」と、電話の向こうで、竹内さんは言った。

僕は、「久しぶり。元気ですか」と言うと、竹内さんは、「容子のことでしょう?」と言った。僕は、「なぜ、わかるの?」と聞くと、竹内さんは、「こちらでは有名な話になっているわよ。あなたが、容子のことを探しているって」と言った。

僕は、竹内さんに、僕と山川さんのことを、おおまかに話した。すると、「そんなことがあったの。でも、あなたは、容子のこと、忘れるべきだわ。容子は、あなたの前から、何も言わず、姿を消したんでしょう。その意味はわかるでしょう?」と言った。

僕は、「もちろん、意味はわかるよ。僕は、山川さんと、もう逢うことはできないとも思っている。ただ、彼女が生きているのかどうか、それだけ、わかればいいんだ」と答えた。

竹内さんは、電話の向こうで溜息を付いた。そして、「嘘を付いても、仕方がないから、本当のことを言うけど、この数年、私は容子と連絡を取っていないわ。だから、あなたと、東京で会ったということも知らないし、ましてや、いま、彼女がどうしているかも知らないの。少なくとも、こちらには戻ってきていないわ」と言った。

「わかった。ありがとう」と、僕は答えた。「ねえ、ハジメくん。もう少し、強い人間にならなければだめよ。いま、あなたが大切にするべきなのは、美友里さんという方じゃないかしら。容子のことは、初恋の思い出として大切なのはわかるけど、初恋は初恋なのよ。話を聞いていると、容子は、あなたのこと、愛しているわけじゃないと思うわ」と言った。

僕が「ありがとう」と言うと、どちらかともなく、電話が切れた。

そして、僕は、美友里の携帯電話に電話をした。5回ほど、呼び出し音が鳴ると、美友里は電話に出たのであった。「答えは出たの?」と、美友里は言った。僕は、「わからない。でも、君に電話をしたくなった」と言った。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(3)

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諏訪は、「植村せんせい。なにとぞ、よろしく頼みますよ」と、しつこく、付きまとってきた。植村は、「やめてくださいよ。いい加減にしてくださいよ。怒りますよ」と言うと、諏訪は、「俺も福沢チームに入れてよぉ」と泣き言を言い出した。

植村は、「第一、僕に、そんな権限はないですよ。お願いするなら、福沢先生か今井先生じゃないですか」と言うと、諏訪は、「その2人が、最も苦手なんだよ~、俺」と言った。すると、「じゃあ、俺が口を聞いてやろうか」という声がした。

諏訪が振り返ると、星野であった。星野が、「ケケケ」と笑っていた。諏訪は、「あんたのことは、苦手と言うか嫌い」と言って、再び、植村の方に顔を向け、自分の席に戻って行った。星野は、「ケケケ」と笑った。そして、星野は、目の端で、大部屋を見渡していた。

福沢は、部屋の中から、ブラインダーを指で少し開けて、その状況を眺めていた。「さて、上田のスパイは、元気にしているかな」と言った。麻衣は、「上田からは、どのような指示が出されているのでしょうか」と訊ねると、「いろいろなやり方があるからな。最も情報を取りやすいのは、チームに入り込むことだよな。度胸があって、優秀な奴なら、チームの最も守りが薄い所に接触して、適当な理由を付けて近づいてくるだろ」と答えた。麻衣は、「なるほど」と、福沢の横から、大部屋の様子を伺いながら答えた。

「まずは、この研究所の改革プランを作らなければならないな」と福沢は言った。麻衣は、「どのような方向性で改革をするんですか?」と訊ねると、「ある程度、能力主義になるだろうな。適材適所に人材を配置していく」と答えた。

「そうすると、裏切り者もでてきますね」と言った。福沢は、自分のイスに腰を落として、「それが狙いだ」と答えた。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:辿りつく先(5)

Itsuka3

僕は、その晩、山川さんのことを、何度も愛した。卑猥な表現を使えば、まさに、言葉通り、精根が尽きるほどまでに、僕は、何度も、山川さんを愛し、求めたのであった。そして、朝がやってくる頃に、僕と山川さんは、眠りに付いたのであった。実は、僕は、山川さんの中で果てるとき、僕は、確かに、美友里のことを思い出していた。僕は、確実に、美友里のことを裏切ったのであった。弥生さんと寝て、結衣のことを裏切ったように、僕は、またしても、裏切ったのであった。同時に、山川さんと寝ていて、美友里のことを思い出して果てるということは、山川さんのことも裏切っているということであった。

結果として、僕は、まだ寝たことがない美友里の代わりとして、山川さんと寝たということになるのだろうか、と思った。

僕は、夢の中で、何度も、自問自答を繰り返した。僕は、山川さんのことを愛しているのか、それとも、美友里のことを愛しているのか。山川さんと、このまま一緒にいたいと思っているのか、それとも、美友里と、これからも一緒にいたいと思っているのか。そのすべてに、僕は答えを出すことはできずにいたのであった。

目覚めると、時計は、午前10時を指していた。バルコニーのカーテンは開いており、そして、目の前に海が広がり、波音が聞こえてきていた。僕は、「山川さん」と言った。僕の隣に寝ているはずの山川さんは、ベッドの上では確認することができなかった。僕は、シャワーでも浴びているのかと思い、浴室に行くと、そこには誰もいなかった。部屋の中を見ると、昨晩、山川さんの衣類はすべて消えていた。ただ、ベッドの上に、山川さんが、いつも使っていた髪留めだけを残して。僕は、何度も、「山川さん」と叫んだが、その声が空しく響き渡るだけであった。僕は、山川さんの残していった髪留めを手の中に包み、「山川さん、ごめん」と呟いた。僕は、少しずつ、意味を理解しようとしていた。そして、はっきりと、もう二度と、山川さんと逢うことはないだろうということを、理解しようとしたのであった。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(2)

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「ところで、私が研究担当常務理事になったということで、研究所の運営について見直しをしていきたいと思っている。忙しいところ、申し訳ないが、これについても、君たちにプランを考えてほしいと思っている」と言った。

佑奈は、「わかりました。そのプランは、大胆なプランで宜しいのですか?」と訊ねると、安藤は、「それでいい」と答えた。そして、「もうひとつ、君たちのチーム、プロジェクト名を正式に決めないとな」と言った。福沢は、「名称には、そんな重要な意味があるわけではないから、なんでもいいですよ」と言うと、麻衣が、「Policy Dragon。Team Policy Dragonでどうですか」と言った。

佑奈は、「Policyの意味はわかるけど、Dragonというのは?」と訊ねると、星野が「植村竜太郎の竜なんじゃないの。良かったな。坊ちゃん」と、植村をからかうと、植村は、「そんなわけないじゃないですか」と慌てて否定した。

麻衣は、「臥竜です。福沢先生の道号は臥竜。今まで、水の中で伏していた龍が、いよいよ天に昇る」というと、安藤は、「お前たちのキャリアを考えれば、ぴったりの名前かもしれないな。臥竜か鳳雛、いずれかを手にすれば天下を取れるか」と言った。

佑奈は、「それじゃあ、Team 臥竜。Team Policy Dragonで行きましょう」と言うと、星野は、植村を突っつきながら、「坊ちゃん、残念だったな」と小声で言った。植村は、「当り前じゃないですか」と小声で答えた。

福沢は、「よし、これからの基本的な役割分担だ。今井、麻衣、植村、3人は研究分析担当だ。麻衣は、チーム全体のマネジメント調整も兼任だ。吉沢、お前は、永田町、霞が関との窓口、そしてファンドレイズ担当だ。そして、星野、お前にロジの全てを任せる」と言うと、それぞれが「はい」と返答をした。

安藤は、「Team Policy Dragon、期待しているぞ。カカカ」と言った。

登場人物

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寂しい2月と3月の思い出

さて、2月と3月と言えば、イベント目白押しなわけですが、残念ながら、これまで、ぼくは、あまりご縁が無く、寂しい季節です。毎年、Do As Infinityの「柊」のような毎日を過ごしているわけです。

◎Do As Infinityの「柊」のような毎日とは、こんな感じです ↓
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舞いだした粉雪は
積もるのでしょう
冬を耐え抜いてゆく
強さが欲しいよ

by D・A・I
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3月は、ぼくの誕生日(3月17日)なのですが、いつも、「きっと、今日はサプライズパーティーが準備されているに違いない」と、「希望」を胸に朝起きて、出かけます。しかし、夜には、「サプライズ」も何もない事実を思い知らされ、たそがれ、そして、「絶望」を胸に夜寝るのです。(←自分で言うのもなんですが、この文章のリズム、結構、いいじゃないですか!。しかも枕を涙で濡らしながら。

いつもいいなぁと思っているバレンタインデーと誕生日イベントは、

バレンタインデーは、手作りチョコと、簡単なものでいいから、手作りの料理が食べたいな。それだけで、とても幸せだったりします。

誕生日は、何もプレゼントはいらないし(でも、なんでもいいから、何か形に残るものをもらえると嬉しいケド)、高いレストランを予約してくれなくていいので、ふたりで一緒にいてくれること、それだけで幸せだったりします。
(基本的に、人見知りなので、多人数が集まるパーティーとかは、ちょっと苦手かも。仲の良い友人・知人とのパーティーは楽しくて好きですけど。)

みなさんは、どんな感じをお好みですか?

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チーム・矢尾板、復活?

監督・コーチとは、家族のようなものであり、同士です。(家族より一緒にいる時間は長いでしょう)
だから、監督交代になれば、コーチも一緒に動くことが多いのです。監督招聘ということになれば、一緒にコーチも招聘することになります。

監督は、自分の不得意な分野に長けている人何でも相談できるパートナーをコーチとして求めます。
チーム・モウリーニョは、バルテマル・ブリト、ルイ・ファリアが、それにあたります。チーム・フェリペには、20年以上、苦楽を共にしているアシスタントコーチ、フラヴィオ・テイシェイラがいます。

一人では何もできません。だから、チームになることで、初めて成功を成し遂げられるのだと思います。

ぼくも、いま、同じ目標を共有し、一緒に成功を成し遂げるための同士を探しております

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日本代表の攻撃オプション

さて、昨日、大木武氏の日本代表コーチ就任が理事会で決定した。

岡田監督から、前甲府監督の大木コーチを招へいしたという形であるが、これは、攻撃の戦術オプションを広げるという意味合いだろう。大木コーチは、バルセロナやチェルシーが採用する4-3-3のアイディアを持っている。つまり、岡田監督は、グローバルスタンダードになりつつある4-3-3システムを採用することを考えているということである。

これまで、オシム監督は、ディフェンス面の構築を行ってきた。しかし、得点力不足が、常に指摘されてきたように、オフェンス面では、さまざまな課題があった。これは、ジーコ監督時代でもそうだった。オシム監督は、長期的なチーム作りをしてきたので、オシム監督の頭の中には、すでに、ある程度のオプションがあって、2年後の南アフリカ大会に向けた予選の中で、オフェンス面の構築を行い、チームとして完成をすることを目指していたのかもしれない。

その点で、岡田監督が大木コーチを呼び寄せたのは、このオフェンス面の構築を任せるためであると言えよう。岡田監督にないアイディアを大木コーチが出していくというのが、彼の仕事である。

しかし、これで、大熊コーチ、大木コーチと、コーチもJリーグ監督経験者が増え、重厚な布陣となった。(小倉コーチは、監督経験はないはず)

さて、4-3-3のシステムについては、ぼくもアジアカップのときも提案してきていて、最近、研究を進め、推奨しているシステムなので、大歓迎である。これまで、日本代表のオフェンスは、「個人の力」に頼るところが大きかった。世界と戦っていくためには、「個の力」に加えて、「システム」が必要になってくる。4-3-3の場合、CFに、ポストプレーができ、そして、得点力抜群の選手を配置できて、初めて機能する。チェルシーは、ドログバ、バルセロナは、エトー、アンリ、レアルはニステルローイ。日本代表では、高原が浦和レッズに移籍したことで、随時、高原をエースにできることが大きい。

2列目(1.5列目)については、ゲームメーカーとドリブル力のあるストライカーを配置する必要がある。その点で、ひとりは、大久保の起用が考えられる。そして、中村俊輔と中村憲剛のいずれかを起用する。大久保の代わりに、梅崎の起用もあり得る。大久保、中村俊、中村憲、梅崎を組み合わせて起用が基本線になる。これだけで、すでに、6通りのオフェンスのオプションを作り出せる。さらに、田中達也が代表に復帰すれば、さらに、カードは多くなる。

さらには、4-3-3と4-4-2の併用で、さらに、戦術のオプションを増やすことができる。

(矢尾板・ジャパン2008 基本フォーメーション案)

     高原

中村       大久保

  阿部   遠藤

     鈴木

安田 岩政 水本 徳永

      川口

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井戸を掘るなら、水が湧くまで掘れ

福田総理が施政方針演説で述べた、明治時代の農村指導者である、石川理紀之助の言葉だそうです。
心にバーンと来て、感動しました。

施政方針演説の該当箇所です。

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「井戸を掘るなら、水が湧くまで掘れ」
 明治時代の農村指導者である、石川理紀之助の言葉です。疲弊にあえぐ東北の農村復興にその生涯を捧げた人物です。彼はどんな時も決して諦めることなく、結果を出すまで努力することの大切さを教えました。
 そして彼は、様々な事業において、「何よりも得難いのは信頼である。進歩とは、厚い信頼でできた巣の中ですくすく育つのだ」とも述べています。
 私は、本日申し上げました政策を推進するに当たり、どんな困難があろうとも、諦めずに全力で結果を出す努力をしてまいります。そして、活力ある日本、世界に貢献する日本へと進歩するためにも、進歩を育む信頼という巣を、国民と行政、国民と政治の間につくってまいりたいと思います。
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私も、どんな困難に直面しようとも、諦めずに、全力で努力をしていきたいと思います。そして、信頼を得られるようにがんばりたいと思います。

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京都→熱海→湯河原→沼津→横浜→東京

18日は、所用のため、京都に「」を残しつつ、12時過ぎの「ひかり」で、所用のため、熱海に向かいました。
嵐山の渡月橋に行きたかったのですが、やっぱり、一人だと、寂しい。写真も撮影できないし。

久しぶりに、「ひかり」に乗りました。名古屋‐京都間は、ノンストップなので、名古屋から京都に行くには、「のぞみ」でも「ひかり」でも変わらないですね。今回は、さらに、静岡から「こだま」に乗車しました。「こだま」乗車は、生まれて初めてです。

さて、湯河原で、「湯河原温泉 ゆとろ嵯峨沢の湯」というところで温泉に入ってきました。

温泉に入った後、沼津まで戻り、駅からバーンとタクシーに乗り、沼津港の市場近くの鮨屋で鮨をつまんで、タクシーを呼んでもらって、駅まで戻り、東海道線で小田原まで。小田原からアクティーに乗って、横浜まで行き、一旦、途中下車。そして、再び、東海道線で東京まで行きました。

実は、沼津‐小田原間と横浜‐東京間の東海道線は、同じ列車で、グリーン車の車掌さんが同じ福原愛似のかわいい女性の車掌さんでした。

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横浜散歩

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今日は、横浜の中華街で新年会の後、山下公園から桜木町まで歩きました。
山下公園には、甘酸っぱい懐かしい思い出があって、その後、ずっと行っていなかったので、大変、久し振りでした。(いつも、ベイブリッジの大黒埠頭側にある下の駐車場とかはよく行くし、おととしぐらいに、赤レンガには行ったり、何年か前には、フットサルコートには、来たことはあるのですが、山下公園は、本当に久しぶりでした)

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:辿りつく先(4)

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僕は、大黒埠頭のインターから高速に入り、ベイブリッジを渡り、そのまま横浜・横須賀道路に車を走らせた。そして、横浜・横須賀道路の終点まで行き、国道を右に曲がり、湘南に向かった。僕は、江ノ島の見えるホテルに部屋を取った。

テラスの窓を開けると、冷たい風とともに、波音が聞こえた。僕たちは、シャワーも浴びず、お互いをむさぼるように求めた。僕は、山川さんを抱き締め、キスをしながら、山川さんに気が付かれないように、ワンピースの背中のホックを、ゆっくりと下ろした。すると、山川さんの身体を覆っていたワンピースは、自然に足もとに落ちてしまった。山川さんは、僕から口唇を離して、「恥ずかしいわ」と言った。僕は、山川さんの言葉を聞かないふりをして、再び、キスをして、片手で、山川さんのブラジャーのフロントホックを外した。すると、山川さんの豊満な胸が露になった。僕は、山川さんの口唇から離れ、山川さんの胸の間にキスをした。暫く、僕は、山川さんの胸の間にキスをした後、舌を、そのまま真下の方向に、ずらしていくのであった。

「ねえ、ハジメくん。私だけじゃ、恥ずかしいわ。あなたも服を脱いで、私にあなたの裸を見せて」と言った。僕は、山川さんの身体から口唇を離さないまま、静かにシャツとズボンを脱いだ。すると、山川さんは、僕の首筋のあたりに両手を置いて、僕を優しく包もうとした。

僕たちは、ベッドの上に移動して、僕は、山川さんが求めるままに愛した。暫くすると、山川さんは、「こんどは、わたしの番よ」と言って、僕を仰向けにさせて、僕の胸を甘く噛み始めた。同時に、右手で、僕の膨張した下半身を弄ぶのであった。そのうち、僕の気が付かないうちに、彼女は、僕の下半身を口にふくんだ。そして、さきほど、僕が山川さんにしたように、優しく、そして、時に激しく、僕の下半身を刺激した。僕は、何度も高まったが、それを我慢した。

その後、再び、山川さんが下になり、仰向けに寝転んだ。山川さんは、「ねえ、ハジメくん。私と、こうしたいと考えたことがあった?」と甘く訊ねた。すると、「もちろんだよ」と僕は答えた。

「私も、ハジメくんと、こうしたいと、ずっと思っていたわ。あなたのこと、ずっと愛していたわ。あなた以外に愛した人はいなかった。ずっと、ずっと、今日という日を、この10数年間、私は待っていたの」

「愛しているよ。山川さん」

「愛しているわ。ハジメくん」

そして、僕は、山川さんの中に入り、温かな優しさに包まれていったのであった。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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Team Policy Dragon人物相関図改訂

本日からAdvocacy 6が始まりました。Advocacy 5で、細川の追放と星野の加入という大きな人物相関の変化がありましたので、新しい相関図を作りました。ご覧ください。

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 6 : スパイ(1)

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公共政策研究所の大部屋。細川の退任情報を職員が聞きつけて、大騒ぎになった。諏訪は、「細川さんは罠にはめられたらしい」と言った。その他の職員は、「安藤主席研究員が後任の研究担当常務理事になったらしい。つまり、細川派は、もう終わりだよ。これからは、安藤派がメインストリームになる」と言った。

諏訪は、「安藤派って、あるのかよ」と言うと、「それは、今井主任研究員と福沢のチームが、反細川派で、事実上の安藤派だっただろう」という声が聞こえた。「それじゃあ、福沢のチームが、これからは主流派かよ」という声も聞こえた。諏訪は、「早めに、福沢チームに入れておいてもらうべきだったなぁ。今からじゃ、無理かな。植村にでも頼んで、入れてもらえないかなぁ」と言った。

そこに、植村と星野がちょうど通りかかった。すると、諏訪は、早速、手を揉みながら、植村に近づいて、「植村せんせえ、なにとぞ、よろしくお願いしますだ」と言った。植村は、「なんのことですか?」と聞くと、諏訪は、「神さま、仏さま、植村さま」と拝んだ。その姿を星野は見て、笑いをこらえず、噴き出した。しかし、星野の目は笑っておらず、目の端で、異物を捉えようとしていた。

安藤の部屋には、福沢、佑奈、麻衣、植村、吉沢、星野が揃っていた。安藤は、「いよいよ、チームが完成だな」と言うと、佑奈は、「はい」と答えた。福沢は、「いや、もうひとり、必要だ」と答えた。安藤と佑奈は、驚きながら、福沢を見た。

福沢は、「温水政権の経済成長新戦略を立案するためには、マクロ経済理論モデルを構築することができる理論研究者が必要だ。しかも、ノーベル経済学賞級の研究者だ。その研究者を、このチームに迎える必要があると思っている」と言った。

安藤は、「もしかすると、それは、神崎のことか」と訊ねた。佑奈は、「神崎って、あの神崎」と言った。星野は、「またまた、福沢の兄ちゃん、面白いことを言い出したねぇ」と笑った。佑奈は、「しかし、彼こそ、私たちのライバルよ」と言うと、福沢は、「俺たちが闘う相手は、上田でも神崎でもない。さりとて、民政党の小詰でもない。俺たちは、日本という国のために闘うんだ。この国の未来のために闘うんだ」と言った。安藤は、「ただ、事実として、神崎のスカウトは難しいぞ」と言った。

福沢は、「それは、わかっている。神崎抜きで、経済成長新戦略の大部分は作ることができる。しかし、神崎を加えることで、その戦略は、完全なものとなる」と言った。安藤は、「福沢、お前に任せる。お前がそう言い出すということは、何らかの策とその勝算はあるんだろう」と言うと、「上田から送り込まれているスパイを利用させてもらうさ」と言った。星野は、「ケケケ」と笑って、「なるほどね。それは、また面白くなってきた」と言った。

登場人物

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新作のプロット進みませぬ

君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?」なのですが、新幹線の中で、プロットを考えているうちに、いろいろな案が出てきてしまって、ちょっと行き詰っております。もともとは、結婚情報産業を舞台に、そこに少し異質性(現代民俗学者)を混ぜて、あと、ミステリーな部分も入れたりして、喜劇風の恋愛小説にしようと思っていたのですが、なかなか話を広げられず、という感じです。

今日思いついたのは、全く異なったテーマです。これまで第2案としていたものが急に発展してしまいました。それは、もちろん、全くの別人なのですが、昔、好きな女の子や、今、好きな女の子に、顔も身長も体系もそっくりという女の子が目の前に現れたら、男性心理として、どういう思考をするのか、というお話です。(みなさんだったら、どうですか?)

(なんとなく、自分の好みのタイプの共通点とかがわかったりするかもしれないですかね?この共通点ということ、実は「いつか君にふたたび出逢うときまでに」の中にもマジックワードを埋め込んでいるんです。もうお分かりでしょうか。その共通点。

新作について、実は、主人公や登場人物の名前も設定さえも決まっていないし、なかなか悩ましいところです。
できれば、主人公には、関西弁を話してもらうのも良いのではないかと思っています。(でも、この場合、方言の監修者が必要なので、悩ましいところです)

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【ご相談】mixiのプロフィールに書いたのですが

ちょっと、みなさまにご相談事です。よろしくお願い申し上げます。
(コメントいただければ幸いです)

なお、ぼくのmixiの名前は、shumpeiです。「矢尾板俊平」で検索していただければヒットすると思います。
よろしくお願い申し上げます。

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スィートルーム社交倶楽部

こんにちは。矢尾板俊平です。

昨夜は、京都駅直結のホテルグランヴィア京都に宿泊いたしました。ホテルグランヴィア京都は、渡辺淳一の小説「愛の流刑地の前半で、菊治とふゆかが逢瀬を重ねていたホテルだったので、絶対に一度は泊ってみたいと思っていました。(「愛の流刑地」は男のバイブルのひとつではないかという高い評価を得ております)

かなり良いホテルで大満足でした。部屋も広くて、アメニティは最高です。名古屋のマリオットアソシアも最高ランクのホテルだったので、JR系のラグジュアリー感覚のブランド設計は成功していると思いました。

原稿に追われ、缶詰にされるとしても、グランヴィア京都やマリオットアソシアに缶詰にされるのであれば、喜んで缶詰にしてください、という感じです。(グランヴィア京都に缶詰の場合は、馴染みのお店に行けるし)

さて、ホテルライフ好きなぼくなのですが、このたび、少しセレブな感じの新たな交流コミュニティをmixiで立ち上げました。名付けて、「スィートルーム社交倶楽部」。ホテルの評価などの情報交換の場などにお役に立てればと思います。また、去年なんかも、ワインパーティーを開催いたしましたが、今後も、パーティーを企画できればと思います。

ご参加希望の方は、mixiのコミュニティの検索で、「スィートルーム社交倶楽部」と入れていただければ幸甚です。もしくは、このコメント欄にご連絡先を書いていただければと思います。(もちろん、それは、ぼくだけに届くので、一般公開はされません)

みなさまのご参加をお待ちしております。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:辿りつく先(3)

Itsuka3

「山川さん。君は、確かに、ここに存在する。でも、本当は、ここに存在しないのかもしれない。もしかすると、君は、僕の幻で、高校生のときも、早朝の新宿でも、そして、この前の上野のバーでも、本当は、山川さんは存在していないのかもしれない。中学生で別れて以来、僕は山川さんと会ったことはなくて、もしかすると、山川さんは、いま、別のところで、生きているのかもしれない。そのことが、どうしてもわからないんだ。それを確かめる術は、何もないんだ」

すると、山川さんは、僕の右手を掴んで、自分の胸に当てた。僕は、柔らかなぬくもりを感じた。

「ねえ、ハジメくん。私を、確かに、感じるでしょう。この感触が、すべての真実なのよ。私は、いま、あなたの横に、確かに、座っていて、そして、あなたは、私の胸の感触を、確かに、感じている」

そして、山川さんは、自分の両腕を僕の首の後ろで組んで、口唇を僕の口唇にクロスさせ、重ねた。そのキスは、すべての僕の不安や悩みを解消させるほど、柔らかで、温かなキスであった。

「ねえ、これで、確証を持てたでしょう。私は、確かに、ここに存在するの」

山川さんとキスをしたのは、初めてだった。10数年前、初めて、中学校の教室で山川さんと出会い、僕は初恋をした。そして、山川さんと、こうしてキスをすることを、毎日考え、願っていた。

「山川さん、僕は、君のことが欲しい」と、僕は、山川さんの耳元でささやくと、「私も、ずっと、あなたのことを求めていたのよ」と、同じように、僕の耳元で、山川さんはささやいた。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(10)

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夜、福沢は、日の出桟橋に立っていた。すると、遠くで、何台もの車が車列を組みやってきて、停まった。そして、複数のSPに囲まれた男がやってきた。

「久しぶりだな。福沢俊明」と、その男は言った。その男は、温水総理だった。「祇園の「季節」で、毎晩、勉強会をしていたときが懐かしいな」と言った。福沢は、「あんたが、こんなに早く総理大臣になるとはな」と言うと、温水は、「俺も、そう思っている」と言って笑った。「俺は、民自党の中で嫌われ者ではぐれ者だった。だからこそ、東京にいなくても、あまり怪しまれなかったし、祇園でお前と政権構想を組むことができた」と続けた。

「今回は、助かった」と福沢が言うと、「これから、お前とお前のチームには、俺の政権のブレーンとして働いてもらうからな」と、温水は言った。そして、「どうだ。総理大臣補佐官として、官邸に入らないか。俺は、お前を官邸に欲しい」と、続けた。福沢は、「そうやって、梯子を降ろされたらかなわないからな」と笑いながら言った。温水は、「それは、そうだな」と言って笑った。

福沢は、笑うのを止めて、「暫くは、自由に動ける立場にいた方がいいだろう。上田の件もある」と答えた。すると、温水は、「そうだな。ただ、必ず、将来的には、官邸に入ってもらうぞ」と言った。福沢は、「全力で、あんたとあんたの政権を支える」と言った。温水は、「期待しているよ。困ったことがあれば、水島に言ってくれればいい」と言った。秘書官の水島は、福沢と握手した。

翌朝、研究担当常務理事の部屋の豪華なチェアには、安藤が座っていた。そして、机の前には、佑奈、福沢、麻衣、植村、吉沢が立っていた。安藤は、「これからが本当の勝負だ。頼むぞ」と言った。福沢は、「いよいよ、本格的に政策提言を作り始める。温水政権の基本政策だ」と言った。安藤は、「その件は、今朝、早速、温水総理の水島秘書官から連絡が来ている」と言った。福沢は、「経済成長新戦略だ」と言った。

福沢が部屋に戻ると、ドアの前に、星野が立っていた。星野は、片手にウイスキーボトルを持っていた。「俺が人生を捨てたとしても、禎子もみすずも、戻ってこない。俺は、いつまでも自分を責め続けるつもりだ。もっと厳しくな。俺は、今まで、自分を責めているつもりで、ただ、逃げていただけだ。刺激的な生活の中で、本当の意味で、自分自身を追い込みたい。だから、お前たちのチームのロジスティックス担当として、俺を入れろ。俺がロジをやるんだ。万が一もミスはない。ミスがあるとすれば、それはお前たち、研究者の問題だ」と星野は言った。そして、ウイスキーボトルを福沢に渡した。そして、「うまい酒の飲み方を教えろ」と言った。

福沢は笑って、星野の肩を叩いた。そして、「教えてやる」と言った。

未来創造研究機構の上田の部屋。
神崎は、「だから、あのプランには欠陥があると指摘したではないですか」と言った。すると、上田は、「わかっているよ。だから、なんとか修正案を作れって、言ったじゃない」と言った。その言葉を聞いて、神崎は、驚くとともに、怒りを心の中で溜めた表情で上田を直視した。「しかしながら、福沢は許せないし、公共政策研究所も許せないよ」と上田は、言った。すると、上田は、何かを思いついたそぶりを見せた。すると、携帯電話を取り出し、おもむろに、電話をかけだした。そして、「上田ですが。実は、ご相談が」と話しだした。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:辿りつく先(2)

Itsuka3

僕は、横浜ベイブリッジのふもとの駐車場にいた。僕は、何か行き詰ったりすると、ふと、車を運転して、横浜ベイブリッジの下に行く。そして、駐車場で車を停車し、対岸に広がるみなとみらいの夜景を見て、普段、吸わない煙草を数本、口にするのであった。僕は、"As Time goes by"をかけながら、煙草を口にして、そして、ゆっくりと夜景を眺めていた。すると、ドアの窓を、コンコンと叩く音が聞こえた。僕は、暫く、気が付かないふりをしていると、その叩く音は、徐々に大きくなった。仕方がなく、窓の方を見ると、そこには、山川さんが、窓をノックしていたのであった。

「山川さん」と、僕は驚いたように言うと、山川さんは黙って笑っていた。

「なぜ、山川さんが、ここにいるの?」と訊ねると、「ハジメくんのことは、何でもわかるのよ」と言った。そして、彼女は、助手席側のドアを開け、車に乗り、助手席に座った。

「もう、二度と、逢えないかもと思ったよ」と、僕は言うと、山川さんは、「面白いことをいうのね」と言った。

「面白いこと?」

「だって、今までも、偶然に、何度も会ってきたじゃない。高校生のときも、早朝の新宿でも、そして、この前、上野のバーでも」

「確かに、そうだね。でも、この前は、君を傷つけてしまったから、もう逢うことはできないと思っていた」

「うふふ。ハジメくんが、私のことを傷つけるのは、この前だけではないわよ。中学生の頃から、いつも、あなたは、私のことを傷つけてきた」

「そうかもしれない」

「でも、それでも、私は、ハジメくんのこと好きなのよ。もし、ハジメくんが、中学生のときに、竹内ミズキさんのことを好きになってしまったように、私以外の女性を好きであっても、私は、ハジメくんのことが好きなことには変わりない。それは、確かなのよ」

「僕はね、いままで、たくさんの人を傷つけてきた。僕のわがままで、僕の甘えで、多くの人に迷惑をかけてきたんだ。それを、いま、本当に、後悔している」

「ねえ、ハジメくん。ハジメくんは、どうしたいの?」

「それが、わからないんだ。美友里のことを愛していることは確かだし、これからもずっと一緒にいたいと思う。でも、僕に、その資格があるかどうかがわからないんだ。これだけ、人を傷つけてきて、僕にその資格があるかどうか。」

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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「未来の内閣」版「日本経済の進路と選択」原案が示される

京都にて、「経済成長と財政再建はトレードオフの関係にあるのではなく、両立するものであるという認識で、経済財政運営を行っていかなければならない」と述べる。

また、「未来の内閣」版「日本経済の進路と選択」の策定については、以下の骨子を原案として検討。「未来の内閣施政方針演説:『信頼できる国・日本に向けて』」にも盛り込まれる予定。

1.現状認識
(1)外需依存傾向
国際的な経済環境の変化に伴うリスクの拡大の懸念(原油高・為替・サブプライム)
内需拡大とリスクの分散が重要

(2)財政赤字
将来不安に伴うリスクの拡大の懸念(財政・社会保障制度の持続可能性)
財政健全化、社会保障制度の再構築が重要

2.今後必要となる経済財政政策の対応
(1)名目経済成長率3%を目標とした供給サイド・需要サイドの経済政策の実施
①供給サイド:イノベーションによる生産性の向上
②需要サイド:生活の安心と安全の確保と消費の拡大

(2)企業部門等、ミクロレベルの構造改革
①グローバル化への対応(法人税減税)
②規制緩和、市場開放
③倒産・再生制度の拡充(特に、地方と中小企業)
④中小企業金融システムの拡充

(3)財政構造改革・税制改革
①財政構造改革新法の制定
a.2011年度までのプライマリーバランス黒字化の達成
b.15-17兆円程度の歳出削減目標の設定
c.ペイ・アズ・ユーゴー原則の義務化
d.景気弾力条項の設定

②抜本的税制改革
a.所得税と消費税の2税を基幹税とし、資産税を補完税とする新しい税制体系に向けて、シャウプ
勧告以来の抜本的税制改革を2011年度までに実施する。
b.民間経済主体の活動を促進するために、法人税減税、寄附税制の拡充を実施する。

(4)生活の安全と安心の経済政策
a.規制の経済的影響を考慮し、バランスを保った法整備
b.「企業の社会的責任」等の企業の自主努力の促進支援
c.基準認証制度の見直し
d.消費者行政の実施体制の整備

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(9)

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その記事は、細川のスキャンダルに関する暴露記事であった。

すると、細川の携帯電話が鳴った。動揺しながら、細川が電話に出ると、相手は、総理秘書官の水島であった。

「細川さん。明日の週刊誌の記事の件、ご存知ですか。私も、先ほど、記事を拝見したのですが、これは、まずいですね。スキャンダルを政権としては抱え込むことはできない。細川さん、今回のお話、大変申し訳ありませんが、無かったことにしてください」と言って、電話を切った。

細川は、何度も、「もしもし」と言ったが、電話はすでに切れていた。そして、細川は、電話を落とした。すると、再び、電話が鳴りだした。

細川は、すぐに電話を取り上げ、「もしもし、水島さん?」と言うと、相手は、「水島?上田ですが」と言った。電話は上田からであった。

「上田さん、今から、福沢を切るから、例の話を、もう一度進めさせてもらえないか」と言うと、上田は、「細川さん。明日の週刊誌で、大変な記事が出るそうですね。まあ、裏切りのツケということですかな」と言った。細川は、「あなたの力で記事を止めていただきたい」と電話を片手に土下座をした。

上田は、「何を言っているんですか。私は、あなたのために、なぜ、そんなことをしなければいけないのですか。自業自得でしょう。さようなら」と言って、電話を切った。細川は、呆然自失の状態となった。ただ、その場に、力尽き、しゃがみ込むだけであった。

安藤は、「細川さん。追い打ちをかけるようで、大変申し訳ありませんが、この部屋は、荷物をまとめて、今日中に出て言ってくださいね。明日から、新任の常務理事として、私が使いますから」と言って、佑奈とともに部屋を出た。部屋のドアを占めると、細川の「ノー」という断末魔のような声が響き渡った。

安藤と佑奈は、福沢の部屋に入ると、福沢、麻衣、植村、吉沢、そして、星野が待っていた。「安藤さん、おめでとう」と福沢は言った。安藤は、「すべて、お前の計画通りか」と言うと、福沢は笑った。佑奈は、「ねえ、解説してもらえない?」と言った。

「今回の目的は、(1)上田と細川の計画、すなわち、俺の追放とこのチームの”Japan Innovation”への吸収を阻止すること、(2)温水政権を民政党から守ること、(3)このプロジェクトに消極的な細川を研究担当常務理事から外すこと、そして、(4)安藤さんを研究担当常務理事にすることだった。だから、政策提言は重要ではない。まずは、上田と細川の人間関係を崩壊させることだ。もともと、記者レクをするつもりはなかった。しかし、ある段階で、民政党案を批判する案が出ることを上田と細川に知らしめる必要があった。そこで、上田のスパイを利用して、非公式な形で、情報を流した。これが一つ目。次に、上田が細川に忠告し、民政党案への批判をしないことを、細川にコミットさせ、その後、細川に上田を裏切らせる必要があった。俺は、(2)の目的のために、温水総理に、民政党案の弱点を伝えた。温水総理と秘書官の水島と相談し、国家基本政策委員会という最高の舞台で、民政党案の弱点を明らかにすることを決めるとともに、細川に上田を裏切らせるためのアメを出してもらうことにした。それが内閣総理大臣補佐官という提案だ。これで、(1)の目的は達成する。これが二つ目。さらに、(2)と(3)の目標を達成し、細川に安藤さんを後任に推薦させ、細川の梯子を外すことが必要だ。そこで、ここも、温水総理と秘書官の水島が、細川に、安藤さんを後任に推薦するようにとの指示も出してもらった。同時に、吉沢が動いて、細川のスキャンダルを週刊誌の記事にさせた。これで、(4)の目的も達成できる」と言った。

佑奈は、「じゃあ、私たちが政策レポートを作っているとき、吉沢さんが別行動をしていたのは」と言うと、「吉沢には、細川のスキャンダルを徹底的に調査し、それを週刊誌に売るという工作を指示していた」と福沢は言った。

「まあ、それでも、細川が上田に泣きついても、上田が突き放すように、念には念を入れて、この週刊誌のゲラ、さりげなく、上田のスパイが入手できるようにセットした」と福沢は続けた。佑奈は、「それは、誰がやったの?」と言うと、福沢が見たのは、星野であった。

「上田のことだ。すでに、細川に裏切られた時点で、細川のスキャンダルを探すように、スパイに指示を出していたはずだ。スパイにとっては、かなりラッキーだったな。こちらとしても、記者レクとゲラの件で、誰がスパイかということを特定できた。これは、思わぬ収穫だ。これから、暫くは、活用させてもらうよ」と福沢は言った。

「よく、スパイを見つけ出せたわね」と佑奈は言うと、福沢は笑った。

登場人物

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Team Policy Dragon First Season脱稿!

さて、なんとか、Team Policy Dragonのファーストシーズンを脱稿しました。本ブログでは、2月15日に最終話を掲載予定です。いま、ちょうど、第5話のラストに入っていますが、第6話、第7話、第8話と、かなりの急展開になっていきます。そして、衝撃が続くと思います。

セカンドシーズンについては、スタートとラストは、ほぼアイディアが固まっています。つまり、セカンドシーズンの間の基本ストーリーは決まっていて、サードシーズンの基本ストーリーもおおまかにはできています。

今後のシリーズでは、新しい登場人物も登場する予定です。

また、すでに、正月休みに脱稿をしていた「いつかふたたび君に出逢うときまでに」は、1月26日に最終話が掲載される予定です。こちらも、ラストスパート。急展開もあるかもしれません。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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「君は 僕の わがままな 小悪魔? 天使?」のプロット

現在、新作の構想中ですが、徐々にストーリー構成が、おぼろげながら、見えてきました。
ストーリー的には、月9的な感じに行きたいと考えていて、主人公の女の子(杉崎百合子)は、井上真央のイメージです。

舞台は、広告会社「ラクルーノ」の「マリッジ」という結婚情報誌の編集部。基本的なストーリーは、月9的に、百合子をめぐるラブストーリーではありますが、毎回、結婚を考えているカップルがゲスト的に登場。いろいろと事件が起きて福山雅治をイメージした現代民俗学が専門の市川昌平が、現代民俗学の知識を用いて、なんとなく、その事件を解決していくというような感じです。そんなミステリーな感じも織り交ぜると面白いのではないかと思います。いかがでしょうか。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:辿りつく先(1)

Itsuka3

美友里が、僕の前から立ち去って、1か月が過ぎようとしていた。その間、メールも電話も、僕は美友里にしなかったし、美友里からも、何の連絡もなかった。美友里は、「待っているから、ゆっくりと考えなさい」と言った。美友里との関係を続けたいかどうかという質問に対する僕の答えは明白で、イエスであった。それは、あの日も、そして、今でも変わっていない。しかし、僕は、あのとき、自信を持って、「イエス」とは言えなかった。それは、どうしても、山川さんのことが頭から離れなかったからだ。

こんなとき、山川さんであれば、僕に、どのように言うだろうか。また、結衣であれば、どのように言うだろうか。山川さんや結衣のことを思い出すと、僕は、過剰なほど愛情を求め、相手の女性を傷つけていた。中学生のとき、僕は、山川さんに、それを求めた。しかし、僕の視点から、山川さんと男子学生の行為を目撃して、(山川さんは、僕が理解したような行為はしていないと否定したけれど)、僕は、山川さんには、僕への愛がないことを自分勝手に理解したのであった。

高校生のとき、結衣は、彼女なりに、それを努力してくれた。しかし、僕は、結果として、さらなる愛情を結衣の姉の弥生さんに求めた。そして、僕は、弥生さんを3度だけ、抱いたのであった。

僕が結衣に対して犯した罪は、結衣の姉と3度だけ寝たという事実以上に、彼女が、彼女なりに努力して行った愛情表現を、僕が理解しようとしなかったということであることに気が付いた。すべて、僕は他者に依存し、甘えていただけであった。そして、多くの人を傷つけてきたのであったことに、ようやく気が付いたのであった。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(8)

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国会の委員会室では、温水の発言が続いていた。

「消費税というのは、地方間格差についても安定的な税でしてね。これを取り上げちゃうのは、下手すると、地方間の経済格差を広げてしまう可能性があるわけですよ。そうすると、格差是正も重要政策として掲げられている民政党さんにとって、かなり、矛盾を持ってしまうと思うんですがね。そういう意味でも、このプランは、実現するのは難しいですな」と言った。

小詰は、頭に手を当てて、首を振り、溜息を付いた。そして、委員会室の中に座っている網妻を睨んだ。網妻は、下を向いて、小詰と目が合わせないようにした。

「総理、ありがとうございます。それでは、次に、安全保障問題について、質問をさせていただきます」と質問内容を切り替えた。

福沢の部屋では、安藤と吉沢が歓声を上げた。植村は、状況を理解できないような素振りを見せた。麻衣は福沢に握手を求めた。佑奈は、「一応、勝ったのね」と言うと、福沢は、「まだまだ、今日は終わらない」と笑いながら、言った。そして、福沢は、週刊誌のゲラを佑奈に手渡した。

夕方、佑奈と安藤は、細川に呼ばれた。細川は、満面の笑顔を浮かべ、「安藤ちゃん。本日付で、君が、僕の後任として、研究担当常務理事となることが決まったよ」と言った。安藤は、「あまり、話の流れが読めないのですが」と言うと、細川は、「今井ちゃん、良くやったよ。君のチームの貢献が、温水総理の目に止まった。今日の委員会答弁では、窮地の温水総理を助けた。それで、君たちのチームが温水政権のブレーンとなることが決まった。

僕は、内閣総理大臣補佐官として官邸入りし、実質的に、君たちのチームを政権側で指揮を執る」と言った。佑奈は、「それは、おめでとうございます」と言った。細川は、「君たちのお陰だよ。それで、さきほどの臨時理事会で、僕の辞任が認められ、後任として安藤ちゃんを推薦し、それが認められたわけ」と言った。安藤は、「それでは、常務理事は、すでに、辞任されたと」と言うと、細川は、「そうだよ。もう、常務理事は、安藤ちゃん、君だよ」と言った。

すると、佑奈は、手に持っていたゲラを細川に見えるように差し出した。「お喜びのところ、申し訳ないのですが、明日の週刊誌に、この記事が出るとのことです」と言った。

細川の顔が笑顔から瞬時に青ざめた色に変わった。

登場人物

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石弘光著:「現代税制改革史:終戦からバブル崩壊まで」(東洋経済新報社)

石先生の近著「現代税制改革史:終戦からバブル崩壊まで」(東洋経済新報社、全795ページ)を読んだとき、目からウロコが落ちました感動しました。これは、歴史的文献です。

現在、シャウプ勧告以来の抜本的税制改革の議論が始まっていますが、終戦直後の税制再編から現代の税制改革まで、シャウプ勧告以来の税制改革の歴史を原資料に基づき記述されています。
そして、歴史、理論、政策の3側面から展開されており、これは税制研究のバイブルになるでしょう。できれば、この本の輪読会を行いたいと思いました。

この本について、石先生は、ライフワークとしてまとめたい本の1つとおっしゃっておりました。本書の「はしがき」にも書かれていますが、この本は前半部分に相当し、後半部分として主要税制の一貫した制度的変遷についてもおまとめになられる予定とのことです。

僕は、昨年、戦後から第1次臨調までの行革の資料集をお預かりいたしました。僕はライフワークのひとつとして、行財政改革の歴史、戦後の省庁再編から現代の行財政改革をまとめたいと考えています

今回、石先生の著書を拝読して、原資料の重要性を改めて認識しました。また、新聞の切り抜きの重要性も認識しました。

そして、やはり、「改革の原資料に関するアーカイブス」を作らなければならないと、改めて、強く認識しました。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(13)

Itsuka3

「これは、脅かしでもなんでもないの。いま、私たちにとって大切なのは、私たちが、お互いに、この関係を続けていきたいかどうか、ということなのよ。だから、あなたが、私との関係を続けたいのかどうか、イエスなのかノーなのか、それだけなのよ。それ以外は、何も聞きたくない」

僕は、「ごめん」と言った。すると、美友里は、「それは、私との関係を続けられないということ?」と訊ねた。僕は、「いや、そういうことではない。僕が、いま、美友里がした質問に答えることができない、むしろ、僕自身に、答える資格があるのかどうかがわからない、ということだよ。ただ、僕が美友里のことを、確かに、愛している、ことは事実なんだ」と答えた。

美友里は、溜息をついて、「どうすれば、私の質問に答えられるようになるの?」と訊ねた。僕は、「わからない」と答えた。

「ねえ、きっと、事実の中には、知らなくていい事実もあるんだと思う。真実は、必ずしも、私たちを幸福にはしないわ。真実を知ることで、不幸になる、ということもある。だからと言って、嘘を付いていいということではないのよ。だから、あなたには、嘘を付いてほしくないのよ。でも、私は、あなたが、いま話そうとしていた真実については知りたくないわ。だって、その話を聞いたところで、あなたは楽になれるかもしれないけどきっと、私は幸せにはなれないわ」

「そうだね」

「だから、あなたは、あなた自身で、自分の気持ちに結論を出さなければならないのよ。決して、私に甘えてはいけないの。それに、時間がかかるのであれば、私は、それまで待っているから、ゆっくりと考えなさい。そして、その結論が出るまでは、私たちは、逢わない方がいいわ」と言って、美友里は、席を立ち、僕の前から消えた。

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Thinking, Creating, and Acting

「Thinking, Creating, and Acting(思考し、生み出し、実践せよ)」

これが、最高のチームのモットーです。そして、チームのひとりひとりが、自らの役割と責任を熟知し、常に、「次」を想定し、自発的に行動することが理想です。

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「安全・安心プロジェクト~国民生活・消費者の視点に立った行政の実施に向けて」

安全・安心プロジェクト~国民生活・消費者の視点に立った行政の実施に向けて」を立ち上げたいと思います。構造改革を推進するとともに、「信頼できる国 日本」の設計図を描いていきたいと考えております。

生活安心プロジェクト緊急に講ずる具体的な施策(平成19年12月17日:「生活安心プロジェクト」に関する関係閣僚会合 )
日本経済新聞 世論調査
内閣府 世論調査
国民生活に関する世論調査(平成19年7月調査)
地震防災対策に関する特別世論調査(平成19年10月)
国民保護に関する特別世論調査(平成19年 8月)

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(7)

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上田の部屋では、上田は怒り心頭で震えていた。「日本公共政策研究所のレポートだって。なぜ、日本公共政策研究所が邪魔するの。細川ちゃんは、何をやっているの」と言って、おもむろに、電話をかけだした。

福沢の部屋では、佑奈が、「日本公共政策研究所のレポートって何?いま、温水総理が言ったことって、私たちが記者レクしようとしていた内容だけど、なぜ、それを温水総理が知っているのよ」と言った。すると、福沢は、「それは、俺が、温水総理に教えたからだよ」と平然と言った。佑奈は、驚いて、言葉を失った。

細川の部屋では、細川が上田からの電話に出ていた。上田は、「細川ちゃん、大変なことをしてくれたね。例の記者レクの内容を止めさせないばかりか、公共政策研究所の名前をプロモーションするなんて、なかなか、やり手だね」と、嫌味っぽく言った。細川は、上田の言葉を聞きながら、午前中の出来事を思い出していた。

午前中に、細川は、官邸に呼び出され、温水と秘書官の水島に会っていた。そして、温水は、細川に、「僕は、政権を支えてくれるブレーンを探している。それを、あなたの公共政策研究所の福沢くんのチームにしようと考えている。そこでだ。あなたには、官邸と公共政策研究所の間をつなぐ仕事をお願いしたい。すなわち、内閣総理大臣補佐官として、官邸に入って頂き、公共政策研究所との連絡窓口をお願いしたい。つまり、あなたが補佐官として、具体的に、公共政策研究所を使って、私の政権の政策を作っていくということです」と言った。

細川は、信じられないような顔をしつつも、とても喜んだ。すかさず、秘書官の水島が、「できれば、明日からでも、総理補佐官として官邸に来ていただきたいと思っています。もちろん、機密事項ですので、まだ、公式的には文書は出せませんけど。また、総理としては、福沢チームを使うことから、公共政策研究所でのあなたの後任は、安藤泰さんを推薦してほしいとのお考えです。宜しいですか?」と訊ねた。

細川は、「全て、問題はありません。明日からお世話になります」と言った。温水と水島は、顔を合わせて笑った。

細川は、午前中の出来事を思い浮かべながら、「上田さん、今回のお話、大変申し訳ありませんが、無かったことにしてください」と言って、電話を切った。上田は、「細川!」と怒鳴ったが、すでに電話を切れていて、その声は細川には届かなかった。上田は、「細川、許さないよ」と言って、電話を叩き置いた。

細川は席を立ち、理事会が開催される会議室に向かった。その顔は、笑顔で満ち溢れていた。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(12)

Itsuka3

僕は、美友里に、すべてを話したいと思った。山川容子のこと、吉田結衣のこと、そして、吉田弥生のこと。そして、その後に、僕が関係してきた女性の人たちのことを。井戸の中のような場所で、精神的に、常に孤独を感じてきた日常のことを。そして、美友里と出会ったことで、僕は、そうした孤独から、徐々に解放されつつあることを。しかし、今、井戸の中から、僕の足を捕まえようとする手が伸びてきて、どうしても、その手を振り払えないということを。

美友里との出会いは、大きな変化をもたらした。僕は、いま、ようやく、井戸の中で、太陽の一縷の光を手にして、その井戸の中から、ようやく這い出ようとしているのである。しかし、山川さんの存在は、僕を井戸の中に留まらせようという、逆方向のベクトルを持った引力を持っていた。いま、僕には、井戸の外に向かったベクトルと井戸の中に向かったベクトルの相反する2つの引力がかかっているのであった。そして、どちらのベクトルを選ぶのか、というのは、僕自身の選択の問題であることに違いはなかった。

「ねえ、あなたは、これからも、私との関係を続けたいと思っているの?」と、美友里は訊ねた。

僕は、「わからない」と答えた。そして、「僕の話を聞いてもらえないか?」と言った。すると、美友里は、「話って、あなたが、いま、悩んでいる、好きな女の人のこと?なぜ、あなたは、私に、その女の人のことを話す必要があるの?私は、その女の人の話なんて聞きたくもないし、私には、全く関係のないことなのよ。私が聞きたいのは、あなたは、私との関係を、これからも続けたいと思っているのか、ということなのよ」と言った。

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【RIETI企業統治分析のフロンティア】ハーバード大学ロースクール、マーク・ラムザイヤー教授へのインタビュー:「コーポレートガバナンスをめぐる『通説』を再考する」を掲載

さて、先週、経済産業研究所(RIETI)の「企業統治分析のフロンティア」のコンテンツとして、「コーポレートガバナンスをめぐる『通説』を再考する:ハーバード大学ロースクール、マーク・ラムザイヤー教授へのインタビュー」を掲載いたしました。

インタビューでは、株式所有構造の問題役員報酬の問題について、議論がなされています。

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見出し一覧
・日本における「株式持ち合い神話」の真実とは?
・株式保有安定化という現象は、企業の新たな変化の兆候なのか?
・役員報酬制度は、経営陣に企業価値を最大化させるインセンティブを与えるものなのか?
・報酬、企業規模、業績:ラムザイヤー氏の研究から
・なぜ、米国企業の役員報酬は、「それほど高くない」のか?
・日本の報酬システムは変える必要があるのか?
・敵対的買収策は、良いもの? 悪いもの?
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研究・教育にとって重要なこと

土曜日の昼に、横山先生と石先生と、博士課程のゼミのメンバーで、ゼミの後、釜めしを食べに行きました。

さて、本日、日本経済新聞を読んでいると、石先生が「インタビュー領空侵犯」に出ておられました。タイトルは、「用具頼みのスポーツに異議」。

このインタビューでは、スキーの話をされているのですが、研究や人間教育の観点からも、重要だと心に残る言葉があったので、メモをしておこうと思います。

物事には省いてはいけない過程があると思います。厳しさに立ち向かい、鍛錬するという部分がないとスポーツではありません。スポーツを志す人はそこを心がけてほしいのです

ここで、「スポーツ」という言葉を、「研究」、「勉強」、「仕事」、「教育」という言葉に置き換えても、同じことが言えると思います。夢というのは、語ることは簡単だけれども、実現するのは難しい。だからこそ、やりがいもあるのですが。

たとえば、将来、会社の社長になりたい政治家になりたい研究者になりたい弁護士になりたい、などなど、さまざまな夢があると思います。こういう仕事をしたい、という夢もあると思います。それを、口にすることは簡単だけれども、夢とは努力をして始めて近づくことができるのであると思います。そして、そういう努力をする人を、ぼくは、とても応援をしたいと思うし、協力をしたいと思っています。

ぼくは、教育にあたっては、まずは、基礎固めが重要だと思っています。どんなに立派な建物を建てたいと思っても、砂の上には建物は建ちません建っても砂上の楼閣になってしまう。だから、基礎工事をしっかりするということが重要です。しかし、基礎固めというのは、地道な作業ですから、つまらないと感じるかもしれないし、大変だと感じるかもしれません。だから、これまでも、ゼミの後輩某学生団体の学部生の人に、これを言い続けてきたのですが、なかなか難しいですね。しかし、それをしっかりするということが、夢を実現するための近道であるわけです。

だから、ぼくは、「すべての行動・選択・判断に、意味を持て」ということを言っています。無駄なことをするな、ということではありません。時に、人間や社会には、余裕なり無駄というものが必要な時があります。しかし、その無駄や余裕も、意味があるということが重要なのだと思います。だから、大切なのは、常に、「シンキング・アクション」を心掛けることなのです。そして、いま、自分の行っている行動、判断は、長期的な自分の人生の中で、どのような意味を持っているのか、ということを、自問自答するということが重要で、それが、日々の鍛練、筋力トレーニングになるのです。

ピアニストは、毎日何時間もピアノの訓練をすることが大切です。作曲家の久石譲さんは、あれだけの作曲家になっても、海外の出張先であっても、毎日、ピアノに触れ、その鍛練に集中する時間を持つそうです。

作家も同じです。これは、村上春樹さんは、『走ることについて語るときに僕の語ること』の中で、レイモンド・チャンドラー氏の「たとえ何も書くことがなかったとしても、私は一日に何時間かは必ず机の前に座って、一人で意識を集中することにしている」という言葉を紹介しています。

そして、研究者も同じだと思います。研究者も、論文を書くということについて、思考を行うことについて、筋力トレーニングをしていないと、(頭の)筋力が落ちてしまう。だから、毎日、少しずつでも、筋力を落とさないためのトレーニングを行う時間が必要です。それは、文章を書くことであり、一定時間集中をすることであり、思考をするということ

これは、ぼく自身も、身を持って感じたことです。もう数年前のことになりますが、雑務に追われて、トレーニングをさぼったりすると、その後に、筋力低下を、かなり感じるということがありました。だから、いまは、とにかく、毎日、どんなに仕事の予定が入っていたとしても、数時間は、欠かさず、(頭の)筋力トレーニングをする時間を持つようにしています。そうすることで、頭の中を、常に、ready for goの状態にしていくと、論文などの生産性が飛躍的に上がると思います。

村上春樹さんは、さきほどの著書の中で、小説家にとって重要な素質として、(1)才能、(2)集中力、(3)持続力だと言っています。これは、小説家だけではなく、どんな仕事にも求められる素質であると思います。

さて、「領空侵犯」のインタビューでは、次のような発言もされていました。

「(カービングスキーについて)楽なので年寄には向いているかもしれないが、若いうちから使うと技術が身に付かないのでは

地道に勉強するんでなく、最初から合格点のところで待ちかまえている。私が妙高山ろくのスキー場で始めたころは、下からてくてく登ったもんです。五・六本も滑れば日が暮れる。その代わり基礎が身に付きました。フード付きのリフトでぬくぬくとやってちゃね。冷たい風に当たることで自然と戯れ、自然と一緒になるんじゃないかなぁ

棒高跳びで五メートルも六メートルも跳べるようになったのは竹のポールからハイテク素材になったからといいます。陸上記録の伸びもフィールドの素材が良くなったからですが、道具に頼ると、より速く、高くという努力の部分がみえにくくなる。奥義を極めることが少なくなったのは世間一般に通じる風潮にも思えます

4月から、「先生」として、教育者としての生活がスタートします。ぼくも、常に、初心を忘れず、教育者としての鍛練を、日々、努力していかなければいけないと思いました。

(追記)
さて、石先生の著書が発売されます。ずっと、ライフワークとして、おまとめになられていたご研究の成果の一部。

現代税制改革史―終戦からバブル崩壊まで

税制改革の渦中にあって

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(6)

2_3

小詰は、「真剣に答えてください。YESかNOかで答えてください。総理、このプランを政府は実行することをお考えですか」と質問をした。

温水は、ゆっくりと上を見上げて、そして、ひとつ息をついて、「このプラン。確かに、素晴らしいご提案だと思いますよ。私なりに年金や税制の勉強をさせていただきました。その上で、いま、小詰代表の質問にYESかNOかでお答えするとするならば、NOでしょうな」と言った。委員会室は、ざわついた。

上田の部屋では、上田は、「断った。そうしたら、政府案をしっかりと出さないと、一気に支持率が落ちるよ。ぐふふ。」と言うと、神崎が、「もしくは、このプランの弱点を指摘するか」と呟いた。

小詰は、「それでは、政府には、私どものプランより、もっと、良いプランをお持ちなのですか?」と質問すると、温水は、「それは、いま、政府内で検討中です」と答えた。

小詰は、「代替案もないのに、NOというのですか。それは、あまりにも無責任なのでは」と言った。

上田の部屋では、上田が、「いい流れだ。これは、一気に、温水内閣を追い落とせる。一気に、攻勢をかけろ。ぐふふ。」と言って、腕を勢いよく前に出した。

温水は、「このプランを採用することの方が無責任でしょう」と答えた。

小詰は、「なぜ、そんなことが言えるのですか」と質問すると、温水は、「実はですね、日本公共政策研究所がまとめた調査レポートを拝見させていただいて勉強したんですけどね。このプランは、消費税5%を、そのまま、年金財源化することで、増税はいらない、というプランなんですけどね、これ、法律的に、なかなか難しいのではないかということなのですよ」と言った。

小詰は、「どういうことですか」と質問すると、「私もね、日本公共政策研究所の調査レポートを拝見して、気が付いたんですけどね、消費税法では、第29条で、消費税率というのは百分の四、すなわち、4%となっているんですよ」と答えた。

小詰は、「しかし、消費税は5%じゃないですか」と、少し神経質な感じで質問をした。

「なぜ、消費税法で、税率は4%なのに、5%なのか。それは、地方税法で決められている地方消費税というものがあるんですね。地方税法の中では、第72条の83で地方消費税の税率は、百分の二十五、すなわち、25%と決まっている。これを、消費税率に換算すると、1%分ということになって、足して、5%ということになるんですよ」と、温水が説明をすると、小詰は、黙ってしまった。

温水は、「そうするとですね、このプラン。消費税5%を年金財源化すると。そうすると、4%分は問題ないんですけどね、残りの1%を地方税から頂かないといけない。すると、地方から1%分の税金から召し上げてしまうことになってしまいますね。そうすると、地方自治体から、きっと怒られますね。「財源を地方に返してくれ」と」と言って、満面の笑みを浮かべながら、右手を「ちょうだい」という感じで、掌を返して、小詰の方に差し出した。

登場人物

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論文指導で心掛けること

政策研究者は、社会のお医者さんだと思う。そして、社会問題を解決するために、外科的な治療が必要なのか内科的な治療なのかを判断し、その治療を具体的に実施していくことが求められる。あと、総合政策というのは、ER(救命救急医療)のようなところがあって、専門科に拘らず、とにかく、解決方法をアウトプットしていくということが重要だと思う。

ぼく自身は、お医者さんで言えば、専門は心臓外科というような専門はあるけれど、いまの仕事は、なんとなくER(救命救急)で、心臓外科以外のことにも対応という感じかなと、先週の火曜日あたりに思いました。

教育というのも、やはり専門には特化できないと思う。というのは、学生さんの問題意識、興味・関心はバラバラだからだ。同じゼミの中で、ある学生さんは、行政のことに興味を持っていて、ある学生さんは、経済のことに興味を持っていて、ある学生さんは哲学に興味を持っている。学ぶことのモチベーションを高めるためには、問題意識、興味・関心がかなり重要なので、各学生さんの興味を大切にしたいと思う。

その上で、指導する側としては、学生さんがどのような興味を持って、ゼミの教室で報告をしても、その学生さんを伸ばしてあげられるようなコメントをしてあげたいと思う。そのためには、ぼく自身が、どのような分野でも対応ができるように、自分の専門分野だけではなく、さまざまな分野の知識を幅広く勉強しておくことが重要だと心がけている。

もうひとつ、心がけていることは、コメントについて、やはり、わかりやすく、そして、楽しく聞いてもらえるような工夫である。それゆえに、話の深さと、時々のジョークが必要だと心がけている。

以前に、「缶のフタが開かない」話を書いた。
この話は、おととし、亡くなられたシカゴ大学のフリードマン先生(あれ?ベッカー先生だったかな??)が使っていたジョークで、そのお話を、おととしの経済政策学会の国際会議で、韓国のキム先生(シカゴでベッカー先生のお弟子さん)がスピーチの中で紹介したジョーク。

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 缶のフタが明かないときに、どうするか。

 もし、物理学者ならば、下にぶつかる衝撃で、缶のフタを開けようとする。

 もし、化学者ならば、何かを爆発して、その衝動で、缶のフタを開けようとする。

 そして、経済学者は、「ここにカンキリがあることを仮定して」、缶のフタを開けようとする。

 でも、実際には、カンキリがないので、缶のフタは開けられない。
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政策研究では、缶のフタを開けることが重要になる。すなわち、政策とは、缶のフタを開けることそれ自体であり、いかにして開けるのかという問題の答えを見つけることが政策研究の仕事だと言える。

こんど、何かのスピーチの機会に、このジョークを使ってみよう、と、今日、スピーチを聞きながら考えた。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(11)

Itsuka3

「あなたが、いままで、どのような恋愛をして、そして、どのような経験をしてきたのかは知らないわ。また、私は、そのことについて、興味はない。知りたいとも思わない。でも、いまのあなたの姿を見ていると、愛を勘違いしているんじゃないかって思うのよ。あなたのわがままって、赤ちゃんが駄々をこねているようなものなの。ただ、僕のことを愛してください。君が、僕のことを愛しているっていう証拠を見せてくださいって。私には、それに応えるだけの自信はないわ」

「僕は、君が、本当に、僕のことを愛しているのか、時々、不安になるんだ。僕は、時々、わからなくなるんだ」

「私も、あなたのこと、理解できないことが多いのよ。あなたが、何を求めているのかがわからないのよ。何か、あなたが喜ぶことをすれば、あなたは何も不安にならなくなるの?きっと、それは違うでしょう?」

「そう、君の言う通りだよ。何かをしてもらえれば、僕の不安はなくなるということはないと思う。僕は、君の中に、何か絶対的な僕への想いというものは、何をしても、きっと、すぐには見つからないんだと思う」

「でも、それは、あなた自身の問題なのよね?あなたが捉える私の中に、あなたが、その何かを見つけることに対して、私は、何もできないのよ。これも、ただ、あなたの一方的なわがままでしかないんじゃない?」

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(5)

2_3

福沢の部屋に、佑奈と安藤が入ってきた。部屋の中には、麻衣、植村、吉沢がいた。

佑奈は、「いま、細川に呼ばれて、記者レクを中止にしろと言われたわ。どうして漏れたのかしら」と言った。すると、星野が、福沢の部屋に入ってきた。星野は、酒を飲んでおり、フラフラしていた。そして、「この研究所の中に、上田のスパイがいるんだろ」と言った。

福沢は、笑いながら、「まあ、そういうことだろうな」と言った。佑奈は、「心当たりはあるの?」と訊ねると、「心当たりがあるから、利用させてもらったんだ」と福沢は言って、笑った。

星野は、「なかなか、刺激的なことをするねぇ。この兄ちゃん」と言った。佑奈は、「誰なの?」と言うと、「いま、それを言えば、お前は、そのスタッフを処分するだろう。しかし、まだ、利用価値はある。もう少し、遊ばせておきたい」と、福沢は言った。

佑奈は、「スパイのことはわかったわ。でも、これで、私たちの政策提言はできなくなった。もう終わりよ」と言うと、星野は、「この兄ちゃんが、わざわざ、そんな馬鹿なことをするわけないだろう。なあ、福沢の兄ちゃん」と馬鹿にしたように言った。

福沢は、含み笑いをした。安藤は、「この後、どうするつもりなんだ」と訊ねると、福沢は、「細川には、記者レクは中止にすると伝えておけ。お楽しみは、来週の水曜日だ」と言うと、吉沢を見て笑った。

植村が席に戻ると、わざと、植村に聞こえるように、「福沢のチーム、政策提言が中止になったらしいぞ」、「ざまあみろ」と言う声が聞こえた。植村は、その声がする方を向き、怒ろうとした。すると、星野は、植村の後ろから抱きつき、植村をくすぐった。「まあ、今は止めておけ。福沢の兄ちゃんは、そのうち、ケリを付けるつもりだ。お前が騒いだら、福沢の計画の邪魔をするだけだ。いまは、嫌われておけ。俺みたいにな」と、笑いながら言った。植村は、「あなたのことは僕も嫌いですよ。一緒にしないでください」と言うと、星野は笑いながら、「俺とお前は違うよ」と言った。

翌週水曜日、国会の国家基本政策委員会。温水総理と小詰祥子民政党代表が向かい合っていた。小詰祥子は、米国の大学院で博士号を取得した40代の女性議員で、亡くなった元総理小詰次郎の妻であった。そのため、
ファーストレディ時代には高度な政治センスも垣間見せ、党内で卓越したカリスマと国民的な人気を持っていた。もともとは、次世代のリーダーであったが、民政党は、政権交代の機運が高まったため、民政党の政策力を全面に押し出すために、この女性を代表として、先頭に立たせたのであった。

小詰は、質問を始めた。「総理、先日、私どもがお示しした年金財源安定化プランにつきまして、お聞きします。私どものプランについて、総理は、どのように思われますか」

「それは、感想ということでいいのでしょうかね。感想としては、大変、面白いご提案だと思いますよ」と、温水は、飄飄と言った。

この党首討論の模様について、福沢、安藤、佑奈、麻衣、植村、吉沢は、福沢の部屋でテレビを眺めていた。また、上田は、自分の部屋で、神崎とともにテレビを眺めていた。

上田は、「いよいよだよ。温水が小詰に詰め寄られて、丸投げする。ぐふふ」と言った。

登場人物

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取材:君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?

2月より連載開始予定の「君は 僕の わがままな 小悪魔? or 天使?」の取材をしたいです。主人公は、20歳代の社会人女性という設定なので、20歳代の社会人女性が遊びに行ったり買い物に行ったり食事に行ったりという場所を取材してみたいと思います。あと、結婚観や恋愛観についても取材したいです。

主要登場人物は、こんな感じです。

杉崎百合子:主人公。広告会社勤務の20歳代女性。現在は、結婚情報誌の編集部に在籍。独身。
市川昌平:大学で現代民俗学を教える傍ら、小説を書いている。29歳。独身。
山口裕子:百合子の上司の30歳代女性。結婚情報誌の編集長。独身。
里中多恵:百合子の年上の友人。経営コンサルタント。独身。
竹森龍之介:昌平の友人で、銀行勤務。裕子の恋人。独身。
丸山聡:ブライダル・コンサル会社のベンチャー社長。時代の寵児ともてはやされている。

だいたい、おわかりだと思うのですが、百合子をめぐって、昌平と丸山が恋のバトルを繰り広げるわけですね。一方は、大学講師(現代民俗学)兼小説家、一方は、ベンチャー社長。昌平に勝ち目はあるのでしょうか。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(10)

Itsuka3

僕は、その後、数日間、山川さんの悲しい表情と寂しそうな瞳が頭から離れなかった。もちろん、僕は、山川さんの夢を叶えてあげたいと思ったし、わがままを聞いてあげたいと思った。しかし、それは、僕にとっては、美友里を裏切ることになる。他の男性で、もしかすると、それは裏切り行為ではない、と考える人もいるかもしれない。しかし、僕にとっては、裏切り行為であるし、仮に、美友里が、そういうことをしたとしたら、僕は、裏切られたと感じる。

その週末に、僕は、美友里と会っていると、美友里は、僕に、「なんだか、浮かない顔をしているわね」と言った。

僕は、「そうかな」と言うと、「何か悩みがあるんでしょう」と言った。僕は、いま、僕の頭の中でめぐっている悩みのことを、すべて、美友里に話してしまいたかった。しかし、それを話してしまうことは、美友里に、余計な誤解を与えてしまうことになりかねないし、山川さんのことで悩んでいる、ということ自体、もしかすると、美友里を裏切っているのではないかと思えた。だから、美友里には、この話をすることはできるわけがなかった。

「きっと、女の子のことで悩んでいるんでしょう」と、美友里は、意地悪く訊ねた。

「えっ?」と、僕は、驚いたような声で答えた。

「やっぱり図星なのね」と言って、美友里は、冷たく溜息をついた。

「あなたって、可哀そうな人ね」と、美友里は言った。

「可哀そうな人?」

「なんとなく、そう思うのよ」

「なんとなくって」と僕が、言葉に詰まると、

「そんなに、人に愛されたいの?目に見える愛情の形が欲しいの?そんなに、愛されているという根拠が欲しいの?」

そして、「愛って、そんなものではないでしょう?」と、美友里は言った。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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予定稿?

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本日、首相(仮)は、内閣官房副長官(仮)に、人事刷新のための新人事案作成を始めるように指示。併せて、党本部において、幹事長(仮)にも党人事の刷新を指示。

首相(仮)は、「本日、人事刷新を決断いたしました。政府としては、改革を推進していくための体制強化を図りたいと思います。適材適所に人材を配置するための検討を行うように指示しました。また、党内においては、解散・総選挙に向けて体制を固める。衆議院で過半数を得る、すなわち、選挙に勝つための体制を作るように指示しました。改革政党として、今後の持続可能性を維持するためには、さまざまな改革が重要。財政健全化については、まずは歳出改革を行う。政府・与党、一致して、闘うための体制を固めたい。もちろん、私の頭の中に、ある程度のプランは、すでに持っているが、客観的な意見を聞いてみることも重要であると思い、内閣官房副長官(仮)、幹事長(仮)にレポートの作成を指示しました」と語った。

内閣官房副長官(仮)は、「総理(仮)からは、「適材適所」という指示であった。そのうえで、"keep"すべきか"releases"すべきかを整理せよ、とのことであった。われわれとしては、レポートを作成し、連休明けに、総理に上申する。最後は、総理(仮)ご自身がご判断されるだろう」と語った。

また、幹事長(仮)は、「総裁(仮)からは、与党として政府の改革をバックアップする体制と選挙に向けた体制の強化を指示された。最終的な判断は、総裁(仮)の専権事項であるが、老壮青、バランスをとりながら、体制強化を行うためのプランを週明けに総裁にお示しする」と語った。
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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(4)

2_3

翌週の国会の衆議院予算委員会。民政党の網妻議員は、年金関連の質問をしていた。網妻議員は、「民政党年金財源改革プラン(案)」というプラカードを出して、「総理、私たちのプランを実行すれば、増税をせずとも、年金財源は安定化するんですよ。すぐに、決断をするべきではないですか」という質問をした。

すると、温水総理は、「ひとつの提案として、大変、有益なご提案だと思います」と答えた。網妻議員は、「総理、来週の国家基本政策委員会。党首討論の場で、ぜひとも、小詰代表に約束をしてもらいたい。民政党のプランを丸のみすると。いかがでしょうか」と質問をすると、「慎重に検討をしてまいりたいと思います」と答えた。

予算委員会終了後、議員会館で、網妻は、上田に電話をした。「上田さん、おかげさまで、万事、うまく行きそうですよ。政府には、プランは無いし、我々の案を否定することもできない。来週の国家基本政策委員会で、小詰代表に頭を下げるしかない。テレビを通して、国民の前で、温水総理に、政策がないことを、アピールすることができる」

上田は、「そして、そのまま、解散・総選挙になだれ込み、一気に、政権交代ですね。そのときは、網妻先生は、今回の手柄で、厚生労働大臣か官邸入りか、ですかね。おほほほ」と言った。網妻は、「そのときは、上田さん、あなたには、総理補佐官をお願いしますよ」と言った。

電話をしている上田の前に、あるファックス用紙が置かれた。そのファックスは、公共政策研究所の記者レクの企画案であった。タイトルは、「年金財源安定化を問う」というもので、民政党案を批判する内容であることが書かれていた。上田は、目を丸くし、網妻の電話を切ると、すかさず、公共政策研究所の細川に電話をした。

「細川さん、これ、なんなのよ」と、上田は、不機嫌そうに言った。「なんのことですか」と細川は訊ねた。「とぼけるのもいい加減にしてくれないかな。私が、あなたのところに送り込んでいるスパイが、すかさず、送ってきてくれたんだけどねぇ。」と、上田は、さらに、不機嫌そうに言うと、秘書に、ファックスを、すぐに細川のところに送るように指示をした。

ファックスが届くと、「すぐに、止めさせます」と、細川は言った。すると、「わかっているよねぇ。細川ちゃん。民政党のプラン、作ったのは、うちの神崎チーム。それを、あなたの研究所が批判するということは、今後、あなたの研究所とは、一緒に、共同研究できないってこと。早く、福沢を切っちゃってよ。目障りだから」と、上田は、強い口調で言った。細川は、「もちろん。任せてください」と言うと、上田は、「細川ちゃん。信頼しているよ」と言って、電話を切った。

登場人物

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リーダーの仕事は、覚悟を決めて、決断すること

いろいろと、疲れてしまっていて、「もうだめだぁ」というときには、ぼぉーっと、何も考えず、ジャズバーで、ウイスキーを飲むというのもいいかもしれないなぁと思いました。

いま、聞いているのは、"Star Crossed Lovers"。Duke Ellingtonの曲。村上春樹訳によると、「悪い星のもとに生まれた恋人たち」。ロミオとジュリエットをイメージした作品。曲調は、とても奇麗なんだけど、難しい曲だと思う。

あと、疲れた時に聞くのは、「アヴェ・マリア」。この曲も、とても奇麗な曲だ。
昔は、行き詰ったときなど、「アヴェ・マリア」を聞きながら、部屋の壁にゴムボールをぶつけながら考え事をしたりしていた。

今日、ふと電車に乗りながら、リーダーの仕事とは、「決断をする」ことが仕事なのではないかと思った。そして、総理大臣であれば、日本のために、「決断」をすることが仕事なのであると思った。この日本の未来のために、感情を抜きに、ドライに決断しなければならない。時に、非情な決断をすることも、総理大臣の役割なのではないかと思った。

リーダーの発言は、一言で良いのだと思う。

つまり、「やる or やらない」、「継続 or 終了」。人事の場合は、「ホールド(留任) or ムーブ(異動)」。そして、常に、"What's Next?"と尋ねて、決断を重ねていかなければならない。
決断するまでには、いろいろな人の話を聞いて、検討をすることが重要であるが、いざ決断というときには、孤独に決断をしなければいけない。これは、本当に辛い仕事だと思う。

解散・総選挙は、できるだけ引き延ばしたいけど、恐れてはいけない。内閣改造も必要かもしれない。
総理には、適切な判断能力と決断するための勇気と覚悟が必要だと思った。

そして、覚悟を決め、決断する日は、近づいている。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(9)

Itsuka3

「山川さん。申し訳ないけど、僕は、君と一緒に行くことはできないよ」

すると、山川さんは、溜息をついて、「そうよね」と答えた。僕は、山川さんの物分かりの良さに驚きを感じた。

「変なこと、言って、ごめんね」と、山川さんは、寂しそうな顔をして、寂しそうな眼を、こちらに向けて言った。
僕は、その眼を見て、何らかの罪悪感が、僕の心の中で生まれた。僕は、山川さんのことを傷つけてしまったのだろうか。僕は、とても不安になり、心配になった。

「山川さん、ごめんね。僕は、君の気持ちも考えずに、一方的に、僕の考えを押しつけてしまった」と言うと、山川さんは、「いいのよ」と言って、バーテンダーにチェックを頼んだ。僕は、「山川さん、ここのお勘定は、僕が払っておくからいいよ」と言うと、山川さんは、「それは、ダメよ」と言って、財布から1万円を取り出し、会計を済ませて、お釣りを財布にしまい、席を立った。

「ねえ、ハジメくん。私は、いつか、ハジメくんと一緒に、どこか遠くに行くことが夢だったの」と悲しそうに言った。

僕は、「ごめん。でも、ブラッセルは遠すぎるよ」と言った。

すると、山川さんは、俯きながら、「じゃあ、近いところならいいの?」と訊ねた。

僕は、「ごめん。距離の問題ではないんだ。山川さんと、2人きりで、行くか行かないかという問題なんだと思う。僕は、彼女を裏切りたくない」と答えた。

すると、「そうね」と言って、寂しそうに、店のドアノブに手をかけた。僕は、「もちろん、2人きりでなければ」と言うと、山川さんは、悲しそうに、首をコクンと縦に振った。僕は、「山川さん、ごめん」と、もう一度言うと、山川さんは、「いいのよ」と小さく呟いた。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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経済政策の観点から見た危機対応に関する考察

政策情報学会のAPI Working Papersに、「経済政策の観点から見た危機対応に関する考察-国民保護法と中央省庁の国民保護計画を中心に-」(小林慶一郎氏との共著)が掲載されました。

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矢尾板俊平・小林慶一郎(2007),「経済政策の観点から見た危機対応に関する考察-国民保護法と中央省庁の国民保護計画を中心に-」,『API Working Papers』, Vol.2, No.1, 政策情報学会, pp.1-20,2007年11月
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【要旨】 
 本稿の目的は、2004年6月に成立した国民保護法と2005年度末までに策定されたわが国の中央省庁の国民保護計画について、経済政策の観点から確認し、有事発生時の際の経済的な対応、有事発生後の復興や損失補償に関するマクロ経済政策上の論点と課題を整理することにある。
 本稿で示した有事発生の事前準備に関する論点は、次の7点である。①情報の非対称性、不確実性の問題を緩和するため、有事発生後における対応に関する法律のガイドライン、プログラム法を検討すること。②家計や企業の自助的な努力を促すための保険制度の拡充すること。③企業においては、事業継続のためのガイドライン・計画の策定を行うことが重要。④「互酬性」や「共助」を持つ地域社会の取り組み。⑤公共施設などにおける「デュアル・システム」の採用。⑥リスク・コミュニケーションの重要性の認識と準備。⑦有事発生に伴う追加的な債権処理、倒産対応など金融面における準備。
 このような問題は、国民保護法が想定する有事だけではなく、感染症の発生、自然災害などに向けた対応準備においても共通の論点であると考えられる。

【キーワード】
国民保護法、国民保護計画、情報の不確実性、情報の非対称性、合理的無知、企業の事業継続計画(BCP)

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(3)

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公共政策研究所では、勤務終了時刻となり、植村の周りは、ざわついていた。週末ということもあり、「どこどこへ飲みに行こう」とか、そのような話が出ていた。スタッフの諏訪は、植村のことも誘おうとすると、スタッフの安部が、「おい、やめとけよ」と言った。「あいつは、例の・・・、だろう」と言った。

植村は、呆然として、「どうしたんですか?」と言うと、諏訪は申し訳なさそうに、「お前、いま、例のチームのメンバーだろう。だから、お前、避けられているんだよ」と言った。植村は、「なぜですか?」と訊ねると、「まあ、福沢は嫌われているからな。お前も気をつけないと、同じように分類されちゃうぜ」と言った。安部は、「諏訪、早く行こうぜ」と言って、諏訪は、安部や、その他のスタッフと出て行った。

そこに、星野がやってきた。「おい、坊ちゃん。なに、動揺しているんだよ」と言った。植村は、「そんなに嫌われているんですか。僕らって」と言うと、「まあ、そんなもんだろう」と言って、去って行った。

植村が福沢の部屋に入ると、福沢、佑奈、麻衣、そして、吉沢がいた。植村は、「あの、僕たちって、嫌われ者扱いをされているようなんですけど。もっと、他の人たちと仲良くした方がいいんじゃないですか」と言うと、4人は顔を合わせ、そして、大声で笑った。植村は、「何を笑っているんですか」と、少し怒りながら言うと、佑奈は、「仲良くして、目的を達成することができれば、もちろん、それは必要ね」と言った。

「仲間というのは、仲良しでなければいけないのか?」と、福沢は、植村に訊ねた。麻衣は、「私たちは、友達を作るために会社に来ているの?それとも、仕事をしに会社に来ているの?」と、植村に訊ねた。植村は、目を丸くしていた。

「ねえ、植村くん。私たちは、仕事をしに、会社に来ているのよ。仕事の目的を達成するために、必要なことならば、するべきだと思うし、必要でないならば、するべきではない、と思うわ。私たちは、プロフェッショナルなの。それぞれ、自分の能力に誇りを持って、プロフェッショナルとして、自分の役割を、最高の状態で果たして、目的を達成するということこそが求められているのよ」と、佑奈は言った。

「前に、星野が欲しいと言ったときに言ったことの繰り返しになるが、人間性か能力かといえば、仕事に必要なのは、能力だ。プロフェッショナルとしての能力が高ければ、人間性は悪くたっていい。最もだめなのは、人間性も悪ければ、能力もないのに、自分の立場や権利を主張し、守ろうとする奴だ。競争社会というのは、弱い人間を困らせるためのものではない。自分の能力にとって、適切な立場を理解するためのものだ」と、福沢は言った。

「そして、最悪なのは、能力がないのに、他者の能力を嫉妬するだけの人ね。嫉妬するほど悔しいなら、自分の能力を高めればいいのよ。努力もしないで、見えないところで、陰口言って、こそこそとしている奴は最低ね。文句があれば、ちゃんと、論理的に言ってくればいいのよ。論理性・合理性があれば、正しいことは正しいのよ。それが建設的な議論なのよ」と、麻衣は言った。

「政策には、感情はいらない。論理の世界だ。人が、政策を誤る時、必ず、そこに感情が入り込んでいる。もっと、ドライにならなければ、何も決断はできない。俺たちは、政策プロフェッショナルなんだ。それは覚えておけ」と、福沢は言った。

植村が部屋を出ると、吉沢が肩を叩いた。「植村くん。チームとは、仲間とは、決して、仲良し集団ではないんだ。チームの中にも、常に、緊張感が必要だ。競争意識も重要だ。お互いに、お互いの能力を高めていくことができるチームこそが本当の良いチームであり、仲間だと思う。お互いに信頼をして、共通の目的を達成するために、個々人の能力を最大限に発揮することこそが重要だ。福沢という男は、本当は、とても優しい人間なんだ。付き合いのある人間については、その人のこれからの人生までも背負ってしまおうとするほど、彼は優しすぎるんだ。しかし、往々にして、彼は、裏切られ、傷つくんだ。だから、彼は、必要以上に、ドライになることで、過剰な優しさにブレーキをかけることで、バランスを保とうとしているんだ。無意識のうちにね。さきほどの発言は、その表れだ。だから、そのことだけは、覚えていてほしい。そして、福沢を信じてほしい」と言って、吉沢は去って行った。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(8)

Itsuka3

「ねえ、山川さん。僕は、君の、そういう、わがままを言うところ、好きだよ。でも、やっぱり、ベルギーは、さすがに、まずいんじゃないかな」と、僕は、ゆっくりと言った。すると、山川さんは、「どうして。別にいいじゃない。一緒に行くだけよ」と言うと、僕は、「その一緒というのが、非常に問題なのではないかと思うんだよ」と答えた。
山川さんは、少し見上げて、少し考えて、そして、にやついた。そして、「ねえ、ハジメくん。何か、変なこと、想像しているでしょう。エッチなこと、考えている」と言った。

「一緒に行くと言っても、別に、同じ部屋に泊まるわけではないのよ。ただ、単純に、ハジメくんと、一緒に、ブラッセルに行きたいだけなのよ」と言った。

「でも、ただ、ブラッセルは遠いんじゃないかな、と思う。僕たちは、恋人ではなくて、友人であって、それも異性の友人だから、同じ部屋に泊まらないとしても、やっぱり、ちょっと、一緒に行くには遠いのではないかと思う」と、僕は冷静に答えた。

山川さんは、黙って、何かを考えているようだ。もし、仮に、僕が山川さんと、たとえ、別の部屋に泊まるのだとしても、一緒に、ベルギーに行くということ、それ自体が、美友里に対する裏切り行為になるのではないか、と思った。そして、距離の問題ではない、ということが、ようやく判断できるようになった。国内であろうが、都内であろうが、山川さんと、2人きりで会うという行為は、美友里に対する裏切り行為である。2人きりで、一緒に、食事に行くことさえも、僕は、心の中で、美友里を裏切っていることになるかもしれないと、思った。

僕は、やはり、美友里が、男性と2人きりで、遊びに行ったり、食事に行ったりすることについて、良い気持ちを持てない。どちらかと言えば、嫌である。美友里は、このことについて、どのように思うかは別として、やはり、自分が相手がすることで、嫌だと思うことは、やらない、ということがルールであろうと思った。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(2)

2_3

福沢は、自分の部屋に戻ると、麻衣がパソコンに向かっていた。福沢は、自分の席に座ると、「なあ、例えば、麻衣のお腹の中に、俺の子供がいたとして、切迫流産になってしまった。そのとき、俺が相も変わらず、仕事を続けて、そして、流産をしてしまったら、やっぱり、俺を憎らしく思うか」と福沢は麻衣に訊ねた。

麻衣は、少し考えて、「やっぱり、私が辛い時は、傍にいて欲しいとは思うわよ。もし、傍にいてくれなかったとして憎むとか恨むとかは、別の問題だと思うけど。たぶん、禎子さんが、星野さんに求めていたものと、私があなたに求めているものは違うし。正解はひとつではないと思うわ」

「星野の奥さんが星野に求めていたものとは?」

「想像だけど、禎子さんは、星野さんが仕事に熱中するのではなく、自分との時間や共感を大切にしたいと思っていたのではないかしら」

「じゃあ、麻衣が俺に求めているものとは?」

「それは、もちろん、俊ちゃんが日のあたる舞台で光り輝くこと。私は、俊ちゃんの生き生きとした姿を見ることが、私にとっての幸せだから」

福沢は、恥ずかしさを隠すように鼻で笑った。

「ねえ、そういう質問をするってことは、そろそろ、子供が欲しいということ?」と麻衣は言った。そして、麻衣は、福沢に近づくと、「ねえ、久し振りに、しよっか?」と囁いた。福沢は、優しく麻衣を見つめ、「やめておこうぜ」と言った。

「そうよね。福沢俊明のポリシーに反するわよね。福沢俊明のポリシーは、自分のスタッフとは寝ない、だもんね」と麻衣は、仕方なさそうに言った。

未来創造研究機構の専務理事室。上田が豪華な革張りのチェアに腰をかけて、書類を見ている。机の前には、神崎が立っている。「うん、これでいいじゃないの。これを網妻議員に渡すことにしよう」と、上田は言った。神崎は、「しかし、この提案には、大きな穴があります」と言い、説明をすると、上田は、「そのぐらい大丈夫だよ。誰も気が付かない。それよりも、インパクトが大事なんだよ。後は、僕に任せて。はい。お疲れ様。」と言った。神崎は、「わかりました。あとは、専務理事にお任せします」と言って、上田の部屋を出た。神崎は、納得が行かない表情をして廊下を歩き続けた。

上田の机の上には、「民政党年金財源改革プラン(案)」と書かれた冊子が置かれた。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(7)

Itsuka3

「ブラッセルに行きたいのよ」と、山川さんは言った。僕は、自分の耳を一度疑い、「えっ?」という声を思わず、漏らしてしまった。「ブラッセルと言うと、ベルギーの首都のブラッセル?」と、僕は、確認するように訊ねた。すると、山川さんは、「そうよ」と、嬉しそうに答えた。僕は、山川さんが、何を考えているのかがわからなくなった。そして、頭の中が混乱してしまった。

「ねえ、ハジメくん。一緒に、ブラッセルに行きましょうよ」と、山川さんは言った。

「僕は、都内のレストランとか、名所とか、そういうところだと思ったから、ただ、驚いているよ。なぜ、山川さんは、ブラッセルに行きたいの?」と、僕は、落ち着きを取り戻すように、そして、頭の中の混乱を収めるように訊ねた。

「私、ブラッセルにある小便小僧を見たいのよ」と、山川さんは、無邪気に答えた。

ブラッセルには、その中心街に有名な小便小僧の像がある。そこは、結構な観光スポットではある。ただし、派手に小便小僧の像があるというより、気を付けていかないと、つい通り過ぎてしまうような場所にあるのであった。

「ワッフルを食べたいわ。それに、チョコレート。あとは、バケツ一杯のムール貝でしょ。それを、ベルギービールを飲みながら頂くの」と、山川さんは上機嫌で言った。

「ベルギービールは、日本でも飲めるでしょう。数年前に、ブームがあって、それから、けっこう、簡単に飲めるようになった。僕は、ブームになる、ちょっと前に、知り合いの女の子に教えてもらって、飲んでみたけど、けっこう、飲みやすかった」

「その知り合いの女の子って、彼女だったの?」と、山川さんは、新しい興味を持ったように訊ねた。僕は、「まあ、それはいいじゃないか」と言うと、「あえて、その女の子の話を付け加えるなんて、あやしいわね」と言って、笑った。

僕は、山川さんの話に引きずられてしまったが、すぐに本題に戻さなければならなかった。すなわち、山川さんが僕と一緒にベルギーに行きたいと言い出している点だ。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 5 : スキャンダル(1)

2_3

星野は、鼻で笑った。「馬鹿らしい、友情ごっこに付き合うつもりは、毛頭ないね。今さら、仕事をしたところで、禎子もみすずも戻ってきやしねえ」

「そうだろうな」と福沢は言った。「よく、仕事でがんばれば、立ち直れば、恋人が戻ってくるとか、そういう幻想を持つ奴がいるが、それは、あくまでも幻想だ。現実には、戻ってこないな。そんなこと期待しているとは、なかなか情緒的なんだな」と言った。星野は、「お前、喧嘩売っているのか」と怒鳴った。

「未来創造研究機構を事実上、追放されたとき、俺は、もう立ち直れないと思った。毎晩、バーに行って、隣に座った女性を口説いた。別に性欲を満たしたかったわけではない。今から考えれば、誰かに認めてもらいたかったんだな。誰かに一緒にいて欲しかった。だから、バーで、女性を口説き、寝られる女性とは寝た。一晩限りであることもあれば、数回、寝たこともあった。でも、だめだった。そのとき、気が付いたんだ。一緒にいて欲しい女性は一人だけだということを。ただ、自分が研究者であり、政策にコミットメントするつもりがある限り、その女性と寝ることはできなかった」と、福沢は言った。

「自分を許せるのは、自分しかいないんだ。あんたが、奥さんや亡くなったお子さんにギルティを感じるのはわかる。自分を許せないこともわかる。そして、その贖罪の気持ちが、刹那的に、自傷的に、酒と女性と賭けごとに、あんたを向かわせるということも理解できる。しかし、それを奥さんや亡くなったお子さんが本当に望んでいることなのか」と、福沢は続けていった。

星野は、「余計なお世話だ」と言った。

「あんたが志を捨てていない限り、あんたは必ず、俺のチームに入る」と福沢は言った。すると、「志なんて、すでに捨てているよ」と星野は反論した。

「それなら、なぜ、この仕事を続ける?俺は、一度、夢をあきらめたとき、完全に仕事から決別する覚悟を決めた。あんたが、この仕事を続けていることが、あんたが志を捨てていない最高の証拠だよ」と言った。

星野は、福沢が倉庫からでていくところを確認すると、「チッ」と舌打ちをして、福沢から手渡されたウィスキーボトルを空けて、ボトルに口を付けて、ウィスキーを飲んだ。

登場人物

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矢尾板俊平いろいろと語る

ー「Team Policy Dragon」は、いよいよ、第5話が始まりました。

矢尾板:ここから、第8話に向けて、ファーストシーズンのクライマックスに向けて、一気に盛り上がる予定です。ファーストシーズンのクライマックスとラストについては、すでに、できあがっていて、もう話したくて話したくて仕方がないです(笑)。前にも言いましたが、確実に、誰かが落命します。しかも、それが複数に及ぶ可能性があります

ー米国では、大統領選挙の予備選、日本でも、衆議院選挙が近いと言われておりますが、選挙が描かれることは?

矢尾板:Team Policy Dragonの中の温水政権も、いずれ選挙をしなければなりませんね。第4話で、任期満了までの2年間で、適切な時期に選挙をすると温水総理も言っています。いずれ、選挙の話も書かなければならないと思っています。あと、書きたいのは、選挙後に政権が誕生するダイナミズムですね。米国の場合は、リボルビング・ドアですから、ワシントンで大移動が起きるわけですよね。

ー仮に、内閣総理大臣になったときの政権構想というのは、お持ちですか?

矢尾板:そういうことを考えるのは楽しいので、つねに、政権の人事構想などは、頭の中でイメージトレーニングしてますよ。政策というのは、人事が要諦ですからね。それに裏付けになる法律と予算。このあたりのことも、物語の中で、誰かに語らせたいと思っています。

ー日課は、官報のチェックとのことですが。

矢尾板:ぼくの日課は、まずは、新聞のチェックですね。時間があるときは、タブロイド紙まで、全紙やります。それで、どういう論調なのか、それは、どのように変化していくか、ということをシミュレーションしていますね。タブロイドも、世論を読むのに、重要ですね。どの案件とは言いませんが、かなり、世論の先行きは当たっています。それで、適宜、ぼくの予測をお伝えしていますよ早めに危機管理の対応をしておいた方がいいのでは、とか。

危機とか失敗は起きてしまうものですから、重要なのは、起きてしまった時に、どれだけダメージを最小限にするか、という危機管理プロセスをしっかりとさせておくことですよね。リスク管理の中には、リスク・コミュニケーションが当然入りますから、それがコントロールできるかどうかがポイントです。

一方、リスクがあるからチャレンジしないというのはだめですよね。リスクというのは、恐れるものではなくて、付き合うものですから。青信号を渡っていても、交通事故に遭う確率はあるわけですよね。でも、そこで立ち止っているわけにはいかない。守りの堅固さというのは、「やらない」、「リスクを避ける」ことではなくて、「リスクコントロール」ができているかどうか、ということなのだと思います。

あと、ぼくの日課は、官報の人事情報欄のチェックです。人事を見ているのは、本当に楽しいですね。組織が何をやりたいかが読めるわけです。そのために、手元には、官庁の職員録政官要覧、それに主要官庁の年次別名簿を置いておくようにしております。

ー「いつか君にふたたび出逢うときまでに」もクライマックスです。

矢尾板:ハジメが、どんどんと、底なし沼にはまっていきますね。その中で、本当の愛とは何かについて、ようやく理解できるのではないかと思います。ハジメと山川さんは、Star-Crossed Loversなんですね。たぶん、一緒にならない方がいい。As Time goes byという感じで、無理に、時間を戻そうとしない方がいいんだと思いますね。
この作品を書いたことで、準備運動ができた感じですね。

ー新作は、「君は わがままな 小悪魔? or 天使?」ということですが。

矢尾板:CXの月9とか火9の雰囲気のラブコメディーを書くつもりです。主人公としては、井上真央さんが演じてみたら、面白いのではないか、という感じで書きたいですね。つまり、かわいい女の子が主人公なわけです。もしくは、ぜひとも石原さとみさんに演じてもらいたいイメージですね。男性の方は、香川照之さん椎名桔平さんのイメージですね。つまり、主人公の女性と男性の間には、少し年の差がある設定で書こうと思います。

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Star-Crossed Lovers

今日の午前中には、ニューハンプシャーの結果が出る。その結果次第で、民主党の次期大統領候補指名のゆくえが、かなり鮮明になる。もし、オバマが、ニューハンプシャーでも勝つことになれば、予備選をリードできるだろう。また、エドワーズと連携することができれば、ほぼ「確定」の流れに持っていける。というのは、オバマとエドワーズの支持基盤は異なり、オバマ大統領候補エドワーズ副大統領候補のコンビが誕生すれば、かなり強くなるからだ。ヒラリー・クリントンは、米国のStar-Crossed Loversになってしまうのかが、ポイント。

共和党は、ジュリアーニが、どれだけハッカビーを叩けるかがポイントだろう。フロリダまでに、ジュリアーニが行うことは、挑戦者を一人に絞らせるということだ。

さて、大統領選挙について、東京財団のWEBページで、久保文明先生が、アイオワのレポートを掲載している。必読レポートです。また、各陣営のアドバイザーリストも面白い。オバマ陣営の外交政策アドバイザーは、ブレジニスキーですか。なるほど。

オバマ候補の集会に、ジョージ・ステファノプロスが来ていたのは注目ですね。ジョージ・ステファノプロスは、クリントン政権の補佐官。The West Wingの監修もしています。だから、The West Wingは民主党政権で、クリントン政権をイメージさせるわけです。

こういうリストを見ていると、次期政権のスタッフもイメージできるから面白いですね。

日本も、こういうブレーンマップがあると面白いですね。"Team Policy Dragon"でも、いずれ、温水政権は選挙をしなければいけないだろうから、選挙の話も出てくるだろうけど、そのとき、Team Policy Dragonの面々が、どのようなアドバイザーに就任するのかが楽しみですね。

さて、昨日は、ジャズの"Star-Crossed Lovers"が聞きたくなって買いに行ったところ、売っていませんでした。残念。その代わり、なぜか目についた、大塚愛のDVD「LOVE IS BORN~4th Anniversary 2007~at Hibiya-Yagai Ongaku-Do on 9th of September 2007」を買ってしまいました。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(6)

Itsuka3

山川さんは、「それを知る必要があるの?」と言った。

「必要があるかないかと言えば、それはわからない」と、僕は答えた。

「ねえ、ハジメくん。あなたって、女性のこととなると、本当に、だめよね」

「なんで、そんなこと言うの?」と、僕が、少しムキになって訊ねると、

「なんとなく、言ってみただけよ。からかってみただけ」と、山川さんは、笑いながら言った。

僕は、ムッとして、そのまま、黙ってしまった。

「ごめんね。でも、あなたが拗ねているところも、私、好きよ。だって、かわいいんだもの。だから、つい、あなたのこと、からかったり、いじめたりしたくなるのよ」と、山川さんは言いながら、頭をなでた。

「君は、昔から、そのままだ。僕のことを、からかって、いじめて、その後に、「かわいい」と言う。でも、僕は君のことが好きで、どのような形でもいいから、君との接点を持てればいいと思って、がまんをしてきた」と僕が言うと、「今でも、私のこと、好き?」と、山川さんは訊ねた。

「友人として、僕は、山川さんのこと、好きか嫌いかと言えば、たぶん、好きだと思う。その「好き」という意味は、恋愛とは、たぶん、違った感情だ」と答えた。

「つまり、同じ好きでも、LikeかLoveか、と言えば、どちらかと言えば、Likeの方ね」と、山川さんは言った。

「どちらかというと、ではなくて、完全にLikeの方だね」と、僕が言うと、山川さんは、少し寂しそうな顔をした。
僕は、「ごめん」と小さい声でつぶやくと、山川さんは、「いいのよ」と言った。

「ねえ、ハジメくん。もし、叶うならば、私、ハジメくんと一緒に行きたいところがあるのよ」と言った。僕は、きっと、都内にある美術館や博物館、もしくは、レストランだと思い、「どこに行きたいの?」と言った。そうすると、「一緒に行ってくれる?」と、山川さんは嬉しそうに言った。僕は、「まあ、場所にもよるけどね」と答えた。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (9)

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「そして、その夜、お子さんは流産してしまった。星野が朝方に帰ると、禎子さんは泣いて座っていたそうだ」と、安藤は言った。

星野は、テーブルに向かって座っている禎子を見て、「禎子、お前、起きてて大丈夫なのか」と言った。禎子は、何も答えなかった。「寝てなければ、だめじゃないか」と星野は続けていった。禎子は、「もういいのよ」と言った。星野は、「もういいって、どういうことだ」と言うと、「もう、赤ちゃんね、いなくなっちゃったから」と言った。星野は、絶句し、その場に立ち尽くした。

「ねえ、あなた、私は、あなたのこと、もう信じられない。顔も見たくない。別れましょう」と禎子は呟いた。

「何を言い出すんだ。禎子」と言うと、「私は、あなたのこと、ほとほと呆れたわ。仕事人間で、仕事に熱中している姿、私は好きだったけど、私たちの子供のことを犠牲にできる人とは思わなかったわ」と禎子は言った。星野は、「別に犠牲にしようと思ったわけじゃない」と言った。

「明日、私が家を出て行きます。離婚の詳しいことは、少し落ち着いてから決めましょう」と言って、禎子は寝室に向かった。

「それから、離婚が正式に成立した。その後から、星野は、今のような状態になった。細川も一応は罪悪感があるのね。普通だったら、解雇するべきでしょうけど、遊ばせている」と佑奈は言った。

星野は、倉庫の中で、ウイスキーボトルに口を付けて飲んでいた。そして、「禎子、みすず」と呟いた。「俺が、あのとき、仕事に行かなければ」と言って、一気に、ウイスキーボトルを空けた。すると、足音が聞こえてきた。星野は、「誰だ」と言うと、福沢がウイスキーボトルを持って現れた。

「なんだ、お前か」と、星野は言った。「俺にも経験があるが、そういう飲み方をすると、身体に悪いぞ」と言った。星野は、「うるせえ」と言って、ウイスキーボトルを福沢に投げつけた。福沢は、飛んできたボトルを除けると、ボトルは壁に当たり、割れた。

「贖罪の気持ちを昇華させるために、酒を飲んで、女性を抱くか。それも、刹那的に。それは、昇華させているのではなく、ただ、自分の弱さに気がつかないで、逃げているに過ぎない」と福沢は言うと、星野は、「お前に何がわかるんだ」と言った。すると、福沢は、「俺は、贖罪の気持ちではなく、悔しさと憎らしさだったけどな、今のあんたと同じように逃げていた。酒を飲んで、女性を口説いた。そして、刹那的に抱いた。自分自身に言い聞かせるために、何かしらの理由付けをしてな。俺のことを愛してくれる人がいるのに、俺は最低の男だよ」と福沢は笑いながら言った。

そして、福沢はウイスキーボトルを星野に手渡した。「うまい酒の飲み方を教えてやる」と、福沢は言った。そして、「俺のチームに入れ。お前の信念を取り戻すんだ。そして、みんなで、うまい酒を飲むんだ」と言った。星野は、ただ、福沢の顔を眺めていた。

登場人物

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生演奏で唄いたいな

最近、バンドの生演奏で、歌を唄いたいなぁと思っています。
ちょっと、落ち着いた曲とにぎやかな曲を数曲。

それと、ちょっと、大人のバンドを集めたいですね。

3月に、いろいろなお祝いを重ねて、生演奏アリと、持ち寄り演奏アリと、持ち寄り芸アリと、ワイワイガイガイとパーティーをやりたいです。(去年の3月は、ワイン会でした)

ライブハウスを借りて、いろいろなセッションとコラボレーションするのも面白いかも。

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四季旬彩 桜ヶ丘

本日は、「四季旬彩 桜ヶ丘」というお店で、お祝いをしていただきました。(ありがとうございました。)

お店の雰囲気も良くお料理もおいしく、とても良いお店でした。(ミシュランで一つ星のようです)。

ぜひ、デートでも行きたいと思えるお店でした。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(5)

Itsuka3

再び、山川さんが、僕の前に現れたのは、それから数日後だった。僕は、仕事の打ち合わせで、上野に行き、その帰りに、上野駅近くのバーに行った。バーに行くことは、特に予定に入っていなかった。なんとなく、喉がかわいた感じがして、立ち寄ったというのが事実であった。僕は、ボーモアの17年物を注文し、塩辛いナッツをつまんでいた。そうしていると、店のドアが開く音がして、僕がドアの方を向くと、そこには、山川さんが立っていたのだ。

僕が「山川さん」と言うと、山川さんは、「ハジメくん」と返した。

なぜ、山川さんは、この店にいるのだろうか、と、僕は、ふと思った。しかし、山川さんは、何も深く考えずに、自然体で、僕の横のイスに断りもなく座ったのであった。

「なんとなく、今日、ハジメくんに会えるような気がしたのよ」と、山川さんは言った。僕は、「山川さんの直感が当たったんだね」と答えた。

彼女は、赤ワインを注文し、僕のグラスに、「乾杯」と小さく呟き、カチンと当てた。

「ねえ、山川さん。君は、いま、どんな仕事をしているの?」と、僕は訊ねた。

「なんで、そんなことが知りたいの?」

「僕は、山川さんのこと、10年間も知らないままだった。君が、山川さんだってことは知っているけど、その山川さんが、いま、どこで、何をしているのかは知らない。君が、独身なのか、結婚しているのか、子供がいるのか、いないのか、僕は、君のこと、山川さんだっている事実以上のこと、何も知らないんだ」と言った。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (8)

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「奥さん、禎子さんは、切迫流産になってしまい、安静な状態を続けなければ、お子さんが流産してしまう、という状態になった。トイレに立ち上がることすら、慎重にならなければならず、星野は自宅で禎子さんの看病を続けた」と安藤は言った。

佑奈は、「そのとき、彼の仕事は、細川常務理事の仕事だった。細川常務理事は、何度も星野の携帯に電話をした。そして、その都度、1時間も2時間も、星野に仕事の話をしていたらしいわ」と言った。

「星野は、何も言わなかったが、細川常務理事が話をしている間、当然ながら、禎子さんの看病はできなかった。禎子さんは、細川常務理事のことを恨んだそうだ」と、安藤が言った。

「一度、禎子さんは、星野に言ったそうよ。「もう、会社からの電話に出るのは止めて」って。「今は、私と子供のことだけを考えて」って。しかし、星野は電話に出続けた」と佑奈は言って、溜息をついた。

「その事件が起きたのは、雨が強く降る夜だった」と安藤は言った。

星野の電話が何度も何度も鳴った。星野は、携帯のディスプレイを見ると、細川の携帯からの電話であることがわかった。星野は躊躇いながらも、電話が鳴り止むのを待っていた。禎子は、ベッドの上で、「お願いだから、電話に出ないで」と小さな声で言った。しかし、10回目の着信で、星野は電話に出た。

細川は、「遅かったじゃないか」と言った。星野は、「すみません」と謝った。細川は、「今から出てこられるな」と言った。星野は、「えっ」と言って、少し間を置いた。「お前がいないと仕事が回らないんだ」と、細川は言った。

「しかし、妻の体調が悪くて」と、星野は言うと、細川が電話の向こうで溜息をつくのが、星野には鮮明に聞こえた。「お前は、世界一のシンクタンクを作るのではなかったのか。今、出てこなければ、お前は用済みだ」と言った。星野は、ベッドに寝ている禎子の方を向いた。禎子は首を振り、「行かないで」と言った。星野は、携帯電話を胸に当て、天を仰いだ。そして、携帯電話を、再び、顔に寄せ、「わかりました」と言った。禎子は、涙を流した。

登場人物

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今後の執筆コンテンツ

「いつか君にふたたび出逢うときまでに」の連載は、今月中で終わる予定ですが、今後の新作も、鋭意、準備中です。

ひとつは、「君は わがままな 小悪魔? or 天使?」という作品をラインナップです。
月9的なラブコメディー調で、ドラマ化するとすれば、主演は、井上真央石原さとみをイメージしたいと思います。まあ、相手役は、香川照之という感じでしょうか。
久しぶりのコメディー物で、気合が入ります。

もうひとつは、こちらは、今年の夏ぐらいに、まとまった形でお送りしたいと思いますが、「極竜・任侠忠臣蔵」です。こちらも、久しぶりのピカレスク作品です。現代版の忠臣蔵を描きたいと思います。

この他にも、現在、連載中の「Team Policy Dragon」は、3月より、セカンドシーズンが始まる予定です。

今後とも、よろしくお願い申し上げます。

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(4)

Itsuka3

僕には、なぜ、美友里が、そのように感じているのか、わからなかった。もちろん、これまでの恋愛について、思い出として、記憶という形で、僕の意識の中に残されているということは事実である。しかし、結衣や弥生さんのこと、そして、その後に付き合った女の子のことを、愛おしいと思ったことはないし、もう一度、「寝たい」と思ったことは、全くなかった。(結衣とは、一度も「寝た」こともない)

山川さんについても同じことが言える。山川さんのことは、僕は山川さんに似ているのではないかとは思ったことがある。もしかすると、山川さんは、僕を鏡に映した姿なのではないかと思ったこともある。しかし、僕は、いまでは、山川さんのことを愛おしいと思ったことはないし、寝たいとも思わなかった。

事実として、早朝の新宿で山川さんと会ったとき、山川さんが「私と寝てよ」と誘った。しかし、僕は、そういう気持ちは全く持たず、その誘いを断った。もし、僕が山川さんと寝たいと思えば、山川さんと寝ることは可能であったのに、その選択をしなかった、ということが確かな根拠である。しかし、この話を、美友里にすることはできなかった。もし、この話を美友里にしたならば、さらに、美友里の僕に対する疑念を高まらせることになるだけだろう。

美友里が僕のことを愛しているだろうと思う中で、僕が感じる不安と同じようなものを、もしかすると、美友里も感じているのかもしれない、と思った。その理由は、よくわからないけれど、お互いに、不安を感じているのだろうと思った。この解決のためには、不安をできるだけ小さくして、お互いが信じ合うことであり、そのためには、コミュニケーションと、「信頼のあかし」となるものが、きっと必要なのだろうと、僕は思った。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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「いつか君にふたたび出逢うときまでに」-筆者インタビュー

ー「いつか君にふたたび出逢うときまでに」も、いよいよ、クライマックスに向かっていっています

矢尾板:この物語は、「初恋神話」からの脱却をテーマに、人間の弱さについて書きたいと思っていました。そして、メランコリーですね。そして、愛とはどのようなものか、ということを、考えてみたかったというのもあります。ハジメにとって、また、山川容子さんにとって、愛とは、なんとなく、できれば、何かしらの形になっているものだと思っていると思います。しかし、本当に、愛とは、それだけのものなのか、これをテーマにしたいと考えてきました。

主人公のハジメは、常に、相手に、愛情を求めているわけです。それも、自分が満足できるような形の愛情を求めているわけですね。これは、山川さんも同じなのだと思います。しかし、決して、それが満たされることはないのです。なぜなら、きっと、愛とは無限のものだから。それを理解しないと、ハジメのように、相手に、過度に愛情を求めすぎて、相手を疲れさせて、最後には傷つけてしまう。これは、山川さんも同じタイプなのだと思います。

たぶん、ハジメと山川さんが付き合ったとしても、二人は幸せにはなれないですね。お互いに、愛情を求めあって、お互いに満ち足りず、最後には、お互いを堕落させてしまうか、もしくは、傷つけあってしまう。その意味では、ハジメは、土本美友里のような女性の方がいいのだと思います。

ハジメは、山川さんに始まり、竹内ミズキ、吉田結衣、吉田弥生、そして、何人かの女性がいて、美友里にたどりつく。すべて、彼は、同じ失敗を繰り返している。しかし、その失敗の本質を理解していないんです。

ーこれまで、ハジメの恋愛対象として、何人かの女性が登場しましたが、それぞれの女性は、どのような役割を果たしているのですか?

矢尾板:山川さんは、ハジメにとって、初恋の思い出であり、永遠のマドンナなんだと思いますね。変な意味ではなくて、初めて、異性を感じたのは、山川さんだった。初恋が神話化する男性は多いと思うのですが、思春期において、どのような形で、異性という存在を認識したのか、というのは、人間形成の上で、重要だと思います。

彼女は、いつまでも、ハジメのことを悩ますのです。基本的に、ハジメは、彼女に、いつも振り回されてしまう。ハジメが、強い気持ちを持てば、振り回されないわけですが、そこが、ハジメの人間的な弱さと「初恋神話」が相乗効果を発揮して、振り回されてしまうわけです。

ミズキは、ハジメをある程度、理解しようとしていたと思います。もし、ミズキとハジメが出会ったのが、大人になってからであれば、ハジメと美友里との関係のようになっていた可能性もあると思います。ミズキと美友里は、同じタイプだと思います。この人は、実はハジメに傷つけられていなくて、ハジメが馬鹿なことを言った時に、ハジメのことを見捨てたというのが真実だと思います。

結衣は、ミズキ・美友里タイプなのかなと思うのですが、実は、献身的に、愛情を捧げるタイプです。週刊誌の「SPA!」という雑誌で、倉田真由美さんが「だめんずウォーカー」という連載をしていますが、たぶん、その漫画に出てくる女性のタイプ。だから、ハジメは、調子に乗って、愛情の要求水準を上げていくわけです。それで、結衣自身も無理し過ぎて、疲れてしまう。そして、傷つけられてしまうわけです。

山川さんとの違いは、過度に、山川さんが愛情を求める側であり、結衣が愛情を提供する側であるということでしょう。

弥生は、人間の弱さを持っているという点で、山川さんやハジメと同じタイプだと思います。弥生は、ハジメが本質的に、自分と同じタイプだということを見抜くわけです。今回の話では、弥生の過去については、触れていませんが、やはり、愛情を形で求めるタイプ。だから、愛情の不足分を、ハジメで補おうとしたわけです。これは、ハジメも一緒で、結衣の努力に満足できず、弥生と寝てしまうわけです。つまり、仮に、ハジメと山川さんが付き合ったら、このようになるということですね。

美友里は、強い人間であり、自分をしっかりと持っていますね。つまり、しっかりと、my wayがありますから、ハジメに、あまり影響されない。そして、ハジメの内面性を的確に判断している。それが、今一歩、ハジメのことを信じることができない理由なんだと思います。ハジメは気が付いていませんが、本当に、ハジメのことを愛し、ハジメのことを考えているのは、美友里なんだと思います。ハジメが、それに気が付くのが先か、美友里がミズキのように見放すのが先か、ということだと思います。

ーハジメにとって、最も大切にしなければいけない女性とは?

矢尾板:それは、美友里ですね。美友里は、ハジメの本質をすでに見抜いている。その上で、無理のない範囲で、適切な愛情を注ごうとしている。これが理想だと思います。ハジメにとって重要なのは、適切な距離関係だと思います。時に、放置されることも重要なんです。それによって、自分が、どれだけの愛情を注いでもらってきたのかということを考えますから

ーこの物語は、村上春樹作品(「国境の南、太陽の西」)がモチーフになっているとか?

矢尾板:そうですね。「国境の南、太陽の西」は、僕にとって、最も好きな作品のひとつです。村上春樹氏は、「ねじまき鳥クロニクル」の準備運動的に、「国境の南、太陽の西」を書かれたということなのですが、作品の完成度は高いと思います。

ー「今夜、君に夢の中で出逢う」や「半島のさき」とは、作風が、少し変化しています。

矢尾板:最初は、渡辺淳一作品的な要素を入れようと思ったのですが、そのあたりは、諸事情により、今回は避けました。そのあたりを書き込めれば、この作品は、もっと情緒的な深みが出るとは思っています。たぶん、全く違った作品になると思いますよ。

ークライマックスに向けての見どころは?

矢尾板:ハジメと山川さんの関係ハジメと美友里の関係が、どのようになるのか、ということですね。そして、「いつか君にふたたび出逢うときまでに」というメッセージは、誰に向けてのものなのか、ということでしょうか。

ー今後の執筆スケジュールは?

矢尾板:この作品が終わったら、少し、読者側に回りたいと思っています。最近、あまり小説や文学作品を読んでいなかったので、なんとなく、創造力が貧しくなっている感じがしていました。少し、吸収をして、次は、長編に挑もうかと思います。実は、ひとつ、面白いテーマを考えてはいます

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (7)

2_3

「俺一人の力では無理だ。チームがあったからできた。しかも、かなりトレーニングと経験を積んだチームがあった。あのとき、チームのメンバーは、それぞれ、自分の役割を熟知していて、次のアクションで何をするべきか、ということを予測して動いていた。俺が、いちいち最初から指示を出さなくても、オートマニズムが徹底していた。高級車に乗っていたような感覚だ。俺は、ハンドルを握り、アクセルとブレーキを踏むだけで良かった」と福沢は言った。

「つまり、星野には、そのエンジンとなることを期待しているわけだ」と安藤は言った。続けて、「確かに、星野の能力は、お前が言うようなコントリビューションができる能力を持っているだろう。さっき、能力か人間性かと言えば、能力だ、と言ったな。しかし、星野には、根本的に欠けているものがある。それは、モチベーションだ」と言った。

「なぜ、星野は、モチベーションを失ったんだ?」と、福沢は訊ねた。すると、「星野は、2年前までは、とても優秀なスタッフ、バックオフィサーで、家庭を顧みず、仕事に打ち込んでいた。24時間全てを仕事を捧げていたと言っても良いだろう。星野は、いつも「自分が世界一のシンクタンクを作る」と言っていた」と、安藤は話し始めた。

「安藤さん、俺が公共政策研究所を世界一のシンクタンクにしますよ。バックオフィスの仕事は任せてください。安藤さんは、良い研究成果を出してください。それを、俺が、世界に売ります」と、星野は言った。

「期待しているぞ。しかし、少しは奥さんのことも考えてやれよ。こんど、お子さんができたんだろ」と安藤が言うと、「へへへ」と星野は照れ笑いをした。「安藤さん、もう、名前は考えてあるんですよ。みすず、っていう名前にするんです」と星野が言うと、「女の子なのか」と安藤は訊ねた。「まだ、わかりません。男の子だったら、また考えます」と言って、笑った。

登場人物

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Team Policy Dragonー筆者インタビュー

ー物語は、いよいよ中盤に入ってきました。

(矢尾板)そうですね。Team Policy Dragonのパイロット版は、8話構成になっています。もしかすると、少し飛び出した分を9話目に入れて、9話構成になるかもしれませんけど。今週の半ばから、いよいよ第5話が始まる予定です。

ー中盤以降の見どころは、どのようなところでしょうか。

(矢尾板)サプライズをいろいろと用意しています。ひとつのサプライズとしては、たぶん、何人か、命を落とされる方もおられるのではないでしょうか。特に、主要登場人物の一人は、命を落とされる可能性が高い。主人公の福沢俊明が命を落とすようなことがあれば、最大のサプライズですよね。それで、セカンド・シーズンからは、福沢の遺志を継いだ麻衣が中心になって、がんばるとか。そういう話もありうるわけです。

たぶん、第5話以降は、話が、どんどんと進んでいくと思います。もしかすると、事実関係がわかりにくくなってしまうところがあるかもしれません。だから、何度も読んで欲しいです。

ー主人公の福沢俊明ですが、どのような主人公像をお考えなのでしょうか。

(矢尾板)何はともあれ、「武士」を描きたいと思ったわけです。最近、人の陰に隠れて、こそこそしている人が多いなと思います。文句があれば、直接、胸を張って言えばいいのに、人の陰に隠れて、こそこそ言う。自分の意見を、ちゃんと、自分の名前を明らかにして、それで、ちゃんと、相手に伝えることで、建設的な、生産的な議論ができるわけです。なんとなく、議論というのは、和を乱すから、あまりよくない、みたいな感じで捉えられることもあるわけですが、議論というのは、ちゃんとしていかなければいけないと思います。それが、本当の民主主義だと。

重要なのは、「自分の意見」を正しく伝えること「相手の意見」をしっかりと理解すること。これで、ちゃんと、コミュニケーションは図れるはずなのです。その上で、議論をすることが重要。なんとなく、最近、議論を避けるという風潮を目にします。それは、ただ、逃げているだけで、何の解決にもならないと思うのです。

武士道とは、自分の信念、哲学に、殉じることだと思います。自分が信じていることを妥協しない、ということです。そして、そのことに正々堂々と胸を張っていることだと思います。自分の意見を、正々堂々と言えず、他人の後ろに隠れてばかりではダメだと思います。

そういう意味では、福沢俊明は、純粋なんです。だから、衝突を恐れないし、議論を恐れない自分の意見をしっかりと言う。だから、それを嫌う人からは、煙たがられる。そして、社会のそういう点も、よく見てきているし、肌身を持って思い知らされてきている。しかし、それでも、自分の信じるものを妥協しない。だからこそ、未来創造研究機構を追放されてから、不遇の時代を送るわけです。

ー石川麻衣という人間像は?

(矢尾板)麻衣という女性の素晴らしさは、やはり、福沢の最も落ちぶれていた時代に、福沢を支えていたということに尽きると思います。「晴れのときに来てくれる友人も嬉しいが、本当に大切にしなければいけないのは、雨の日に訪ねてくれる人だ」という言葉があるのですが、やはり、最も最悪な時に、一緒にいてくれる、声をかけてくれる友人というのが、本当の友人なのですね。ネットワーク外部性みたいのがありますから、調子が良い時は、けっこう、人間は近くに集まるのですが、調子が悪くなると離れていく。親友なり恋人、家族という存在は、そんなときでも、励ましてくれる存在なんだと思います

たぶん、福沢は、麻衣がいなければ、そのまま終わっていたんだと思います麻衣が支えたからこそ、今の福沢があるわけです

ー今井佑奈が福沢を訪ねる場面から、物語は始まります。後で、実は、佑奈と福沢と知り合いであったことも判明します。

(矢尾板)佑奈の本来の目的が、自分の満足のためなのか、それとも、福沢を救うためなのか、と言えば、たぶん、前者なのではないかと思います。それは、それで良いんです。後者であれば、福沢は、断ったでしょう。福沢の設定として、他人のことを、あまり信じられないということがあります。たぶん、信じられるのは、物語の登場人物中では、麻衣のことだけ。あと、吉沢のことは信じていると思います。佑奈の目的が後者であれば、福沢は、それを信じないでしょう。その一方で、佑奈も、雨の日に訪ねてきてくれた友人の一人。徐々に、佑奈のことを信じていくのだと思います。

佑奈の像については、もう少し先に、少し明らかになると思います。今のところは、優しさの部分よりもドライな部分が強く出ていますね。

ー植村は、いつのまにか、チームに入っています。

(矢尾板)植村の役割は、「純粋さ」なんですね。右も左もわからない状態で、すべてが初体験であるわけです。すべてに驚くわけです。そのあたりが、福沢、佑奈、上田という先輩たちとの違いとして、ある意味、対比的に描くことができればと思っています。

ー第4話は、星野の過去に触れています

(矢尾板)形は違えど、福沢と星野は共感できる経験がある。それが、どのように信頼に変わっていくのか、ということがポイントだと思います。弱い人間のことは、弱い人間にしかわからないし、傷の痛みは、傷ついたものにしかわからない。そこが、福沢と佑奈が、星野に対して感じているところの大きな違いなんだろうと思います。

ー吉沢の設定は

(矢尾板)吉沢は、福沢が太陽であれば、吉沢は月ですね。陰と陽の関係です。これが実は重要です。太陽は、太陽だけでは輝けないのです。夜があるから、昼があるわけです。対称性がバランスを生み、秩序を形成していくわけですね。その意味では、吉沢の存在は、陰だけれども、無くてはならない存在なんだと思います。

ー今回のシリーズは、パイロット版ということですが、今後の意気込みは?

(矢尾板)Team Policy Dragonは、第1話がパイロット版で、第2話以降がファーストシーズンとなっています。つまり、セカンドシーズンは、すでに準備を始めています。もともとは、セカンドシーズンについて白紙だったので、表示は、パイロット版のままになっています。構想という点では、すでに、サードシーズンまでの構想はできています長期的な視点で考えています。

現代版忠臣蔵ではないですが、文学というより、馴染みやすい物語を書いていきたいですね

<登場人物>

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(3)

Itsuka3

僕は、美友里と、青山のオープンカフェで、お茶をしていた。僕が美友里のことを、じっと見つめていると、美友里は、「何よ」と言った。

「とてもかわいいなと思って」と僕が答えると、
「突然、どうしたのよ」と、美友里は恥ずかしそうに言った。
「君は、本当に、かわいいな、と、思う」
「そんなこと言う人、初めてよ」
「たぶん、君の素晴らしさは、僕にしか、わからないんだ」
「僕は、君のことを、本当に、心から、愛している」

美友里は、俯いて、僕の視線から逃れようとした。そして、僕の言うことを信じようとはしなかった。僕は、自分の中で、もう一度、「僕は、美友里のことを、本当に、愛している」と唱えた。僕は、女性のことを、これほどまでに愛したことは、今までなかった。しかし、美友里には、その気持ちは、なかなか伝わらなかった。

「ねえ、あなたって、どの女の人にも、そういうことを言っているんでしょう?」と、美友里は、僕に訊ねた。
僕は、「そんなことはない。ここまで「愛している」と想えるのは、君が初めてだ」と答えた。

「あなたの、これまでの恋愛について、私は知らないし、特に、聞いてみたいと思わないわ。だって、それを聞いたところで、過去の思い出でしかなくて、将来の話ではないから。でも、あなたが、本当に、私のことだけを愛しているかどうかについては、もしかすると違うんじゃないかって思うのよ」と、美友里は言った。

僕は、「なぜ、そう思うの?」と訊ねると、美友里は、「なんとなくよ」と答えた。

「なんとなく、あなたには、心のどこかで、まだ想っている女性がいるんじゃないかって思うのよ。あなた自身も認識をしていないのかもしれないけど、もしかしたら、忘れられない人がいるんじゃないかって」と、美友里は続けた。

僕は、「そんな人がいるわけない」と答えた。

「もちろん、これはなんとなく感じるだけなのよ。特に、何か根拠があって言っているわけではない。ただ、私は、あなたが、その心の空白を埋めることができなくて、寂しさを紛らわすために、私のことを好きになり、愛しているのではないかって、強く思ってしまうことがあるのよ」

「ねえ、美友里。僕は、いま、何を言っても、美友里に信じてもらうことはできないと思う。だって、美友里が、何かしらの根拠があって、そう感じているのであれば、「それは違うよ」と言える。でも、美友里が何も根拠がなく感じていることを、僕は否定することはできない。だから、僕が、いま、言えることは、その美友里の感じていることを否定する言葉ではなくて、僕のことを信じてほしい、とことしか言えない」と、僕が言うと、美友里は、「ごめんね」と答えた。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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擬似首相公選制

昨年、フロリダの空港で、ロサンゼルス行きの飛行機を待っているとき、備え付けのテレビで流されているニュース番組で、ジュリアーニ候補の出馬表明を聞いた。なんだか、心が熱くなるのを感じた。

米国では、大統領、すなわち、米国のリーダーを決めるために、多くの壁や難関、試練を乗り越えていかなければならない。国民が、大統領候補が行う、何度もの判断、決断、そうした振舞いを見て、リーダーを決めるのだ。それが、リーダーを育てることにもなる。これが、民主主義の知恵だとも思う。

日本も見習わなければならないと思う。

まずは、自由民主党の総裁選、民主党の代表選、被選挙権を国会議員に限らず、25歳以上の党員全てとしてみてはどうか。そうすれば、擬似的な首相公選制に一歩近づく。

擬似首相公選制とは、

(1)総裁選・代表選の被選挙権を、25歳以上の党員(ただし、国会議員20名以上の推薦人が必要)とする。
(2)各都道府県単位で、2-3ヶ月の間、予備選挙を行う。
(3)国会議員及び各都道府県代表による本選挙を行う。

これが、事実上の首相予備選挙となる。
そして、総裁選・代表選の後、適切な時期に、解散・総選挙を行う。衆議院総選挙が、首相本選挙となる。

この制度ができあがれば、私は、25年後に、出馬し、内閣総理大臣を目指したいと思います。

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Iowa's Surprise

アイオワ州は、それまで本命と言われる候補にとっては、最初の大きな難関であるようである。そして、今回の選挙でも、"Iowa's Surprise"が起きた。

2004年の民主党大統領予備選挙では、本命視されていたハワード・ディーン候補は、3位という結果となり、この党員集会で1位となったのは、後に、民主党大統領候補に指名されるジョン・ケリー候補であった。2位は、ジョン・エドワーズ候補であった。

この歴史のいたずらが、今回の予備選挙でも起きた。本命視されているヒラリー・クリントン候補は3位に甘んじ、アイオワを制したのは、バラク・オバマ候補であった。アイオワの民主党員は、「経験」よりも「変革・変化」を求めた結果となった。オバマ候補の優勢が伝わって来たので、クリントン候補が、アイオワを落とすことがあっても、それは僅差で2位という結果であると予想していた

1月8日には、ニューハンプシャー州の予備選挙が行われる。もし、クリントン候補が、ニューハンプシャーを落とすようなことがあれば、民主党の大統領候補指名をめぐる争いの状況は一変するだろう。クリントン候補にとっては、ニューハンプシャーは絶対に落とせないものとなった。

一方、オバマ候補にとっても、ニューハンプシャーは落とすことができない重要なポイントとなった。アイオワ、ニューハンプシャーと連勝すれば、その勢いで、いわゆる「メガ・チューズデー」になだれ込める。今回の大統領予備選挙は、2月5日の「メガ・チューズデー」で決まると言っても過言ではない。2ヶ月間の短期決戦だからこそ、「勢い」が重要である

共和党の指名争いについては、ルドルフ・ジュリアーニ候補が、アイオワを事実上、回避していたため、1月29日のフロリダが焦点になるだろう。アイオワの党員集会当日に、現地に入らず、なぜ、マイアミにいたのか。
それが、ジュリアーニ候補の選挙戦術を垣間見ることができるだろう。ジュリアーニ候補は、全国的な知名度を背景に、またニューヨーク市長としての実績を持って、横綱相撲をしようとしていると考えられる。全ての州で勝つ、少ない票を取りにいくのではなくて、余力を持って、大票田を狙い、一気に、「メガ・チューズデー」で勝利を決めるという戦略であろう。それによって、大統領本選挙に向けて、「強い候補」としてイメージ付けられる。ジュリアーニ陣営は、「いかに、共和党大統領候補指名を勝ち取るか」ではなく、すでに、「いかに、2008年11月に勝利をするか」という戦略なのではないかと思う。

すなわち、民主党の候補指名が短期決戦で終わらず、長引けば、長引くほど、ジュリアーニ候補にとっては有利になるというわけである。しかし、これも、1月29日と2月5日、さらには、3月4日に、ジュリアーニが勝つという前提である。

その前提は、アイオワで、マイク・ハッカビー候補がミット・ロムニー候補を9%差で破ったことが、どのように影響してくるかで変わってくる。このまま、ニューハンプシャーで、ハッカビー候補が再び、ロムニー候補を破ることとなれば、ハッカビー候補は勢いを持って、ジュリアーニ候補との最終予選を、1月29日と2月5日に迎えることになる。

今後の大統領選挙の見どころは、いつ、ネガティブ・キャンペーンが飛び出すか、という点である。これは、候補同士の中傷合戦ではなく、隠し玉である。民主党、共和党とも、お互いに、その隠し玉、切り札を、いつ切るのかというのは、大変、センシティブな問題として、戦略を練る必要がある。

また、ホワイトハウスは、どのような形で、大統領選挙にコミットするかということである。直接的なコミットすることは、現在の状況では難しいかもしれないが、ホワイトハウスの政策判断は、大統領選挙に大きな影響を与えることとなる。仮に、10月頃に、ホワイトハウスが、イラク撤退プランを出したとしたら、どうなるだろうか

3点目は、副大統領候補である。民主党の指名争いが混戦となった場合、クリントン候補、オバマ候補、エドワーズ候補は、どのような判断をするのか。
今回の大統領選挙、民主党にとっては、何がなんでも、勝たなければいけない選挙である。なぜならば、この選挙で負ければ、12年間、ホワイトハウスを失うということになる。(12年間というのは、民主党が、1980年から1992年までの12年間(レーガン‐ブッシュ政権)、ホワイトハウスを失っていた期間と同じになる)。これは、民主党としては致命的であり、いかにしても回避しなければならないシチュエーションとなる

そこで、各候補の年齢を考えてみよう。クリントン候補は60歳、オバマ候補は46歳、エドワーズ候補は54歳である。オバマ候補もエドワーズ候補は8年後の可能性もある。すなわち、2月5日で、誰が指名争いのトップを走っているかにもよるが、仮に、クリントン候補が第1位であれば、エドワーズ候補の副大統領候補指名、もしくは、オバマ候補のエドワーズ候補の副大統領候補指名も考えられる。つまり、3位候補の支持票を取り込むことで勝負を決めようとする、ということがあるかもしれない。これは、ニューハンプシャーでの結果やこの1ヶ月間の結果次第であるが、アイオワで、エドワーズ候補が得た30%という数字は、副大統領候補指名のための武器にはなる

当初は、クリントン候補優勢の中で、第2位のオバマ候補指名というシナリオを予測していた。1位‐2位の最強連合で、予備選挙を圧勝し、本選挙に勢いを持ってなだれ込むという戦略である。しかし、アイオワの結果を見て、このまま、オバマ候補が勢いを持って、ニューハンプシャーを取るのであれば、その可能性は低くなるかもしれないと感じた。(オバマ候補が1位で、クリントン候補が2位の場合に、クリントン候補の副大統領指名の可能性は低いと思われる)

大統領候補指名争いは、この1ヶ月間で、さまざまな篩いにかけられる。断念としての撤退だけではなく、新政権でのポストや政策と引き換えに、選挙からの撤退するケースもあるだろう。そして、大統領指名争いは、全ての州で勝つ必要はない。

政策のみならず、選挙戦略・戦術からも目を離せない。

日本経済新聞:大統領選挙2008特集記事

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (6)

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安藤、麻衣、植村、吉沢が部屋を出て、部屋には、佑奈と福沢が残った。福沢は、「そういえば、さっきのハッピーエンドとかなんとかっていうのは、なんのことだ」と言った。佑奈は、「ねえ、あなたって、スタッフと寝ないんだってね」と言った。福沢は、「私情が入ると、冷静な判断ができないからな」と答えた。

「福沢くん、あなた、麻衣さんとの関係、どう考えているの」と訊ねた。

「昔の話、聞いたのか?」と福沢が言うと、「ええ」と答えた。

「あいつ、余計な話を」と言い、少し、間を空けて、「麻衣は、いまは、このチームのメンバーだ。私情を挟みたくない。しかし、麻衣には、言葉では言い表せないほど感謝しているし、愛している。いずれは、一緒になりたいと思っているよ」

「ねえ、福沢くん。私は、神崎とはうまくいかなかった。だから、あなたたちには幸せになってもらいたいわ。もう、あなたたちには、この数年間味わってきた想いは、もう二度と経験させないわ」

「今井、俺たちは、お前や安藤さんに感謝をしている。それは、忘れるな」

「楽しみにしているわ」と佑奈は言って、部屋を出た。

星野は、競馬新聞を片手にぶらぶらと歩いていた。そして、植村を見かけると、「よー、植村。最近、張り切っているねぇ」と言った。植村は、迷惑そうに、「いま、忙しいんです」と言った。そこに、佑奈がやってきた。「星野くん、邪魔しないで」と佑奈が言うと、「これは、これは今井先生、失礼しました。怖い、怖い」と言って、植村から離れた。

すると、星野の携帯電話が鳴った。星野が電話に出ると、相手は女性の声であった。「あー、あきこちゃん。今日、同伴して欲しい?うーん、どうしようかな。でも、暇だから、行っちゃおうかな」と言った。佑奈は、やれやれ、という顔で、溜息を付いた。佑奈の後ろに福沢がやってくると、「ねえ、福沢くん。あれでも、欲しいの?」と聞いた。

福沢は、「優秀なロジ担が必要だからな」と言った。佑奈は、「ロジだったら、あなただって、かつて、ロジの神様って言われていたじゃない。未来創造研究機構での年次カンファレンスで、10会場を同時に進行したのは見事だったわ。常に、トラブルが発生していたのに、すべて瞬時に解決していった。あれは、芸術だったわ。それに、麻衣さんだって、ロジに関しては優秀な能力を持っているじゃない」と、佑奈は言った。

登場人物

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(2)

Itsuka3

このような毎日の中で、僕は、山川さんのことを忘れかけていた。中学生のときの淡い初恋の思い出として、静かに、僕の心の中にしまわれる記憶でしかなかった。僕は、それで良いと思ったし、その方が良いと思った。

早朝の新宿で、山川さんと再会したとき、僕は、山川さんに特別な想いを持たなかった。山川さんは、僕に、「寝てよ」と言ったが、僕の中出は、山川さんと「寝る」という発想は、不思議なくらい、全く生まれなかった。そして、僕は、なぜ、あのときに、不思議なくらいに、山川さんと「寝る」という発想が、全く生まれなかったのかという理由を考えることすらしなかった。

さらに、吉田結衣や吉田弥生のことは、僕の中では、記憶となっていた。これまで、何人もの女の人と出会い、そして関係をしてきた。時々、僕は、その女の人たちは、今、どのような生活をしているのだろうか、と考えることがあった。今頃、結婚をしている人もいるだろうし、子供がいるかもしれない。当時、彼女は営業の仕事をしていたけれど、今は、どんな仕事をしているのだろうか、と思うこともあった。「ルビーの指輪」ではないけれど、似たような髪型をしていたり、似たようなファッションをしている女性を、街の中で見かけたとき、もしかすると、彼女かもしれないと思って、立ち止まることもあった。しかし、当然ながら、それらの女性は、別の人物であった。

結衣は、僕と弥生さんのことを、どの程度、知っているのだろうか。結衣は、「もう逢うのはやめましょう」と突然言い出し、僕の前から、姿を消した。いずれにしても、僕は、結衣のことを傷つけることをしたことは真実であった。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (5)

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佑奈が、「神崎のチームに入れないような提言?」と聞くと、「近く、神崎のチームが作成した年金財源に関わる提言を、民政党の網妻裕人衆議院議員が発表する。それに反対する提言を、緊急提言として出してやればいい」と福沢は言った。

安藤と佑奈は、顔を見合わせた。「今回の目的は、ただひとつ。神崎のチームが作った民政党案を潰すことだ。それも派手に、しかも手柄は細川のものにする。それによって、上田は恥をかく。あいつの性格を考えれば、恥をかかされれば、その相手を自分の懐には入れようとしないだろう。上田と細川の人間関係を分断させられる」と、福沢は言った。

「今井、お前にも提言づくりの作業をやってもらうぞ。政策提言づくりのメンバーは、今井、麻衣、植村の3人だ」と言った。佑奈は、「あなたは入らないの?」と聞くと、「俺には別の仕事がある。お前なら、俺の代わりができる」と言った。「安藤さん、あなたにもやってもらいたいことがある」と福沢は続けると、「なんだ?」と、安藤は訊ねた。
福沢は、「残念ながら、細川とは同じ舟には乗れないようだ。安藤さん、あんたに研究担当常務理事になってもらう」と言った。安藤は、「お前、本気で言っているのか?」と言うと、福沢は、「本気だ」と言った。「吉沢、今回は、お前には暗躍してもらうぞ」と福沢が続けると、吉沢は「わかっているよ」と言った。

「あとは、ロジスティックスなんだが、やはり、星野が欲しい」と福沢は言った。
佑奈は、「彼はだめよ」と言った。安藤は、「星野は、優秀な男なんだが、やる気を失っている」と言った。福沢は、「それでも、星野のロジ担としての能力が欲しい」と言った。

「能力が優秀なら、仕事に人間性は関係ない。もちろん、能力が高くて人間性が良ければ最高だが、どちらかと言われれば、能力を取る」

登場人物

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年頭所感:あけましておめでとうございます、矢尾板俊平です。

Shumpei0712091皆様、あけましておめでとうございます。矢尾板俊平です。

昨年は、まさに、「まさか」の連続でありました。夏の参議院では、与党が過半数の議席を失い、国会では、いわゆる「衆参のねじれ現象」が起きております。また、秋には、安倍総理の突然の退陣など、小泉総理は「人生には3つの坂がある。登り坂もあれば、下り坂もある。そして、もうひとつは、「まさか」という坂」とおっしゃっておりました。

また、昨年を一字に喩えれば、「」という言葉のようであります。確かに、さまざまな「」に関わる事件が起きました。しかし、この原因を、構造改革に求めるという論調も多いわけでありますが、私は、それについては、違うと考えております。こうした企業の不祥事や事故は、市場の失敗であり、構造改革を進めたから発生した問題ではないと考えております。格差問題も含め、いま、「市場の失敗」と言える問題が、さまざま指摘されています。

公共選択論の視点で考えれば、市場がだめならば、政治がある、というように、単純なことは言えません。なぜならば、市場が失敗するのと同じように、政治も失敗をします。さらには、法やルールも、社会環境が変化すれば、そのミスマッチにより、問題に対応できないという失敗があります。

私たちが、いま、考えなければならないのは、この社会に完全なものはない、ということなのではないでしょうか。私たちが、いま、求められているのは、こうした神話からの脱却なのではないでしょうか。

2008年は、「決断の年」であると思います。5年後、10年後、50年後、そして、100年後の日本を見据えて、私たちは、決断をしなければなりません。私たちの国、日本は、さまざまな問題に直面しています。人口減少、少子化、高齢化、環境問題、資源エネルギー問題、財政赤字の問題、社会保障制度の問題、私たちは、私たちの子供や孫たちの世代まで持続可能で、活力ある日本を作っていかなければならないと思います。

私は、この国に生まれた一人の日本人として、この憂国の状況において、自らの使命と責任を、いま、改めて、実感をしております。もし、私が、この国の将来に対して、何かしらの貢献が可能であり、それを求められるのであれば、ぜひとも、その責任を果たしたいと考えております

年内には、衆議院の解散・総選挙が行われる可能性があります。私自身は、国民の強い要請がない限り、永田町の都合だけで選挙を行うのではなく、任期満了を迎えることも選択肢であると考えております。しかしながら、現在の国会の状況を考えれば、出会い頭的な突発解散の可能性もあります。次期総選挙こそ、政権選択の選挙になる可能性が高いわけですが、構造改革の推進を滞らせるわけにはいきません。

私は、本年も、引き続き、構造改革の推進を支持し、それが停滞しないように、政策をウォッチし、提言をしていきたいと考えております。

本年も、なにとぞ、よろしくお願い申し上げます。

矢尾板俊平

<本年の決断>
・衆議院の解散
・給油新法の再議決
・道路特定財源の暫定税率に関する租税特別措置
・抜本的税制改革
・政界再編
・サッカー・ワールドカップ3次予選
・浦和レッズのAFC CLの2連覇

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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:事実と真実と嘘(1)

Itsuka3

それから、山川さんからは、特に連絡は来なかった。僕は、美友里と何も変わらぬ日常を過ごしていた。

僕は、美友里のことを愛していたし、大切にしたいと思っていた。美友里は、きっと僕のことを愛してくれているだろうと信じた。しかし、時々、それについて不安を感じることがあった。

一度、不安を感じると、不安というのは、怪物のように、僕の中で大きくなり、自分ではコントロールすることができなくなる。不安は、僕の中で疑念を生み、そして、さまざまな悪い想像をかきたてるのであった。

その悪い想像を、ひとつずつかき消していくことは、相当な労力がかかった。これが、嫉妬という感情なのだろうか。

時に、嫉妬という感情は、真実とは何なのか、ということが、わからなくした。ひとつの嘘が嘘であることがわかると、全ての事実が嘘のように見えてしまう。本当の真実とは、もしかすると知らない方がいいかもしれないと思った。

僕は、美友里のことを信じていたし、もっと強く信じたいと思った。

繰り返しになるが、僕が美友里のことを愛していて、僕にとって、かけがえのない存在であることは真実であった。僕の心の中では、確かに、美友里が、僕の心の一部を形成し、すでに、美友里がなければ、僕という存在は存在しえないというほど、美友里の存在感は僕の中で大きくなっていた。

(登場人物紹介)ハジメを取り巻く人々

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (4)

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安藤は、「つまり、福沢俊明を切るということが条件なわけですね」と言うと、細川は、「さすがに、安藤ちゃん、物わかりがいいねぇ」と言った。佑奈は、「常務理事、お言葉ですが、現在、当研究所のチームも独自財源の確保のため、ファンドレイジング活動を進めています。徐々にではありますが、研究所にはご迷惑をおかけしない形になるかと考えております」と言うと、細川は、「それは、いつなの」と意地悪く訊ねた。佑奈は、「まだ、はっきりとは」と言葉を詰まらせた。

細川は、「じゃあ、話は決まりのようだね。あとは、よろしく頼むよ」と言って、チェアを回転させた。佑奈は、何かを言おうとしたが、安藤は、佑奈を制止した。

細川の部屋を出ると、佑奈は、「安藤さん、あなたも、常務理事と同じ意見なんですか」と詰問した。安藤は、「まあ、そんなに感情的になるな。いま、やらなければいけないことは、何でもいいから、第1弾の政策提言を出すことだ。1度、政策提言さえ出してしまえば、それから”Japan Innovation”に吸収されるのは、世間体が悪くなる」と言って、二人で、福沢の部屋に向かった。

福沢の部屋で、安藤と佑奈は、事情を説明した。福沢は、特段、驚く様子もなく、「まあ、上田が考えそうなことだな。いつものことだよ」と言った。麻衣は、不安そうな顔をした。佑奈は、それを見て、「大丈夫よ。私が必ず、守るわ。どんなことをしてでも。そして、必ず、あなたたちにはハッピーエンドを迎えてもらう」と言った。
安藤は、「重要なことは、第1弾の政策提言を出すことだろう」と言うと、「それも、神崎のチームには入れないような提言をな」と福沢は言った。

登場人物

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2008年第1弾作品「No.1」、「真夜中には気をつけろ!」

2008年の新作を発表しました。去年は、ほとんど活動停止状態でしたが、今年は、アルバムを作って、ライブをしたいですね。

No.1」は、ぼくのソロ作品として、発表しました。作風としては、槙原敬之的な感じをイメージして作りました。なので、曲調も、ややテンポの早いアップテンポなバラードに仕上がっています。

真夜中に気をつけろ!」は、maroxileさんの了解を取っていないので、あれなのですが、できれば、maroxile feat. shumpei yaoitaプロジェクトの第1段作品にしたいなと思っております。(maroxileさん、どうですか?)

ぼくは、シンセサイザーを担当して、音楽の方も、けっこう、遊びたいなとも思っております。曲調としては、ユーロビートをベースに仕上げたいと思っています。歌って踊れる曲を作りたいですね。

maroxile feat. shumpei yaoitaプロジェクトでは、女性ヴォーカリスト(倖田來未さん的な感じで)ともコラボできればと思っています。

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真夜中に気をつけろ!

Lyrics by Shumpei Yaoita

(セリフ)「あいつらが この街にやってくる!」

WOW WOW WOW OH YEAH !
WOW WOW WOW OH YEAH !

Fall in Angel たどりついた この夜に
"あなたの愛(ハート)いただきます" と
恥ずかしげもなく 犯行予告をカードで送る

そうさ 僕らは かわいげのある Love Hunterさ
ねずみ小僧のように 少しだけ愛を盗みます

Lonly Night 真夜中は僕らの時間
愛する君のほほえみを奪いに
今夜 仮面を被って あなたの下に参上いたします

そうさ 僕らは どこか憎みきれない Hunterさ
狙うは、"Sweet & Love" 君という名の宝物

僕らのモットーは
"誰も傷つけません"
"環境に優しく"
そして
"Love & Peace"

そうさ 僕らは Cool & Beauty Hunterさ
ルパンのように お茶目なのがセールスポイント

(セリフ)「今夜 あなたの愛(ハート)を必ず頂戴しに参上します」
(セリフ)「真夜中に あいつらには 気をつけろ! 」
(セリフ)「今夜は 必ず 逮捕だ」

WOW WOW WOW OH YEAH !
WOW WOW WOW OH YEAH !

Thank you

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No.1

Lyrics by Shumpei Yaoita

いまごろ君は何をしているのだろう?
ふと気になると それが大きな不安に変化する
きっと これが "嫉妬(やきもち)"という感情だね

君のことを幸せにしたいと思ってるけど
どうすれば君が喜んでくれるか わからなくて
いつも君のことを困らせる

君はとても素敵な女性(ひと)だから
わがままさえもとても愛しく かわいらしく想えて 
君のことをもっと大切にしたいと強く思うんだ

もっと ずっと たくさん会ったり 話したりしたいけど
それは僕のわがままで 君もわかっていると思うから
そっと心の中にしまっておこう

恋愛に不器用で いつも行ったり戻ったりの繰り返し
ありふれた言葉さえも 無価値かもしれなくて
何から伝えればいいのかわからないけど
君は僕のNo.1
僕は 君のほほえみを いつまでも見ていたいんだ

君のことを幸せにしたいと思ってるけど
どうすれば君が喜んでくれるか わからなくて
いつも君のことを困らせる

もっと ずっと たくさん会ったり 話したりしたいけど
それは僕のわがままで 君もわかっていると思うから
そっと心の中にしまっておこう

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (3)

2_3

翌日、安藤と佑奈は、細川の部屋に呼び出された。安藤と佑奈が、細川の部屋に入ると、細川は開口一番、「例のプロジェクトはどうなっているの?」と訊ねた。佑奈は、「メンバーを集めている段階です」と言うと、細川は、「今井ちゃん、ちょっと、行動が遅いんじゃないの?」と、意地悪く言った。

佑奈は、「しかし、メンバーは、しっかりとセレクションしませんと、政策提言の質にもかかわってきますし」と言うと、細川は、「福沢がダメなんじゃないの?」と、さらに意地悪く言った。

「ねえ、安藤ちゃん、今井ちゃん。福沢の評判、聞いたよ。いろいろと問題児らしいじゃないか。未来創造研究機構のときも、上役と意見がぶつかって、大変だったみたいじゃない。本当に、そんな暴れ馬、君はコントロールできるの?」

「もちろんです。細川常務理事にはご迷惑をおかけしません」と、佑奈は言うと、「すでに、迷惑がかかっているんだよ。新政権ができた、解散・総選挙も近い。チームを作って、人件費がかかっている。それなのに、政策提言のひとつも出てこない。どうすればいいのよ、ねえ、安藤ちゃん、今井ちゃん」と言った。

「申し訳ありません」と佑奈が言うと、細川は、「福沢俊明。彼を切って、新しいチームを作るのがいいんじゃないの?」と言った。

「と、言いますと」と、佑奈が訊ねると、「ほら、未来創造研究機構の”Japan Innovation”あそこに、うちの研究所も参加すればいいんだよ。独自にチームを立ち上げるのではなくて、あそこのチームは、産官学連携の共同プロジェクトで、僕たちも入ればいいというわけ」と、細川は答えた。

「それですと、当研究所の立場は、相対的に低いものになります。One of Themということになってしまいますわ」と佑奈は、反論した。

「安藤ちゃん、いま、”Japan Innovation”のプロジェクトに入ると、研究分担機関として、研究助成金、毎年、1億円が支給されるんだって。1億円だよ。大きいよね。今のままじゃ、持ち出しだしねぇ。福沢を失うだけで、得るものの方が大きいよ」と、細川は言った。

登場人物

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[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 4 : 信念 (2)

2_3

「解散・総選挙は、いつなのか、というご質問ですが、それは、わかりませんなぁ。確実に言えるのは、衆議院は、任期満了まで、まだ2年ほどある。遅くとも、2年後には総選挙をやらなければいけないでしょうな。まずは、改革を進め、信頼を頂ける制度を作っていかなければならない。私の内閣では、日本という国が持続可能であるための制度設計をしていきたい。それを優先していきたいと思いますから、あとは、国民の皆さんに適切な時期に、私たちの政策を評価していただくということになるでしょうな」

福沢は、「国会が衆議院と参議院で、ねじれているから突発的な解散はありうるかもしれないな。しかし、温水としては、できるだけ、2年の間で、支持率が最も高いタイミングで解散に打って出るというところだろう」と言った。

首相官邸内の総理執務室。

温水は、秘書官の水島を執務室に呼んだ。水島は、20年来、温水の秘書を務めており、温水にとって、最高のパートナーであり、戦友であった。

「総理、お呼びですか」と、水島は、総理執務室の机の前に立った。温水は、豪華な革張りのチェアにゆったりと腰を落ち着かせながら、「総理のイスが、こんな形で回ってくるとは思わなかったな」と言って笑った。水島も笑った。「突然過ぎて、政権のグランドデザインもおぼろげだ。こんな状態じゃ、選挙どころじゃない。選挙も見据えながら、政権のグランドデザインを描いてくれるブレーンが欲しいな」と、温水は言った。

水島は、少し考えてから、「未来創造研究機構の”Japan Innovation”というチームがありますね」と言った。温水は、「しかし、それは民政党のブレーンになっているだろう。特に、あそこの上田が民政党に近すぎる。選挙で戦う相手と同じブレーンを使うわけにはいかないな」と言った。水島は、また少し考えて、「それならば、最近、日本公共政策研究所で新しいチームが立ち上げられたそうです。未来創造研究機構の”Team Japan Creation”のリーダーであった福沢俊明が中心のようです」と答えた。

温水は、「”Team Japan Creation”と言えば、あの山中幸樹氏が作ったチームだな」と言った。水島は、「そうです」と答えた。すると、温水は、「それはいい。少し試してみるか」と言った。

赤坂の料亭。
上田が待っていると、公共政策研究所の研究担当常務理事の細川がやってきた。細川は、「お待たせしました」と言った。上田は、「いえいえ。私たちは、これから良きパートナーになるんですから、固いことは抜きにしましょう」と言った。

登場人物

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