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いよいよ「いつか君にふたたび出逢うときまでに」の序章がクライマックスに

ーいよいよ序章のクライマックスということですが。

矢尾板:そうですね。ある程度、本章の下地は作れたのではないかと思います。まだ、物語は始まっていないですからね。序章で、だいたいの舞台設定ができて、そして本章に移っていきたいと考えています。

ー序章の舞台設定とは。

矢尾板:ひとつは、主人公の僕(ハジメ)に、ある種の心の闇の部分コンプレックスやトラウマを持たせようとしてきました。こうした陰の部分が、大人になって、思わぬ方向に暴走を始めていくわけです。自分では、制御したいわけですが、無意識のうちに、統制が難しくなり、そして、他人を傷つけてしまう。そして、そのことにより、闇はどんどんと深くなっていく

ーハジメのダークサイドには、何があるんですか?

矢尾板:それは、たぶん、ハジメが気が付くことになるのではないかと思いますが、そのヒントがこの序章でセッティングされているわけです。ハジメは、これから、さまざまな恋愛経験をしていきます。その中で、相手を傷つけたり、自分が傷つけられたりすることで、少しずつ考えていくんです。さまざまな要因を考えて理由づけをしようとするんですね。でも、わからない。そのうち、本当の愛に気が付くんだと思います。そのとき、初めて、相手を心の底から信頼できるようになる。同時に、自分に対して、尊厳というか自信を確立することができるのだと思います。心理学的に考えれば、ハジメの承認欲求が自己完結で満たされるかどうかということがポイントなのだろうと思います。自分を承認できないから、他者を承認できない。つまり、自分を信じられないから、他者を信じられないということにつながってくるのだろうと思います。

ー「今夜、夢の中で君に出逢う」や「半島のさき」とは、また違った作風になるのでしょうか。

矢尾板:「今夜、夢の中で君に出逢う」は、どちらかというと、自分の心の中を掘っていく作業ですね。現実社会から、どんどんとデタッチメントしていって、自分の欠落を探すという話です。上から下に行くような感じです。完全なものの中に不完全性を見出していく作業。「半島のさき」は、その掘り下げたものを埋めていく作業。不完全性の原因を見極めた上で、もういちどビルドしようという作業なわけです。
いつか君にふたたび出逢う時までに」は、何もないところから、ビルドしていくわけです。だから、完全も不完全もなく、ひとつずつ、「自己」というものを作っていく作業であると言えます。

ー本章のポイントは

矢尾板:序章でセッティングされたものが、どのように、ハジメのダークサイドになっているのか、という点を頭に置いて読んでいただけるとわかりやすいのではないかと思います。たぶん、ハジメは本当に救いようのないほどの暴走をしていくと思います。

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