[連載小説:Pilot版] Team Policy Dragon: Advocacy 2 : 常識を疑え (4)
未来創造研究所のロビー。神崎は、自分のチームメンバーを引き連れて歩いていると、目の前に、ある男の姿を見つけた。その男は、壁に寄り掛かって、手を挙げた。
「よう、鳳雛、ドクター神崎。いや、今ではプロフェッサー神崎に鳳雛は失礼か」と言った。神崎は、「ご無沙汰だったな」と、少し笑顔を見せながら言った。
その男は、福沢だった。神崎は、「福沢、俺のチームに参加してくれるのか」と言った。福沢は、「そうじゃないんだ」と言った。神崎は、「俺のチームには、お前が必要だ。上田が何と言おうとも、お前には、このチームに入ってもらわなければ困るんだ」と言った。
福沢は、「それは、2つの理由で不可能だ。ひとつは、俺は上田と仕事をするつもりはない。上田も同じだろう」と言うと、神崎は、「上田は、俺が必ず説得をする」と言った。
福沢は、「その気持ちは大変嬉しいけれど、俺は、本日付で、日本公共政策研究所の研究員になった。俺の仕事は、日本公共政策研究所で、新しいチームを作り、神崎、お前のチームと闘うことだ」と言った。
神崎は、「福沢・・・」と、言葉が続かなかった。「望月、清水、阿部、お前たちが、しっかりと神崎のことを支えてやってくれ」と言った。望月、清水、阿部は申し訳なさそうな顔をした。
「神崎、お前は顔には出さないが、アカデミックには非常にドライで、そして、極めて優秀だ。しかし、人間関係で、お前はドライに徹しきれない。人間に情をかけてしまうタイプだ。そして、潔癖なところがある。それがお前の弱点だと思う。自分の中に矛盾を抱えて悩まないようにな」と言って、手を挙げて、福沢は出口に向かって歩き出した。
神崎は、「福沢、それはそのまま自分のことなのではないのか。お前ほど、優しすぎる人間はいない」と言うと、福沢は、「俺の手はすでに、血生臭ささで汚れきっているさ」と言った。「福沢、俺はお前を諦めない。お前のチームを叩き潰して、俺の下に入れる」と言った。
福沢は、「楽しみにしているよ」と言うと、神崎は、「日本公共政策研究所でのコーディネーターは誰だ」と聞いた。福沢は、「今井佑奈という女性だよ」と言って、福沢は出口を出て行った。神崎は、「今井佑奈」と言って、その場に呆然と立っていた。
<登場人物>



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