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模倣品防止国際条約の有効性

日本経済新聞で「模倣品防止国際条約、韓国など参加へ・経産相発表」が報じられた。条約作りに関しては、「知的財産推進計画2005」に盛り込まれており、「知的財産推進計画2005」の公表後に行われた英国でのサミットで、当時の小泉純一郎首相が提唱していたという経緯があり、日本国政府もその取組みに積極的である。

しかしである。私の分析では、海賊版対策に対し、条約などの国際的枠組みは、枠組みとしては重要であるが、実際に機能しない可能性を指摘している。制度的側面から考えれば、途上国が、こうした条約に参加するインセンティブを持っているかどうかである。この点において、途上国に対して、まずは条約に参加するインセンティブをどのように与えるか、という問題を検討する必要がある。もうひとつは、150カ国の参加を目標としているが、その分、意思決定におけるステークホルダーは拡大し、意思決定を困難にする可能性がある。すなわち、条約を妥結するためには、ある程度、許容範囲のある条約枠組みとなってしまう。この点については、強制力の面で、かなりの妥協が必要となろう。

このように、条約そのものの効力が低下することに加えて、各国の国内において、どれだけ効力を発揮するかもポイントである。この点については、私は実証分析を行ない、条約の効力は低く、各国の著作権制度に対する条約の制度的補完性は低いという結論を得ている。

それでは、どのような対策が有効なのか。この点についても、実証分析を行ない、有効な対策を説明している。一言で言えば、EPAやFTAなどの二カ国間通商レジームや国際協力を通じて、相手国に社会基盤や市場基盤の構造改革を求めることである。

これらの研究分析については、私の博士論文に収録される予定であり、後日、分析結果を公表したいと考えている。

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