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福田総理の所信表明演説

昨日、福田総理が所信表明演説を行った。長さは、6414字。これまでの所信表明演説に比べては、短い方ではないか。ポイントとしては、経済政策が「上げ潮」経済成長路線から「財政規律重視」経済成長路線に転換したということである。いわば、財政再建シフトに移ったということである。

それは、まず、所信表明の中で、基礎的財政収支の黒字化を明言したことにあります。
「安定した成長を図るとともに、行政経費の絞り込み等により、2011年度には国と地方の基礎的財政収支の黒字化を確実に達成するなど、歳出・歳入一体改革をさらに進めます。21世紀にふさわしい、簡素で効率的な政府を作るため、行政改革を今後とも強力に推し進めます。」

骨太の方針2006で明記されている名目経済成長率3%を前提とした16.5兆円の歳出削減もしくは歳入増を堅持するということである。(歳出削減額の想定は、14.3-11.4兆円)。

これを実行するためには、法的拘束力と政治的コミットメントが重要である。そこで、このプログラムを財政再建・構造改革法として立法化することが重要である。ただし、この場合に、経済状況との関連で弾力条項を付け加えておくべきである。政治的コミットメントについては、財政再建・構造改革会議を設置することである。根拠法律は、財政再建・構造改革法に盛り込んでも良い。来年度の通常国会には提出し、制定するべきである。

また、抜本的税制改革についても明言した。
「今後、早急に、国民的な合意を目指して、本格的な議論を進め、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組んでまいります。 」

抜本的税制改革のタイミングは、2年後、2009年秋の政府税調の中期答申になるだろう。この中期答申で、「21世紀型社会における抜本的な税制改革の在り方-少子・高齢化、経済の安定成長時代に向けて-」という形で抜本的税制改革案を答申するべきである。この2年間で、徹底した歳出削減を行ない、税制改革の国民的合意を得る環境を整備しなければならない。つまり、第1期歳出削減のタイムリミットは、2009年夏に設定する必要がある。
また、景気動向も慎重に見極めなければならない。そのためには、消費税も含め、来年度税制改正案の検討から積極的に議論をしていかなければならないだろう。

一方で、成長戦略については、中小企業対策が盛り込まれた。
「 我が国の経済成長の原動力である中小企業の多くが、景気回復の恩恵を受けられずにいます。下請取引の適正化や事業承継の円滑化、中小企業の生産性向上に向けた取組などを強力に推進し、大企業と中小企業の調和のとれた成長を図ります。 」

いま、地域間格差の問題で重要なのは、地方の産業構造の問題である。再分配政策を実施したところで、効果は不明である。それよりも、産業構造の転換、すなわち、構造改革の推進こそが重要である。そのためには、中小企業対策が重要となり、金融システム、事業環境含め、積極的な対策が求められる。

このような点で、福田内閣の経済政策は一定の評価を与えられるだろう。

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