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信仰の厚い男の話

ある信仰の厚い男が、川のそばに住んでいた。あるとき、嵐が来て、川が増水した。
その信仰の厚い男の家に、友人が来て、「このままだと川が氾濫するから、早く逃げなさい」と言った。すると、男は、「私は、神を信仰し、神を愛している。神が私をお守りくださるだろう」と言って、その場を動かなかった。

時間が経ち、嵐は激しくなり、川はますます増水し、いよいよ氾濫しそうになった。川を警備する自警団の男が、信仰の厚い男の家にやってきて、「川が氾濫するから、逃げなさい」と言った。すると男は、「私は、神を信仰し、神を愛している。神が私をお守りくださるだろう」と言って、自警団の男を追い返した。

川が氾濫し、今にも、川は、信仰の厚い男の家を飲みこもうとした。周りは、すべて川に流され、家が川の真ん中に取り残された。レスキュー隊が、ヘリコプターで、信仰の厚い男を救助に行くと、その男は、「私は、神を信仰し、神を愛している。神が私をお守りくださるだろうから、救助は必要ない」と言って、救助を断った。

やがて、その男の家は、川に飲み込まれ、男も川に流され、死んだ。

信仰の厚い男が、天国に行くと、神に、こういった。「私は、これまで、ずっと、あなたを信仰し、規律を守り、そして、あなたを愛した。なぜ、あなたは、私を守ってくれなかったのか」。

すると、神は言った。「私は、あなたに、あなたの友人を差し向け、自警団の男を差し向け、そして、レスキュー隊まで差し向け、助けようとした。あなたは、それ以上、私に何を求めるのか」

このような話が、The West Wingの中で語られていた。

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