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[連載小説]いつか君にふたたび出逢うときまでに:遠い過去の記憶(19)

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※本作品は、フィクションで、登場人物、団体、背景は架空のものです。もちろん、主人公の「僕」は、著者と同一人物ではなく、フィクションです。

 高校に入ると、僕は、吉田結衣という女の子と同じクラスになり、同じ班になった。結衣は、隣の県から通ってきていた。私立高校では、中学校の時とは違い、元々のコミュニティというものは存在せず、すべての人間関係がゼロからスタートする環境にあった。もちろん、その高校のある市の中学校から進学をしてくる生徒も多いので、若干のコミュニティなりグループというものはあった。しかし、それは中学校の入学当初に感じたものに比べれば、断然、小さく、影響力が弱いものであった。僕は、そんな些細なことでも、風通しの良さに満足していた。

 同じ班の結衣とは、最初は、お互いに恥じらいの気持ちを持っていた。僕からは、なかなか話しづらい感じがしたし、結衣もそのような感じであった。しかし、僕が中学生のときに、山川さんや竹内さんに感じた距離感は、なぜか結衣には感じなかった。お互いに、その学校で友人と呼べる友人がいなかったからかもしれない。わからないことがあれば、恥ずかしがりながら、僕は結衣に尋ね、結衣は、丁寧に教えてくれた。結衣も、僕に尋ね、僕は、心の中で嬉しさを隠しながら、僕の知っていることを結衣に伝えたのであった。

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