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税制再建

今後の政府税調では、抜本的な税制改革の議論を進めていくべきであると考えている。
このとき、「抜本的な税制改革」というと、どうしても消費税増税と、「増税色」を与えてしまうが、なにも増税を目的に「抜本的な税制改革」を行うわけではない。結果として、ネット増税となってしまう可能性は高いが、重要なのは、税制を立て直すということである。

というのは、現在の日本の税制は、その根幹がボロボロである。なぜならば、これまでの景気対策などのために、租税特別措置などが行われてきたために、所得税の基幹税として機能が落ちている可能性があるからだ。また、これは、租税特別措置の影響だけではなく、社会構造の変化にも大きな要因がある。

そこで、まずは、租税特別措置の見直しが重要になる。租税三原則である、公平・中立・簡素に立ち戻り、税制を再点検しなければならない。活力との関係は、中立原則を守ることこそ、活力につながるという原則をもう一度思い出すことが重要だ。税の歪みを作り出すことは、一部において、活力を生み出すことになるかもしれないが、同時に、人々のレントシーキング活動のターゲットになる可能性がある。歴史的な教訓を思い出せば、米国の第1期レーガン政権における税制改革の失敗がある。つまり、抜本的な税制改革とは、税の歪みを是正する、中立性の原則を追求するという思想が必要である。

次に、社会構造に合わせた税制を設計することである。少子高齢化など、現在の日本の社会構造を考えれば、所得税中心主義には、公平性の観点から、やや問題がある。再分配上の公平性の観点から税制の制度設計を考えれば、消費税を中心に置く方が社会環境に見合う。21世紀型の税制とは、消費税と所得税を基幹税として組み合わせた税制であろう。

この他に、資産に関する税制に関しても再点検が必要だろう。所得格差の問題を本気で考えるのであれば、相続税の強化も視野に入ってくる。

このような検討が政府税調で議論され、福田内閣の責任として抜本的税制改革が行われなければならない。
少なくとも、福田内閣は、消費税の議論からは逃げられない。

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