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緊急記者会見全文:自由民主党総裁選参戦表明~「信頼できる国 日本」~

Kinnkyukishakaiken

矢尾板俊平です。本日は、お集りいただきまして、ありがとうございます。
さて、自由民主党の総裁選が、14日に告示され、15日に立候補を受付、投開票日は、23日。ちょうど、1週間の選挙期間となっています。

私も、現職の議員であれば、総裁選に出馬いたしまして、危急存亡、非常事態を迎えている我が国において、国民の皆様への責任、そして、国際社会への責任を、先頭に立って担わせていただきたいと思うわけでありますが、残念ながら、現在、議員バッジをもっておりませんので、今回は、アウトサイダーの立場から政策を提言し、最も政策の近い総裁候補にご支持を申し上げるという形で、この総裁選に加わりたいと思っております。

(基本理念:「信無くば立たず」)
私の政策の基本軸は、参議院選挙の際におきましても、独自に提言してまいりました「信頼できる国」です。信頼とは、まずは、国民の皆さんから信頼をしてもらわなければならない。そして、国際社会においても信頼を得ていかなければならない、ということです。いま、政府システムや政治への不信が、年金問題、政治とお金の問題などによって高まっていると思います。国民の皆さんから信頼を頂かず、どうして改革を続けることができるのでしょうか。「信頼なくして、改革なし」です。私は、まず、このような政府への信頼、政治への信頼を回復するために、こうした問題に対し、安定性と透明性の向上をはかり、安心がもてる政府システム作りをしていきたいと思っています。次に、国際社会からの信頼です。日本は、日本だけで生きているのではありません。グローバル化が進んでいるでしょう。他国との関係性の中で、国際社会の中で日本は生きているんです。資源・エネルギー問題、環境問題、感染症対策など、国際社会と協力し、そして、国際社会に貢献することで、国際社会からの信頼を得たいと思います。それによって、企業の皆さんが、海外において、胸を張って、堂々とビジネスをしていただけると思いますし、安心して、海外に旅行に出かけていただけると思います。論語の言葉に、「信無くば立たず」という言葉がありますが、まさに、いま、この言葉が日本社会には求められていると思います。

信頼を得るためには、どうするべきか。それは、社会の持続可能性というものを明確に持つということです。日本経済、日本社会に、今、何らかのリスクがあるとすれば、それは、「将来不安」というリスクです。将来、どうなるかわからない、その不安こそが一番の問題なのです。だからこそ、持続可能性を保証するということが政治に求められ、政府が最も行わなければならない課題なのです。

持続可能性といっても、いろいろあります。たとえば、経済の持続可能性、財政の持続可能性、地域の持続可能性、社会保障の持続可能性、環境の持続可能性、資源・エネルギーの持続可能性。さまざまです。

(経済成長戦略)
経済の持続可能性については、安定成長の実現です。これからは、名目成長率で2-3%程度の成長を実現できるように経済成長戦略を実施していかなければなりません。具体的には、企業の生産性の向上です。特に、中小企業の生産性を高めるべく、中小企業金融の仕組みを担保主義だけではなく、無形資産を活用するなどして、さまざまな可能性を通じて、資金調達できるような仕組み作りをしていかなければなりません。また、実は、信用組合や信用金庫の不良債権比率というのは、まだまだ高いんですね。地方銀行も含めて、こうした不良債権処理を行っていかなければならないと思います。そして、事業継承に関する税制措置の拡充も行っていくことを考えています。

(財政の持続可能性)
経済成長と同時に、財政規律を重視するということも行っていかなければなりません。私は、一般予算の歳出総額を60兆円程度に抑制したいと思っております。もちろん、一度に削減するということはできませんので、60兆円を目標に段階的に削減をしていくということです。財政構造改革法を新たに作り、5年間で20兆円を削減するという法律にしたいと思います。削減にあたっては、行政経費を削減していくということになるだろうと思います。そのためには、簡素で効率的な政府作りを続けていかなければなりません。それと同時に、社会保障費は社会の高齢化とともに増加しますので、歳出削減だけでは足りないかもしれない。その場合には、国民の皆さんには税負担の増加をお願いしなければならないかもしれません。

(抜本的な税制改革)
ただ、消費税を増税するというような形ではなく、抜本的な税制改革の議論を始めていきたいと思います。所得間・世代間の不公平性がないような制度設計を行っていかなければなりません。私は、所得税については、少し累進度を上げて、課税最低限は引き下げ、平均税率を引き下げるという広く薄い税制にしたいと考えております。消費税と所得税を2本柱としてセットで考えていくべきであると思います。ただし、経済成長に向けて税制を活用するという政策減税は、税制全体のバランスを見ながら行っていかなければならないでしょう。税制の原則は、公平、中立、簡素です。中立性を持つことこそ、活力につながるわけですから、活力ありきで税を歪めることは慎重にならなければならないと思います。

(地方の持続可能性)
地方の問題については、地方分権を推進していくことが、簡素で効率的な政府を目指していく上で、重要になると思います。また、各地方が自立し、そして共生をしていくことが重要だろうと思います。そのための交付税改革、税源配分の見直し、国・地方との関係の見直しを進めていきたいと思います。また、地域コミュニティというものが、今後、重要だろうと思います。社会の最小単位は、家庭から始まります。極めて、それに近いのが地域のコミュニティです。地域コミュニティの中で、じゅうぶんに安全や安心の問題に対応することができるということがたくさんあります。こうした地域における互酬性、地域コミュニティの再生についてもアイディアを出していきたいと思います。

(社会保障の持続可能性)
年金、医療、介護の問題についても積極的に取り組んでいかなければなりません。特に、年金問題については、年金記録問題への対応をはじめ、包括的に、国民の皆さんに安心していただける年金制度の再設計を行っていかなければいけません。3年前に、私は、年金の運用の問題について政策提言をいたしました。年金基金、これは、本当に大きな基金なんですね。この運用の方針も、社会や環境という問題に対し、積極的に、貢献できるような形での運用を行っていく必要があるだろうと思います。また、小児科や産婦人科のお医者さんが不足しているという問題。これについても、早急に対応をしていかなければならないと思っております。

(環境、資源エネルギーの持続可能性)
これは、国際的にも貢献できる分野だと思います。日本の持つ素晴らしい環境技術、省エネ技術、エネルギー技術を積極的に、海外に発信していくことで、環境先進国になりたいと思っています。また、環境税についても、地球温暖化対策税の導入を検討していくべきだと思います。これから重要なのは、フローではなく、ストック。大量生産・消費ではなく、いかに、資源を大切に使っていくのか、そして、どれだけの資源を子供たちや孫たちに残していくことができるのか、という問題です。いま、日本だけではなく世界全体がこの課題に直面しています。この点について、積極的に取り組むことで、国際社会からの信頼を得たいと考えております。

(科学技術・知的財産戦略)
そのためには、科学技術をより発展させ、また、その裏付けとなる知的財産戦略も進めていくべきです。また、日本の制度を海外に発信していくということも重要になってきます。いま、技術や著作権などの知的財産が海外で不正に使用されるなどの問題がさまざまあります。こうした問題に対し、国際社会の中で発言をしていくと同時に、こうした国々に対し、積極的にその国の制度設計の支援を行っていくべきであると考えています。

(外交・安全保障)
日米同盟を堅持するとともに、国連における日本の役割も重視していくべきであろうと思います。また、東アジア共同体を目指す取り組みに積極的に関与するべきであろうと思います。その中で、日本の国際社会における役割、責任を果たしていくことが重要であると考えております。

(ワークライフバランスの実現)
少子高齢化と人口構造の変化の中で、ワークライフバランスの実現が、社会の持続可能性という点において、非常に重要になってくると思います。ワークライフバランスの実現に向けて、政府として、どのような制度設計の準備をしていかなければならないのか、企業の皆さんに、どのようなお願いをしていかなければならないのか、こうした点についても議論を始めていかなければならないと思います。


(信頼、自立、共生、日本社会の持続可能性に向けて)
私は、信頼こそが政治の要であると思います。そして、政治の役割は、国民の皆さんの視点に立って、物事を考え、そして、信頼を得て、政策を実施していく。そのためには、さまざまな「不安」を解消し、国民の皆さんに、安心と希望を持っていただくことこそが肝要であると思います。

そのために、まずは、「信頼できる国」を作り、「自立と共生」の精神を持って、安心して元気に暮らしていただけるよう、日本社会の持続可能性の実現を目指し、50年後、100年後の未来まで、この日本社会を持続させる努力していかなければならないと思います。

(質疑応答)
ーテロ特の問題が国会運営上の緊喫の課題になるかと思うが、衆議院での再議決も視野に入るか。

矢尾板:テロ特ですね。これは、いまの時点で、再議決の可能性ということを指摘することは、野党の皆さんに対し、大変失礼だと思います。国会の委員会で、この問題については、日本の国際貢献の在り方、日本の国際社会における責任の果たし方という点も含めて、議論をしていていかなければならないと思います。もちろん、野党、特に、民主党からの提案があれば、その提案も含めて、議論していかなければならないと思います。

ー年金記録の照合について、来年3月までに間に合うのか。

矢尾板:年金記録問題ですね。これも、野党、特に、民主党の皆さんのお力も借りて、超党派的に、国民の皆さんに安心をして頂くように対応をしていかなければならないと思います。これを政争の具にしてはならないと思いますし、それこそ、国民の皆さんから信頼を失うことになろうと思います。

ー消費税増税は、いつ行うのか。

矢尾板:歳出削減が前提となりますが、財政状況を見れば、社会保障費が増加している中、その議論は避けられないだろうと思います。また、歳出削減を先行させるわけですが、歳入改革を止めておく必要はないわけで、同時に行っていかなければならないだろうと思います。ただし、このとき、量の問題ではなく、質の問題を十分に検討していくということが必要になってくると思います。

ー新しい財政構造改革法を提案するということだが、以前の法律との違いはあるのか。

矢尾板:確か、1997年だったと思いますが、財政構造改革法。橋本内閣の時に作りましたね。現在は、凍結法で、停止している状態だと思います。これを解除するというやり方もあるのだろうと思いますが、このときの反省としては、弾力条項の問題だと思います。当時の財政構造改革法の反省と教訓を生かして、ヴァージョンアップをさせた新法を出すべきだと思います。

ー格差問題対策については、どのような方針か。

矢尾板:格差問題ですね。所得格差の問題で言えば、労働分配率については、いろいろと議論があるんです。低下しているから悪いとか、むしろ、適正値に向かっているんだとかですね。少なくとも国際水準からすると、まだまだ、日本は高い。日銀の業況判断などを見ていると、ようやく企業の雇用人員が過剰から不足になってきた。今回の景気拡張の要因を分析してみると、過剰雇用人員の解消が効いているんですね。だから、もう一度、雇用人員を過剰になるほど、戻せとは言えない。そうしたら、これは、自分で実証分析してみましたけど、業況が悪くなります。重要なのは、労働市場の流動化に伴う法制度の整備だと思います。交渉力とか、そういうとことも含めてですね。それと、やはり、同一労働同一賃金を原則とした賃金体系の見直しが重要でしょう。雇用形態についてではなく、中身で勝負だと思います。あと、地域間格差ですが、こちらは、中小企業を中心とした地域経済の活性化が重要でしょう。そのための政策は、私の提案の中に、大きく書きこみました。地方分権も重要。格差是正を財政的措置で行うのは反対ですね。再分配も全国単一で行わず、もう少し細分化して行うなどの方法もある。これは、交付税改革にもつながってくる。財政制約が厳しい中で、地域の生産性を上げるということを行っていくべきだと思います。つまり、格差是正のために、改革を止めるのではなく、格差是正のために、改革を進めることが重要なんです。改革なくして格差是正なしです。

ー地方の話がでたが、具体的には、どのように地方分権を考えているのか。

矢尾板:道州制という形が良いのか、それとも、現在の都道府県をベースに考えていくべきなのか、いろいろとあると思います。選択肢は狭めたくないですね。重要なのは、地方が自立できるような制度設計を考えることです。そのためには、規制も外さなければならないし、税源移譲、補助金、公債、交付税も見直さなければならない。いまの構造改革特区制度の枠組みを活用して、さまざま実験していくということも重要なんだろうと思います。

ー改革路線の継承はするべきか。

矢尾板:もちろんです。小泉構造改革を継承するべきです。骨太の方針2006や2007を、ベースに、改革を進めるというスタンスに立つべきだと思います。改革は不可逆なもので、後戻りはできないし、させてはいけない。より前進するにあたり、優先順位は、決めなければならないでしょう。あと、若干、メリハリは付ける必要はあるかなと思います。

ー公務員制度改革については、どうか。

矢尾板:これも、改革にあたり量的な側面と質的な側面の問題があるだろうと思います。量的な部分については、これまでも行われてきている定員管理をしっかりとやるということだろうと思います。質的な部分は、公務員の皆さんが、意欲を持って仕事ができる環境を作っていくことが重要になるのかなと思います。

ー組閣人事については、どのような構想が考えられるか。

矢尾板:これは、私は、まだ、そのような立場に立っているわけではないので、白紙です。その立場になったときに考えます。ただ、どなたが総理になられても、適材適所、新総理の都合で選ぶということは、理念として持っていただかなければいけないと思います。

ーどのような政策過程を目指すのか。

矢尾板:行政に関しては、官邸を頂点として霞が関全体をひとつのチームとして一体となってやっていくのが良いと思います。官邸と霞が関が喧嘩しても良いことはないでしょう。そう思いませんか。あとは、立法府との関係で、与党・野党問わず、徹底的に議論をする、対話をしていくということが重要でしょう。

ー次期衆議院選挙は、いつになるのか。

矢尾板:それも、私はその立場にないので、何とも言えません。ただ、感触として、来年度予算を通してからでなければ、いろいろな問題はでるでしょうね。予算だけではなくて、年金問題やテロ特もあるし、総選挙で政治の空白を作ることは避けなければならないかなと思います。任期満了まで、あと2年あるわけですね。その2年の中で、適切な時期に解散をするということではないでしょうか。

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