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矢尾板俊平総合外交戦略:信頼できる国 日本


・伝統的な安全保障問題の対策としては、紛争防止、緊張緩和に向けたコミュニケーション・ネットワークを構築するべきである。

・人間の安全保障問題(感染症、自然災害、貧困、エネルギー・環境問題)の対策について、アジア地域の相互補完・互恵ネットワークを形成するべきである。そのためには、地域内における「信頼の醸成」が必要であり、日本は責任あるステークホルダーとして積極的に関与するべきである。

・このような地域ネットワークの形成にあたっては、米国、中国、インド、ASEAN、韓国だけではなく、オーストラリアやニュージーランドなどの各国との連携も重視するべきである。

・日本は、このような地域や「自由と繁栄の弧」に含まれる新興国との関係において、貿易、投資、金融面の協力関係ではなく、法制度の輸出などのソフト面での協力を実施するべきである。通商・経済的な戦略、価値の外交も含む政治・社会インフラに関する戦略も必要。このような2つの側面を包括的に含有した総合的な対外戦略を策定する必要がある。

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