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死について

 昨日から、「死」について考えている。ここに書こうか、書くまいか、悩んでいたが、やはり書いておこうと思ったので、書くことにする。

 きっかけは、昨日の夕方、歯医者の帰りに、目の前で起きた出来事である。

 いつもは、歯医者からの帰り道、いつもは信号を渡らず、帰り道にあるコンビニに寄る。しかし、なぜか、昨日は、信号を渡ったampmに行こうと、何気なく思ったのである。また、なぜか、鳥の唐揚が頭の中のイメージにあり、交差点にあるお弁当・総菜屋さんの前で、いつもは、そのまま通り過ぎてしまうはずなのに、お弁当屋さんの中の厨房とそこにあるラジカセに気をとらわれていた。そして、弁当屋のおじさんが、料理をしているところを想像しながら、その交差点で信号を渡ろうとしていたのである。

 そんな想像を膨らませながら、青信号に変わるのを待っていると、横断歩道の向こう側から、おじさんの声が聞こえた。「いま、行っちゃだめだよ」という声だった。その声に導かれるように、交差点の方に目を向けると、子猫が飛び出しており、そして、トラックにぶつかってしまったのであった。その瞬間は、スローモーションのように、鮮明で、そして、ぶつかる音だけが大きく響いたのであった。

 一瞬、目を背け、もう一度、子猫の方を見ると、トラックはそのまま行ってしまい、子猫の下半身は動かない状態で、前足だけで動き始めた。子猫は、必死な顔で、前足だけを動かして、横断歩道のこちら側に一生懸命に這い出てきたのである。そして、横断歩道を渡り終わると、こちらに、助けを求めるように向かって来た。しかし、徐々に力尽きるように、横に倒れ、それでも、まだ「生きよう」として、足を動かし、ぼくの左足の上に、尻尾か後足を乗せた。信号が青信号に変わったのと同じぐらいのタイミングで、子猫は、そのまま動かなくなってしまった。

 声を出していたおじさんは、自転車を横断歩道の向こう側に留め、横断歩道を渡ってきて、「だから、言ったのに。まだ、子猫じゃないかよ。かわいそうに」と言って、子猫を抱きあげた。そして、おじさんは、「かわいそうになぁ、公園に埋めてやるからな」と、弁当屋のおじさんにビニール袋と塩をもらい、ビニールに子猫を入れて、塩を最後に子猫が横たわっていたところに零れ落ちていた血の上と横断歩道に塩を捲いて去って行った。わずか、数分の出来事であったが、その一瞬一瞬が長く感じた。そして、ぼくの左足には、子猫の感触が若干残っていた。

 ampmに入っても、その光景が頭から離れず、買い物する気にはなれず、もう一度、横断歩道を渡り、心の中で、成仏してもらえるように手を合わせた。

 「死」は、突然やってくる。病気とかであれば、死を受け入れるための心構えもできるだろうけれども。

 そして、どんなに「生きたい」、「生きてほしい」と願っても、必ず、そのときは、やってくる。

 人間は、その「死」と向き合うために、宗教を生みだし、思想を持ち、哲学を論じるのだと思う。本来、自然なものである「死」を、人間は、本源的に、その予測不可能な怖れを苦しむがために、「死」の意味を考え、そして、理屈を付けようとするのである。

 輪廻転生とは、「死」は、新たな「生」の始まりであると意味づけるのである。「死」の先に何があるのか、もしくは、何もないのか。「生」と「死」の意味だけは、科学で解き明かすことはできないかもしれない。魂とは何なのか、意識とは何なのか。なぜ、生物は、意識を持つのだろうか。私たちは、その解き明かすことのできないものに、「神」の存在を得るのである。

 昨日の出来事は、いくつもの、非日常が重なって、ぼくの目の前で起きた事実であった。その事実を目にするように、運命に引き寄せられたの如く、いくつもの偶然が起きたのである。その偶然の連続は、ぼくに、何を語り、そして、何を伝えようとしたのか。ぼくは、そのメッセージの意味を、昨日からずっと考えている。

 ひとつ考えたのは、もっともっと、他者に寛容な気持ちを持ち、「生」と「死」の意味に向き合うことが必要なのではないかということである。

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