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安倍政権の経済政策:その向かうべき先はどこに?

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 昨日、霞が関から西麻布まで、タクシーに乗っていたとき、タクシーの運転手さんと、「最近の景気はどうですか?」という話をしていた。ぼくは、タクシーに乗ったときは、極力、この手の話をすることにしている。特に、出張先や旅先では、最近のその地域の経済状況を教えてもらうようにしている。

 これは、あるA新聞の記者の人に教えてもらった取材方法である。

 タクシーの運転手さんの情報は、かなり有益である。というのは、お客さんを通じて、実態経済により多く接する機会が多いからであろうと思う。もうひとつは、ラーメン屋さんや飲み屋さんの店主さんにも、同じようなお話を教えてもらう。

 街歩きをしているのは、実は、経済チェックだ。自分の足で歩いて、その地域や経済の抱えている問題や背景を自分の身体で感じることを大切にしている。

 これが、ぼくの「政策研究」の手法のひとつである。自分の感性、それは、耳にするもの、目にするもの、肌で感じるもの、手や足から伝わってくるもの、自分の感性と身体をアンテナにして、あらゆる情報を受け取り、自分の中で整理し、分析し、言葉に変えていく。自分で言うのは、おこがましいが、自分では、まず「フィラリスト」であることを心がけている。

 さて、昨日のタクシーの運転手さんから教えてもらったことは、労働分配率の問題が深刻だ、ということだった。景気そのものは上昇局面にあるが、労働分配率に偏重があるために、その恩恵が、経済の隅々までに、行き届いていないということである。格差問題で、重要なのは、階層の固定化であり、この話は、その傾向が顕著に出ているということである。

 この状態で、インフレになれば、景気拡大の恩恵を受けられない階層は、ますます生活が苦しくなるという状態、すなわちトラップに陥るような状態になる。

 「上げ潮」路線、リフレ派的な政策は、労働分配率の問題や階層の固定化の問題に対し、補完的な政策対応を追加させなければ、格差は拡大する。これは、適正な「競争」を阻害し、「市場」を歪めることになろう。

 また、法人税減税については、国際的水準への引下げは重要であるが、減税分がどこに行くのか、ということによって、経済に与える影響は変わってくるだろう。内部留保に向かうのであれば、労働分配率は改善しない。

 要は、安倍政権の経済政策が必要なのは、どこに向かいたいのか、という明確なメッセージだと思う。

 と、こんなことを考えながら、タクシーの運転手さんと話していました。

 西麻布では、内閣府の人と同志社大学の先生と経済産業研究所の人で、しゃぶしゃぶを食べました。

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