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サウジアラビア戦

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 「サウジアラビア戦の印象は?」と聞かれたら、即座に「大熊コーチの声」と答えられそうだ。あれだけ、大熊コーチの指示が響き渡ったということは、何を意味するのだろう。

 さて、サウジアラビア戦であるが、前半戦、試合になっていなかったというのが感想だろう。ひとつは、中盤をしっかりと作れなかったことと、ミスが多かった。ボールを回すとしても単調で、何かリスクを冒そうという企みは感じられなかったし、ボールも弱かった。アウェイなので、守備的に行くというのはセオリーなわけだが、オシム監督は、そのセオリーを取らず、攻めに行った。これは、アウェイといえども、勝ち点や今後の展開を考えれば、ここで「学ぶ」ためにも、守備的にならなくて、いろいろと試す価値はあったので、この選択は間違っていない。しかし、選手は、中途半端にやってしまった感がある。攻撃的に行くなら、もっとアグレッシブにリスクを冒さないといけないし、守備的に行くなら、もっと安定させた上で、セーフティに行くべきでもある。しかし、現実はどちらでもなく、消極的であった。守備的ということと消極的ということは、まったくもって意味が違う。

 ここは経験不足が出たと言えばそうかもしれない。大熊コーチの指示を聞いていて、あそこまで指示を出さなければいけないということは、選手がピッチ上で思考が止まっていたということだ。自分が何をするべきなのか、それがわかっていないということだ。U-19とかU-21とかの試合なら、それはあるかもしれない。しかし、A代表で、さらに国際Aマッチなのだから、これはちょっとひどいだろうと思う。前の2戦はホームなので、それなりにゲームができたが、アウェイになった途端、ゲームにならないというのは、「内弁慶」みたいなもので、もっと選手自身が経験を積まなければならない。その意味では、変に、ここで勝って、このまま行ってしまうとか、勘違いしてしまうよりは、良いお灸になったかもしれない。これで、選手たちは、何をするべきか、考えることができるだろう。これも4年後を見据えた投資なら、この敗戦は安いものである。

 課題も見えた。以前に、オシム・ジャパンの緊喫の課題をサイドバックとセンターバックと書いた。前半、まさにサイドバックが機能しなかった。これは、センターバックとの関係もあって、なかなか加地が前に行けなかったという事情と駒野が機能していなかったという事情がある。この点で、闘莉王のオーバーラップというのは、もう一度、考えた方が良い。後半に入り、3バックにした上で、阿部を左に入れ、加地と駒野の守備負担が軽くなり、加地は前に出られるようになった。しかし、左サイドバックはそれでも機能せず、簡単にクロスを入れるだけであった。この試合で、左サイドは確実にサウジに支配されていた。

 もう一点は、攻撃の基点が作れなかったということである。ボールを奪ってから、どこから攻撃を始めるのかが不明確であり、ゲームが組み立てられない。そして、ボールを奪われるという繰り返しだ。羽生を入れてから、中盤は安定してきたが、時間が足りなかった。また、攻守の切り替えも遅かった。

 結局、ピッチ上で、選手たちが好き勝手にプレイしているという構図になってしまったのである。動けていたのは、田中達也ぐらいだった。

 とは言っても、水曜日にはアウェイでのイエメン戦だ。これは高地(2300メートル)なので、サウジアラビア戦よりも環境的にきつい戦いになる。これだけでも大きなハンデだ。まず、左サイドを安定させることと、阿部を攻撃の基点にすることから始める必要がある。無いものねだりはできないから、三都主を下げるということだろう。


               田中    佐藤(寿)

            二川            羽生

                遠藤   長谷部

          三都主   坪井  阿部  加地 

                   川口

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