安倍政権の経済政策:引き続き公共選択論を経済政策に十分に活用せよ
金曜日の夜に、政策創見ネット21の定例研究会が行われました。今回は、RIETI(独立行政法人経済産業研究所)の小林慶一郎研究員をお招きして、これまでの日本経済における長期不況の要因分析の結果と、安倍政権における経済政策の方向性について、議論をいたしました。
小林さんからご報告をいただいた「景気循環会計」を用いた実証分析によれば、「労働投入のゆがみ」が景気の押し下げる効果が明らかになっている、ということだ。(詳しくは、小林慶一郎氏著の「景気循環会計による日本経済の分析」)
さて、安倍政権の経済政策。実は、いまのところ、安倍政権の経済政策の考え方、方向性が見えてこない。今年になって、格差是正ということで、「米国型の資本主義はだめだ」とか「市場主義はだめだ」とか、そういう論説がある。なんとなく、市場化の動きに揺り戻し現象が出てきているように思える。
ただ、小泉政権で目指した経済政策の考え方、概念は間違ってはいない。もちろん、市場の不完全性に対して、その修正はしなければいけないが、時計の針を戻すようなことをしてはいけない、というのが、ぼくの個人的な考え方だ。
昨日の議論の中で、現在の論調を捉えていくと、経済政策の方向性には、2つのものがありそうだということがわかった。
・市場システムの欠陥を修正していく
・市場をより競争制限・制約をしていく
つまり、市場修正主義的なアプローチを取るのか、市場制約主義的なアプローチを取るのか、ということであろう。
また、格差是正を所得再分配政策で行うのか、もっと競争的・自由主義的な政策で行うのか、ということも考えていかなければいけない。
現在のところ、最も良いと思うのは、もちろん、セーフティネットなりジェンピングボードは必要ではあるが、基本的には、政府は市場にあまり介入しない方が良い。市場に任せられるものは、できるだけ市場に任せるべきだ。
ただ、市場がまだ未成熟な分野は多いので、そのあたりの市場整備は必要だろう。規制も経済厚生を歪めるような規制は緩和した方が良い。
さて、このように考えてみると、これからも「公共選択論」が果たす役割はとても大きい。
経済財政担当大臣は、「公共選択論」分野の研究者の先生方から民間登用して欲しい。
※実は、今後の経済政策については、「やるべきこと」はわかっているはずである。あとは、どのように、その「やるべき」ことを実行していくか、だと、思う。



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