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安倍さんの政権公約ペーパーは、なぜ薄いのか

Shumpei_2_6

安倍さんの政策公約は、抽象的だ。4枚しかない。麻生さんや谷垣さんは、ぶ厚いのに。
こんな話がある。
これは、安倍さんに、「政策がない」ということなのではなく、むしろ、安倍さんの「戦略」なり「戦術」なのだろうという見方もできる。これは、小泉さんの手法だ。
大下さんの本を読んでいたら、こんな一節があった。そして、ピンと来た。

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しかし、小泉は、細かい政策については触れなかった。もっぱら、こう主張した。
「自民党を変える」
「派閥を解消する」
「首相公選制を導入する」
町村は、なぜ抽象的なことばかりいうのか理解できなかった。が、のちに小泉なりの戦術だったことがわかった。
<小泉さんは、すでに勝ったときのことを考えていた。そのときに、言葉尻を取られないようフリーハンドでいたかったのだろう>
大下英治『総理戦争-田中角栄から小泉まで-下巻』、新風舎文庫,pp.390-391
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小泉さんのときと、状況は違うが、安倍さんも、あまり細かい政策を出して、後で、足を引っ張られるのが嫌なのではないか。総裁選にほぼ勝利が決まり、ほぼ次期総理が決まっているこの段階で、あまり、公約に深くコミットして勝負するよりも、抽象的な形で、総裁選を乗り切りたいのではないか、という憶測だ。確かに、安倍さんの状況としては、変に勝負をかけるよりも、総裁選を乗り切る方が得策だ。すでに、安倍さんや安倍陣営の中では、総裁選後のシナリオ、つまり、政権運営の戦略に焦点が移っているのであろう。

ひとつだけ、総裁選の見所があるとすれば、安倍さんがどれだけ票を取るのか、というところだろう。小泉さんは、橋本さんという本命に挑戦して、戦って、勝った。国民に支持を訴え、総裁選を勝った。国民に支持を訴え、昨年の総選挙も勝った。つねに、小泉さんの背後には、国民の支持があった。だから、小泉さんは、5年半も長期政権を維持してこれたし、改革を進めてくることができた。(もちろん、改革の検証は重要だ)。

安倍さんは、挑戦者ではなく、本命中の本命だ。この点で、小泉内閣が革命前夜的な盛り上がりで成立した状況とは大きく異なる。安倍さんが総裁になり、総理になったとき。党との関係をどのように構築していくのか。小泉さんのように、党が反対したものに対して、安倍さんは信念を貫き通せるのか、この点で、総裁選でどれだけ票が取れるのかにかかってくるのではないかと思う。

政権の勢いをどのように作っていくのか、ここがポイントで、10月の補欠選挙の結果によっては、風がどのように変わるのかはわからない。安倍さんが、ゆっくりと落ち着いて、政策に取り組めるようになるのは、来年の参議院選挙後であろう。しかし、それも、参議院選挙の結果によっては、本当に落ち着くことができるのかはわからない。しかし、それは安倍さんにとってもチャンスである。補欠選挙、統一地方選、参議院選挙と、戦って、戦って、戦っていくことによって、安倍さんは、政権の勢いを加速することができるかもしれないし、減速させてしまうかもしれない。ポイントは、この1年間の戦い方だ。小泉さんは、自民党と戦って、風を吹かせた。安部さんは小沢民主党と闘って、風を吹かすことができるかどうか。この1年は、安倍さんにとっても、小沢さんにとってもチャンスなのだ。

そして重要なのは、国民が、どのように判断するのかだ。

日本の未来は、国民一人一人の意思に委ねられている。

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