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夜空のさき(5)

 この手紙を読んだとき、一種の喪失感(メランコリー)を感じた。でも、それは目の前が真っ暗になるとか、絶望とか、そういうものではなくて、ただ、なんとなく、寂しい気持ちになった。これまで、何人かの女性と僕は付き合ってきた。しかし、どの女性も僕の前から姿を消していった。さきと同じように。だから、こうした光景には、傷つきはすれど、少し慣れてはいたはずだった。僕は、ひとまず、冷蔵庫を開けて、ワインをグラスに注ぎ、それを一気に飲み干した。そして、その空間の限りない静寂さが嫌だったので、オムニバスのクラッシクCDをかけた。僕は、静かに天井を見つめ、サキの顔を静かに描いた。

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