僕が僕に出会うさき(20)
しかも、はっきりとした「おはよう」ではなく、少し寝起き特有の囁くような「おはよう」が好きなのだ。いま、僕は、サキと一緒に暮らすことで、その平凡な幸せをひとつ手に入れたのであった。
サキは、ゆっくりと起き出し、ベッドから出た。そして、この家に、もう何年も住んでいるかのごとく、自然にベッドルームを出た。僕は、まだベッドの中にいて、サキの温もりを感じていた。そうしていると、サキはすっかり出勤用の服に着替えていて、「何をしているの?」と声をかけてきた。僕は、「幸せの温もりを感じているんだ」と言うと、サキは「変な人」と言い、キッチンに向かった。


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